・74%は起業家
・10%は大企業で出世した経営者
・10%は医師、弁護士、会計士といったプロフェッショナルの中でもすごく稼ぐ人
・5%は営業マンか営業コンサルタントで、すごく営業が得意な人
ゴリラの群れはボスが怖いから従っているのではないそうです。
いざという時、ボスが体を張って自分を守ってくれるから従うのだそうです。
こんな深いのにシンプルで
当たり前だけど不思議で
人間ですらなかなかそんな人いないのに
ゴリラって凄えなって話
リーダーは、フォロワーの支持を得て初めてリーダーになる。
つまり実力も必要だが、それ以上に優しさや気配りも求められる。では、そのバランスを兼ね備え、参考にすべき存在はないか。
ニホンザルの世界はパワーシステムで順位の高いオスが力を示していないと、自分の地位は保てない序列型の世界なのです。
だから自分の権威をおかしそうなサルが現れれば罰を与えます。
一方、ゴリラの群れには序列がありません。体の大きさに応じた優劣が生じず、子どもやメスでも、オスが自分の期待に応えてくれなければ敢然と抗議します。
だから、パワーだけではなく優しさ、つまり群れのメンバーへの期待に応えるように振る舞わなければならない。
これは、リーダーとボスの違いで、リーダーというのは、自分で力を示すのではなくて、下から支えられた存在なんですね。
ゴリラはまさにリーダー型で、ボス型のニホンザルとは全く違うのです。
さて、力で群れを押さえつけないゴリラですが、力があることは一目瞭然ですね。でも、力を行使することはほとんどありません。それが素晴らしい。能あるタカは爪を隠すと言う言葉そのままに、力はあるけれども行使しないのが優しさです。それが分かるからこそ、群れのみんなが慕ってついて来るのです。
松下幸之助さんが、若い社員を面接する時に、将来的にリーダーに育つなと思える人間には、3つの条件があると言っていたそうです。
一つは、「愛嬌がある」こと。
次に、「運が良さそうに見える」こと。
それは、運が良かったという過去ではありません、運が良さそうに見える雰囲気です。
そして、最後に、「後ろ姿で語れる」こと。
これは、全部ゴリラに当てはまります。特に、ゴリラのオスのリーダーに当てはまる。
ゴリラのオスは力があります。だけど、小さな子どもに優しく接することができる、愛嬌があるんですね。優しさを兼ね備えていないと、子どもたちはついてきてくれません。
それから、運が良さそうに見えるというのも、おいしい食べ物を知っている、安全な場所を知っている、危険がせまっても自分たちを助けてくれる。そんなことは、オスと出会ったばかりのメスには分かりません、過去は確かめようがないですからね。だから運が良さそうな雰囲気が大事になる。
後は、後ろ姿で語れる。それは、ゴリラの場合、振り向いてしまうのは、自信のなさの現れだからです。だから後ろを振り向かない。オレは後ろを振り向かなくてもお前たちがついて来ることは分かっている、というのがリーダーの態度なのです。もちろん、障害がある子どものゴリラがいた場合は、後ろを振り向いて来るのを待ってあげます。でも、普通は後ろを振り向かず、じっと背中を見せて佇んでいる。そして、ついてきている気配がしたら、また歩き出す。背中で語るんですよ。それがゴリラのリーダーなのです。
だから、われわれ人間が見ても疑いなくリーダーに見えるわけです。言葉で語るリーダーでなくて、態度で語るリーダーなんですね。
それを人間に当てはめると、誰に対しても同じ態度でいないといけない。
誰かを特別かわいがることは他の人の嫉妬をかうからです。
だから、リーダーは他の人と距離を置かねばならないのです。
そういう修業をしなくちゃいけません。
人間というのは、何にでもなれるのですから、そういうリーダーを見て、学ばなくちゃいけませんね。
距離を置くというのは、孤独になることを意味します。その孤独に耐えないと、いろんな事情が分からないわけです。いろんな人たちが、いろんな目的で自分に近づいてくる。だから、距離が必要になるわけです。ある人たちを味方にして、親密な関係を結んでしまうと、かえってそれが仇となる場合もありますからね。
山極壽一(京都大学総長)