ぽせいどんの今日の一枚 +

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グアム 1994 APRIL

2021-10-28 12:34:44 | 写真 海

  Cカードを取得したばかりのダイバーが、まず目指す外国の一つがグアムであろう。
 私の場合はすでに二年が経っていて今更と言う気がしないでもないのだが。
 しかし、安く(沖縄よりも安上がり。サイパンとは昨年あたりから逆転現象を起こしている)
 そして近い。(約三時間)と言う理由で禁断症状を癒すために急遽飛ぶことにした。

 四月五日、成田空港発午後八時三十分のノースウエスト060便にてグアムに到着した。
 (機内で夏の御宿で顔見知りになった二十歳をちょっと過ぎた女性に話しかけられたりしたが割愛する) 
 ホテルはできたばかりのホリディプラザである。オーシャンフロントとではない。
 どうせ昼間はダイビング三昧なのだから、そんなところはどうでもよい。
 それよりもいただけないのが一階のパチンコ屋だ。少々興醒めである。(旅行社の案内には載って無かった)
 まあ、そんなことも海さえ当たれば些細なことなのだが。



 グアム時間午前八時十分。メッシュバッグとネクサスを抱えてロビーへ。
 どうやらダイバーは我々だけのようだ。
 こんなことはどこへ行っても今までは無かった。
 グアムではダイビングはそう盛んではないのか?。

 出迎えのバンに乗り込んだ。カーステレオが喧しい。
 いくつかのホテルを巡ってダイビングサービス、スキューバーカンパニーへ。
 店内に入るとローテーブルが三つ。床はマット敷。椅子は無かった。
 十人ほどが思い思いのスタイルで寛いでいた。まるで和室のそれである。
 オーナーが日本人だと聞いて納得。
 「コーヒー オワ アイスティー?」チャモロ人らしき女性スタッフが訊いた。
 「珈琲」・・・・・・少々温い。
 Cカードとログブックを提示。誓約書にサイン。お決まりの儀式である。
 そうこうしている間に店内が混みあってきた。

 乗車。
 運転は少々乱暴。レンタカーでのドライブは考えものだ。
 十数分後、マリーナに到着。
 ダイビングボートは30フィートほどのカタマラン(双胴船)だった。
 艇に乗り込み早速セッティング。
 タンクはアルミの14リットルだ。少々大きい。長時間か、深場へ向かうのか?。
 男二人がBCを視ながら考え込んでいる。
 「どうしました?」
 「タンクが抜けちゃうんですよね。レンタルだからよく分からない」
 視るとタンクベルトは私と物と同様なタイプ。
 「このタイプは初めての時は戸惑うんですよね。でもしっかり固定できますよ」そう言いながらベルトを通してやった。

  全員のセッティングが終わったところでボートの救命機器(ライフジャケット・救命浮環等)の説明。
 過去のボートダイビングではこんなことは無かった。グアム法で義務着けられているのかも知れない。
 離岸。水路を抜けて外洋へ。波は静かであった。進路は南。
 三十分ほどしてポイントへ到着。ブリーフィングを終えていよいよエントリーである。

   一本目 クレバス

  左舷よりジャイアントストライドで踏み出した。
 「アンカーロープに掴まれ」と言われていたがパーティの人数が多すぎる。
 鯉幟状態で群れている。緩やかなフィンキックで位置確保が出来るので敢えてロープに手を伸ばさなかった。
 潜行。久々のダイビングであった。思った通り耳の抜けが悪い。
 数人は早々と海底に達している。しかし周囲を見回すと潜行に手間取っている者が多数いた。
 じっくり時間を掛けて耳抜きに徹する。
 我がバディはどうしたものかガイドの手を煩わせて潜行。半年のブランクがそうさせたのか。
 ガイドがバディのタンクにウェイトベルトを撒きつけている!。
 海底に達した。シテンヤッコが一匹泳いでいた。バディのお気に入りの魚のひとつではあるがあの様子では視ていないだろう。


 漸く、バディが海底に到着。
 見上げるとまだ上手がいた。水面でもがいている男が一人。
 ガイドがバディのタンクから増加したウェイトを外して浮上して行った。

 透明度は30mほどはあろうか。しかし魚の数は少ない。
 前回のモルディブが湧いてくるかの如く魚影が豊富であったので少々寂しい。
 撮影の対象物が無ければ撮影機材は無用の長物である。
 水中移動。眼下に巨大な裂け目。
 現在の推進30m強。底は50mほどか。
 裂け目に沿って暫く移動。
 棚の上でガイドがソーセージを取り出した。フーディング、所謂餌付け。
 カスミチョウチョウウオの群れが寄ってきた。その群れの中にトゲチョウチョウウオとアカモンガラ、サザナミトサカハギが数匹。



 どれもすでに撮影済みの魚で私にとっては特別に珍しい種ではない。
 だが、苦労して持ち込んだ撮影機材である。このまま何も撮らずに帰る心さ算はない。
 数カットを撮影。
 ここで方針を変更。バディのフーディングの様子を撮ることにした。


 ズームリングを廻して最広角に、ファインダーを覗き込む。バックに他のダイバーが写りこむ。
 位置を変えようとしたがダイバーの数が少々多すぎる。
 パーティから離れない限りバックをすっきりさせることは不可能である。
 とりあえずそのまま撮影。状況が変化したらまた撮ればよい。

 ・・・・・・

 減圧停止。アンカーロープは、やはり鯉幟状態。とても全員が掴まれるる余裕は無い。
 よく視ると船尾からバーが降ろしてある。そのバーに小さなタンクが固定してあった。
 レギュレーターも取り付けられている。エア切れの予防策だ。このサービスの安全への配慮は充分に施されているようだ。
 浮上。
 エキジットは梯子を使う。その周辺は団子状態である。いつものようにゆっくりと構えていて最後に乗艇することにした。
 梯子に掴まるとガイドがフィンを脱がせてくれ宇システムになっていた。
 しかし、自分のことは自分でするのが身上である。
 先に上がっていたバディに声をかけハウジングを受け取ってもらった。
 梯子に掴まり手早くフィンを脱いでデッキに投げ上げた。
 乗艇。

 ハウジングがデッキの床に置かれていた。そのすぐ上のシートにバディのタンクとBCが!。
 『嗚呼、なにおか言わんや』

 よく冷えたジュースが配られた。
 一呼吸おいて二本目のセッティング。今度のタンクはアルミの10リットル。
 二本目は浅いところで潜るのがb一般的であるのでこれでOKだ。
 残圧チェック。100と少々。使用済みのそれらしかった。チェンジ。
 エンジン始動。艇が動き出した。針路はやはり南。昼食を摂らずに続行か・。
 バディの顔色が悪い。船酔いか?。
 暫くして切り立った崖の下で停船。多少の揺れがある。
 バディが船尾に走った。
 「なに!。フーディング?」
 「気持ち悪い」
 「吐けばすっきりするさ・・・・・・」

 つ づ く

 ※掲載順位がランダムなのでダイビング記事の目次を作りました。
  年代順となってます。

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