シネマトークのSNSから転載、ちょっぴり加筆。
一見、裕福な暮らしに見える会計士で兄のアンディ。離婚した妻に養育費をまともに払えない、弟のハンク。
二人が計画した完璧な犯罪計画は、ちょっとした誤算から、最悪な状況に突き進んで行く。
「十二人の怒れる男」(57年)や「狼たちの午後」(75年)のベテラン監督、シドニー・ルメットの最新作。
シドニー・ルメットも一時期は低迷していたが、今作は85歳とは思えないほど、パワフルに悲劇を描いている。
この作品で08年のキネマ旬報外国映画監督賞をとりました。
登場人物のそれぞれの視点で、時間軸をずらしながら物語は進んで行く。
かなり重く終わるので、決して良い気分で見終わる映画ではないのだが、ちょっとした間違いが最後まで連鎖していく様は、とてもサスペンスフルである。
フィリップ・シーモア・ホフマンとイーサン・ホーク(この前見た、リアリティ・バイツの時に比べると、いい役者になりました)の演技が、物語に更に厚みを与えています。
昔の日本映画で松本清張原作の「黒い画集 あるサラリーマンの証言」(60年)というのがあって、どんどんと泥沼にはまって行く展開が似てると思いました。
こちらも昨年にDVDが発売されたので「その土曜日~」を見て面白いと思った人は見比べてみては。
個人的満足度は4点(満点は5点)、救いがない感じなのでお薦め度は3・5点。
でも完成度は高いです。