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ジブリの大博覧会

2017-04-27 | アート
「思い出のマーニー」でアニメ制作事業を一旦畳み、
現在は配給(「レッドタートル」)や美術館、グッズなどの事業を中心に
活動している、誰もが知るアニメスタジオ、スタジオジブリ。
「風の谷のナウシカ」後、「天空の城ラピュタ」からその歴史は始まり
30年という時が過ぎていきました。

そんなジブリの30周年を、プロデューサー・鈴木敏夫の視点から・・・
企画、制作、宣伝という映画が作られ、公開されるまでの流れで紹介するのが
この「ジブリの大博覧会~ナウシカからマーニーまで~」になります。

企画書からスタートして絵コンテが描かれ、
映画制作と並行して宣伝戦略が練られ、
宣伝コピーが作られ、各種メディアを用いての宣伝が行われ、
そして新作映画が公開され、ノベルティグッズが作られ、海外配給も行われる。
・・・そんなジブリ作品ができるまでの流れを、
主に「宣伝」を中心に振り返る内容・・・なのですが、
どうしてもジブリが制作をもう行っていない、ということが頭にずっと残っていて
なんだかジブリのお葬式に来ている気分だなぁ・・・と思ったりもいたしました。

鈴木プロデューサーと日本一有名なコピーライター・糸井重里との
映画コピーが決まるまでの往復書簡、そしてボツ案などを見ることで
糸井さんほどのレジェンドでもこれだけ苦心して書いているんだなぁ
(そして宮さんとの直接じゃなくどうしても間に鈴木さんが入るんだなぁ)と
コピーライター魂に火がついたりもして。

もっといろんな作品の企画書を見てみたいなぁ、と思うとともに
退屈そうに騒いでる子どもの声を耳にするたびに
あぁ、ジブリってだけで連れてこられたんだろうなぁ・・・と思ったりもして。

途中ネコバス(撮影可)を挟んで、
後半はジブリ美術館の飛行機械展の縮小展示、という趣となります。
タイガーモス号(ラピュタ)の模型展示を中心に、人類が飛行するまでの歴史、
そして宮崎アニメの飛行する機械のデザインや絵コンテなどの展示という
前半とはまた別の部分が揺さぶられるような内容で、
また宮さんの趣味全開の映画(「風立ちぬ」ってもろにそうだったと思いますけども)で
存分にこういう飛行機械やそれこそ戦車とか出てくるようなものが出てくるといいなぁと
思ったりもいたしました。

非ジブリ作品である「君の名は。」のメガヒット(現在も上映続行中)、
「この世界の片隅に」ロングラン、
湯浅監督の「夜は短し歩けよ乙女」「夜明け告げるルーのうた」連続上映に
ジブリの魂を継ぐスタジオポノック作品「メアリと魔法の花」はこの夏公開、と
『ジブリ以後』の流れは確実に進んでいるように見える中
一方のジブリも宮さん引退撤回で制作事業再開も伝えられ、
この展覧会に感じた「葬式」ムードもいつかは薄れていくのかな、と思いつつ
それでも「ジブリ」というブランドだけで商売しないといけないのが「今」なんだなぁと
思ったりもする内容でございました。
コメント
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