人間国宝の狂言師・野村万作氏のことばが
印象に残ったのでここに記します。
「力いっぱい声を外へ出して言うことが
劇的に役を演じていると思いがち。
柔らかく言って、力強くないといけない。
経験を積みながら分かっていくことではありますが」
10月21日付 日本経済新聞27面より
全く朗読にも同じことがいえると思います。
声の出し方、
からだのもっていき方、
ともに開放し、かつ集中力が必要ーーー。
氏のおっしゃるように、ただひたすら
経験を積むしかないのでしょう。
その経験も“考えつつ”積まねばならんでしょうし。
いえいえ、万作氏の域に達しようなんぞ思ってはいけません。
“自分がそこに居る朗読”
あくまで自分のままで良いと思うのです。
準備段階ではどこまでも悪あがき、でも
本番では堂々と、ね。
万作氏の舞台は、萬斎氏が演出した
中島敦の『山月記』での主演を観てよりご無沙汰しております。
万作氏の狂言を、また観たいです。
(チケットがなかなかとれないんですよね~、人気があって)