小学生のころ、病気がちだったこともあり本をたくさん買ってもらった。
学研から出ていた翻訳ものが好きで、
なかでも「たくさんのお月さま」が好きだった。
好きというか不思議なストーリーで妙に頭に残るというか。
何回も繰り返し読む、お気に入りの本の一つだった。
Thrift Shopで古本をあさっていたら、
その原作にあたるMany Moonsを見つけた。
懐かしい気分で読み始める。
病気になったレノア姫は10歳。
なんという設定。
脳の変わり目、「抽象」の世界が
やってくる時期ではないですか。
そして、問題解決に一役買うのはcourt jester 宮廷道化師。
彼はどうすれば病気が治るかをレノアから聞き出し、
王様の気がかりを解決する答えを同じくレノアから聞き出す。
まさに、マージナルマン。
「問題から回復する力(レジリエンス)は必ずその人に備わっている」という
ミルトン・エリクソンを地でいくような動きよう。
聞き方だって、ファミリーセラピーのセラピストみたい。
Many Moonsはこっそりと私のどこかに潜んでいて、
いろんなところで力のもとになっているのかも。