リンムーの眼 rinmu's eye

リンムーの眼、私の視点。

たつるセンセイの知的漫談

2007-12-05 | book
内田樹著『下流志向』(講談社)、『狼少年のパラドックス』(朝日新聞社)読む。たつるセンセイの教育論二冊。

最近の、日本の「科学的応用力」6位転落…OECD学習到達度調査(読売新聞) - goo ニュースというようなニュースを聞いて、やれ「学力低下」だ「教育再生」だの言う前に、この二冊を読んだらいい。
いま、日本の社会構造のなかで、学生がどのような意識づけに身をおいているか、明快に語っており、示唆に富む。

 “なぜ学力は低下するか?それは「学力が低下する」ことが多くの日本人にさしたる不利益をもたらさないからである。というより、「学力が低下する」ことからかなりの数の日本人が現に利益を得ているからである。”

 “「学ぶ」というのは、キーワード検索することとは別のことである。自分が何を知らないかについて知ることである。”

僕は、内田樹の本は全て「知的な漫談」だと思ってる。
上に引用したように、闊達な話しことばで、鋭い指摘がずばずば出てくる。
「こういうことが問題なんだよ」と、問題のありかを教えてくれるけれど、じゃあどう解決するかってことは、「あとは自分で考えな」と、そっけない。
火事場の位置は知らせてくれるが、道筋までは教えてくれない。
こういう啓蒙的な著述は、橋本治に似ている。
内田樹の本を読んで、物事を分かった気になってはいけない。「知的な漫談」をうなずいて聞いて、納得して終わりではいけない。
そっから先、自分で考えることを問われているのだ。

とりあえず、たつるセンセイの指摘で、問題点はなんとなく把握できた気がするので、これからは「当事者意識」を持って、教育に関して考えていかなきゃなと思った。


鎌倉紅葉

2007-12-02 | town
紅葉を見に、鎌倉へ行く。
実家にいたころは、近いけどあまり行かない場所だったが、今じゃ湘南新宿ラインに乗って小旅行の観光気分。
北鎌倉駅で降りる。




円覚寺~建長寺~鶴岡八幡宮というコースで散策。
紅葉は見ごろでよかった。
あざやかな色彩に心奪われる余裕を持ってたいよね。


頭と左手に一円玉が乗ってる。
人々のささやかな願いも引き受ける地蔵。
鎌倉はいい所です。
鳩サブレーを買って帰った。
やっぱうまいや。