五十嵐大介『海獣の子供』一・二巻(小学館)、『カボチャの冒険』(双葉社)読みました。
五十嵐大介は、奇想に満ちたイメージを圧倒的な画力で描き、神話・民話的なストーリーを紡ぐ漫画家です。
その世界観は唯一無二で、寡作な作家なんですが、こうしてまとめて新刊が読めて、私としては幸せです。三冊同時刊行により、書店によってはちょっとした“五十嵐大介祭り”が起こっていてうれしいです。
『海獣の子供』は、“ジュゴンに育てられた少年”を軸とした壮大な物語です。
カバー裏のリード文に「五感ふるえる少年少女海洋冒険譚」とあるんですが、まさに読んでいると、海に潜った時の身体的な記憶とか、普段意識しない五感が呼び覚まされる気がします。
愛猫にまつわるエッセイ漫画『カボチャの冒険』を読むと、五十嵐大介は、片田舎で昼間は畑の農作業をしながら、自給自足の生活をしていることがわかります。
はっきり言って、浮き世離れしてます。“スローライフ”なんて流行りのターム以前の世棄て人然としています。
あまりにもイノセントに自然を感受する五十嵐大介は、生まれる時代を間違えたのかもしれません。
『海獣の子供』の作中に「わたしたちとは違う場所に立って、世界をながめてる。」というセリフがあるんですが、現代のデジタル生活に追われている私たちからしたら、五十嵐大介の感受性がそんな風に思えます。
いや、こんな時代だからこそ、五十嵐大介のようなシャーマニックな語り部が必要なのかもしれません。
読後に感動がどーんと打ち寄せる漫画だと思うので、お盆休みなどに五十嵐大介の世界にじっくり浸ってみてはいかがでしょうか。
五感、ふるえますよ。
五十嵐大介は、奇想に満ちたイメージを圧倒的な画力で描き、神話・民話的なストーリーを紡ぐ漫画家です。
その世界観は唯一無二で、寡作な作家なんですが、こうしてまとめて新刊が読めて、私としては幸せです。三冊同時刊行により、書店によってはちょっとした“五十嵐大介祭り”が起こっていてうれしいです。
『海獣の子供』は、“ジュゴンに育てられた少年”を軸とした壮大な物語です。
カバー裏のリード文に「五感ふるえる少年少女海洋冒険譚」とあるんですが、まさに読んでいると、海に潜った時の身体的な記憶とか、普段意識しない五感が呼び覚まされる気がします。
愛猫にまつわるエッセイ漫画『カボチャの冒険』を読むと、五十嵐大介は、片田舎で昼間は畑の農作業をしながら、自給自足の生活をしていることがわかります。
はっきり言って、浮き世離れしてます。“スローライフ”なんて流行りのターム以前の世棄て人然としています。
あまりにもイノセントに自然を感受する五十嵐大介は、生まれる時代を間違えたのかもしれません。
『海獣の子供』の作中に「わたしたちとは違う場所に立って、世界をながめてる。」というセリフがあるんですが、現代のデジタル生活に追われている私たちからしたら、五十嵐大介の感受性がそんな風に思えます。
いや、こんな時代だからこそ、五十嵐大介のようなシャーマニックな語り部が必要なのかもしれません。
読後に感動がどーんと打ち寄せる漫画だと思うので、お盆休みなどに五十嵐大介の世界にじっくり浸ってみてはいかがでしょうか。
五感、ふるえますよ。