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1970年頃には水産加工業は衰退してました。
が、その10年くらい前までは記憶を辿ると漁港から300mの通りに10軒ほどの加工場がありました。
季節になると敷地内では足りなくなり砂浜一帯が天日干し場となりました。
現物を捜しても見つからないのでCGで再現いたしました。
上は「ハシゴ」と呼ばれてました。幅は50~60cmほど。長さは4mくらいでした。
二枚の竹簀が敷かれてその上に目刺しとか煮干しが干されました。
夕方になると数段積み重ねカバーを掛け夜露をしのぎました。
目刺しにするのはカタクチイワシ。この地方ではセグロ(背黒)と呼ばれておりました。
煮干しもこれを加工したものです。茹でて脂分を落としたものです。
脂はドニクと呼ばれてました。先日の「シラ」に塗られて船底との摩擦を軽減・摩耗防止に用いられました。
カタクチ鰯よりも大きいチュウバイワシ(中羽鰯・サイズの大きい物も区別なくチュウバと呼ばれていた)は
頬刺しにされ干されてました。
目刺しは竹串を左目から刺し顎を通し4匹でワンセットでした。
頬刺しは細い竹の棒を鰓蓋からくぐらせて口から出し10数匹でワンセット。
串の長さはハシゴの幅より少々長く竹簀を用いずにハシゴに吊るされて干されました。
思い出すままに書いてみました。
必要に応じて加筆、訂正をするかもしれません。