文化人類学者の上田先生からお手紙をいただきました。
新しいご本、お書きになったんですね!
以下、転載OKいただいたので、コピペで~す。
上田紀行です。やっと秋らしくなってきましたね。
さて、今日10月4日(月)の日本経済新聞朝刊5面の「インタビュー領空侵犯」に、
私のかなり大きなインタビューが出ることになりましたので、そのお知らせです。
このインタビュー欄は各界の人たちが自分の専門外のことを大胆に語るというもので、
それゆえ「領空侵犯」という物騒な名前が付いています。
日経ですから、財界人が経済ではなく社会問題や教育にもの申すといった内容が多い
ようですね。
私のタイトルは、
「支え合う社会の再構築をー金持ちに愛国心訴えよ」
「支え合い」というのはいつも私が言ってることじゃないか、というところですが、
日経に出るという所以は、後半の「金持ちに愛国心訴えよ」の部分です。
先に出版した『「肩の荷」をおろして生きる』(PHP新書)の中で私は、
「消費税を上げる前に、累進制を復活して、富裕層に増税せよ」
「それで日本を逃げ出すような愛国心のない金持ちはどうぞお行きなさい」
「税金とは自分一人ではできない、弱者の救済とか、未来への保証を政府に託するも
の。納めた税金分を今すぐ私にサービスしろという狭量な発想では、信頼社会を築く
ことなどできない」
といった主張を行っていて、そこに日経が注目したというわけです。
論説委員の方がインタビューしてくださったのですが、
しかし私の主張は日経新聞全体の社論とはまったく合わない代物ですから、
記事にするときいろいろと横やりが入ってたいへんだったとのことです(笑)
しかし、だからこそ、日経のコアな紙面に登場することには、意味があるのかと思い
ます。
それにしても、あるところでは自らの恋愛の「肩の荷」を赤裸々に語り(この部分がグッ
とくると誰からも言われます)、しかし同時に税制の改革とかも論じて、なおかつ全体
の筋を通しているのだから、この本は実に不思議な本ですね。著者自ら言うのも何で
すが・・・。
よい秋をお迎えください。
上田紀行