朝の決意:壮大にして不毛な挑戦の幕開け
朝、寝不足の頭でキッチンへ。
トースターにパンをセットし、
「今日は最高の朝ごはんを作る」
と意気込むものの、
ストーブの前で立ち尽くしながら
「昨日の夢で鯖が空を飛んでた…
なんで鯖だったんだ?」
と考えているうちに、
黄金色のバタートーストが
ただの真っ黒な炭になった。
これでは到底足りないと思い立ち、
突如、さつま汁を作る事に。
さつまいもを手に取るが、
集中力が三秒で終わる。
焼き芋になるのか、
スイートポテトになるのか、
あるいは天ぷらにされるのか。
さつまいもの分岐する運命について
哲学的な事を考えながら
包丁を握り、
案の定、指を切った。
その後、
苦労して完成させたさつま汁を
運ぶ途中、
見えないモノにつまずき、
お約束通り、床にぶちまける。
掃除を終え、
やっと食べられると思ったら、
仕上げに舌をヤケドする。
熱い…、でも、
この痛みが人生ってやつかと
妙に納得しながら朝食終了。
幸先の良いスタートを切った。
と、思われた。
出発:希望満タンからの定休日クラッシュ
「今日という日を無駄にしない」
と気合を入れてバスに乗りこむ。
初めて行く場所。
写真を撮って、
グルメを堪能する予定でいた。
「充実した一日にするんだ!」
と思いながら、
意気揚々と目的地へ到着。
しかし、
目の前には無情にも
「定休日」の文字が…。
いや待て、またしてもこれかよ。
私には下調べって概念が
欠落しているのか?
いい加減にしてくれ。
自分をツッコみながら帰路につく。
帰り道:忘れ物スキル全開
電車に乗りこむと、
「絶対、傘を忘れない!」
と強い決意を抱くが、
その決意はいつも忘れる運命を
加速させるだけ。
さらに、編集作業に没頭しすぎて
最寄り駅を華麗に通過。
慌てて降りるも、
次の電車は一時間後。
「これは神が、
空を見上げる時間を
くれたのかもしれない」
超ポジティブ解釈を発動し、
空を眺める。
するとタコみたいな雲が浮いていた。
タコ焼きが食べたくなった。
帰宅:さつまいもがそこにいた
ようやく家に着く頃には
日が沈もうとしていた。
キッチンの床が、
妙にきれいだと思ったら、
朝の一連の出来事が蘇った。
気せずして、
床掃除ができたことは幸運だった。
しかし、びっくりする程、
床にかわいく転がっている
さつまいもの破片。
今日も濃かった…。
明日はもっと頑張れる。
前向きに締めくくるものの、
玄関先に傘がないことには
最後まで気づかない。
総括:努力は必ずしも実を結ばないが、それはそれで楽しい。