片田舎の外れに
人知れず割れる波がある
法治国家でありながら
あるからこそ
海沿いの道路を私有地だと主張し、道路を封鎖してバリケードを作った親父がいる
もう何十年も前から
近寄り難いその場所は
物々しい雰囲気を醸し出し
人々を排除している
いや、世間を排除している
一般的に言えばイカれてるんだけど
しかし、一度
その私有地の侵入を許されたら
誰もいないプライベートビーチが広がる
その時の地形にもよるんだけど
透明感溢れる貸切の海を味わう事ができる
真夏の海
何年、何十年味わってきた
だけど
海のそばに住もうとは思わない
なんでなんだろうと考えた事がある
自分は定住地を持たない
ジプシーが性に合う
仕事が不要なものを
捨てるゲームだとするなら
人生は
不要なものを背負うゲーム
人生の楽しみは
不要な物事にある
人は不要な物事を得るために
四苦八苦している
人生の不要な物事を全て排除できれば
世捨て人と呼ばれるかもしれない
それを実現している
オヤジのプライベートビーチ
ただ、それが幸せかはわからない
一生見えない何かと戦っているように
僕は感じるけど
人は人
好きに生きりゃいい
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