新「廊下のむし探検」

大阪北部のマンションの廊下で見つけた虫の名前を調べています

家の近くのむし探検 カメムシ、蛾など

2019-07-24 20:39:10 | 廊下のむし探検
家の近くのむし探検 第25弾


近畿地方もやっと梅雨明け。そろそろ夏本番になってきました。昨日(23日)、また公園に行ってみました。公園に行って、虫の写真を撮って、その後、広場10周ジョギングという日課です。まずは公園に着くまでに見た虫からです。



最初はマンションの廊下で見たカメムシです。黒い丸が小さいので最初ヒメホシカメムシかなと思ったのですが、全体の雰囲気はむしろオオホシカメムシの方ですね。



これはフタテンカメムシ。これも廊下です。





歩道を歩いていたら、いきなり蛾が飛び上がりました。そして、私のズボンに止まりました。上はズボンに止まったままで撮ったものです。下は近くの柵に止まったところです。トサカフトメイガですね。ちょっと前までは蛾が怖くて怖くて、蛾が飛んでいるところを見るとびくびくしていたのですが、最近は殆ど何も感じなくなりました。進歩というか、退歩というべきか。



これはクロスジチビコケガ。道沿いの壁に止まってした。





これも壁に止まっていたものです。雰囲気、ビロウドコガネの仲間 Maladeraみたいですね。これについては、「日本産コガネムシ上科標準図鑑」に絵解きの検索表が出ています。

①後跗節下部に刺毛列はない
②後腿節と後脛節は細長く、脛節の長さは幅の3倍以上
③前胸背板前縁中央部は刺毛列を欠く
④体長10mm以下   ビロウドコガネと近縁種

この辺までは何とか写真でも追いかけることができます。③については次の写真で確かめられます。



④から先は前脛節の外歯についてなので、写真には写っていなくてここでストップです。ただ、ビロウドコガネと近縁種は全部で14種。そのうち、本州産はビロウドコガネ japonicaとカミヤビロウドコガネ kamiyaiの2種だけなので、各論を読んでみました。ビロウドコガネは頭盾に横溝はないとあり、カミヤビロウドコガネには頭盾前縁に横溝、前脛節の2本の外歯、触角10節などが書かれています。上の写真をよく見ると、頭盾前縁近くに横溝らしきものが見られます。ひょっとしたらカミヤビロウドコガネの方かもしれません。カミヤはビロウドコガネよりは高所に生息するとのことです。



最後はコケガの仲間です。名前は分かりません。

廊下のむし探検 カミキリ、蛾など

2019-07-24 07:52:51 | 廊下のむし探検
廊下のむし探検 第56弾


昨日の続きで、7月21日の夕方5時ごろにマンションの廊下を歩いて見つけた虫たちです。





初めはこのカミキリ。廊下の手すりに逆向きに止まっていました。かなり小さいので角度を変えて撮ったのですが、頭部がどうもはっきりしません。全体に長い毛が生えていて、特に触角の片側に斜めに生えている毛が目立ちます。この辺の特徴から、アラゲケシカミキリ属 Exocentrusかなと思って「日本産カミキリムシ」の図版を探してみました。何となくシラオビゴマフケシカミキリ E. guttulatus辺りが似ています。この図鑑では絵解き検索表も載っているので、ぱらっと見てみました。

上翅は立毛で覆われる(アラゲケシカミキリ属)→上翅に太い剛毛がある→上翅のパターンや中肢腿節の形状で6種を分ける

こんな感じで検索は進みます。結局、上翅のパターンで見ると、「上翅の褐色紋が広がり、中央部に白色紋ができる」というシラオビゴマフケシカミキリが最も妥当なような気がしました。もっとも出発点の属が違っていたらどうしようもないですが・・・。



これはモリチャバネゴキブリ。廊下で写真を撮っていたら、子供連れのお母さんが「ほらっ、虫の写真を撮ってるよ」と子供を呼んでこられたので、カメラの画面で虫の写真を見せてあげました。この写真を見せたら、「わっ、ゴキブリ」。で、これは家の中にいるゴキブリとは違って、森に棲むゴキブリですよと説明しました。でも、ゴキブリには違いないですね。





これはアシブトヒメハマキ。特徴のあるハマキガで、これまで何度も見たつもりだったのですが、記録を見てみると、「廊下のむし探検」では初めだったようです。



次はヒメシャク。実はこれが一番時間がかかってしまいました。何とも特徴がありません。外縁に黒点が並んでいます。後翅には横脈点がありますが、前翅にはありません。これだけだとあまりに特徴がないので、薄い外横線をよく見ると、前縁付近では前縁にほぼ垂直です。これで、たぶん、いつも見ているIdaeaだろうと思いました。こんな感じのIdaeaで、この付近でよく見かけるのは、ウスモンキ、オオウスモンキ、ウスキ、オイワケ、サクライキの5種なのですが、外縁に黒点列があるので、前2者を除き、横脈点が脈上で途切れ点状になるという特徴が見られないので、後2者を除くと、残りはウスキになります。ただ、ウスキは外横線がはっきりしていて、前翅に横脈点があるところが違います。結局、外横線がはっきりしていなくて、前翅の横脈点のないウスキヒメシャクかなと思うことにしたのですが、要は交尾器を見なさいということでしょうね。



最後はオオフタモンウバタマコメツキ本土亜種。本種は南西諸島から台湾、中国に生息するのが基亜種 Cryptalaus larvatus larvatus、本州、四国、九州などに生息するのが本土亜種 Cryptalaus larvatus piniとされています。後者はこれまでフタモンウバタマコメツキと呼ばれていたのですが、「日本列島の甲虫全種目録 (2019年)」によると、和名がオオフタモンウバタマコメツキ本土亜種となっているので、これからはこう呼ぶことにします。