久しぶりの西部劇

西部劇なんて、映画館で観たのはいつだったろう。

『トゥルー　グリット』

父親を殺された１４歳の少女マティが、飲んだくれの保安官コグバーンを雇い、共に犯人を追跡するお話。途中で、同じ犯人を追うテキサスレンジャーも追跡に加わります。

この１４歳がまぁ、しっかりしてます。ポスターを見ても、真ん中にいますもんね。撮影時、本当に１４歳だったそうです。

この話、実は『勇気ある追跡』という映画のリメイク。


『勇気ある追跡』も私は観たことがあります。ただし劇場ではなくテレビで。

ジョン・ウエインのアイパッチは左目ですが、ジェフ・ブリッジスは右目。古い映画の方が服がきれい。新作の方はリアルさが顕著で、ならず者を演じているバリー・ペッパーは何日も髪を洗ってないベタベタ感と皮膚の汚れ、歯の汚さで悪党ヅラが強調されていました。でも、子供は殺さない・・ぐらいの良識（？）は持っている。あ、でもこの男はマティが追っている犯人ではありません。


終盤、マティがガラガラヘビに噛まれ、医者に診せるために馬を走らせて行くシーンで、馬も疲労で走れなくなり、膝を折り地面に身体を横たえてしまう。コグバーンは銃で安楽死させるが、マティは朦朧とした意識の中で撃つことに反対します。

女は目の前にあることしか見ないけど（馬がかわいそう）、男はその先を見る（放っておけば馬が苦しむだけ）。こんな小さな、どうでもいいエピソードだけど何だか印象に残ってしまいました。

１４歳のマティはこの追跡で１０歳分ぐらい年を取ったんじゃないかな。縛り首を見、馬で川を渡り、大人の男２人と旅をし、犯人を追いつめ銃を撃つ。ガラガラヘビに噛まれ、馬を撃ち殺すところを目撃し、片腕をなくす。オバさんになったマティはオールドミス（死語？）でニコリともしない。あの旅が人生を変えたことは間違いないでしょうね。