新「廊下のむし探検」

大阪北部のマンションの廊下で見つけた虫の名前を調べています

廊下のむし探検 カメムシ、チャタテムシほか

2019-07-30 20:58:00 | 廊下のむし探検
廊下のむし探検 第59弾


7月26日の午後にマンションの廊下を歩いて見つけた虫の続きです。



最初はフタテンカメムシです。最近、よく見ます。



これはウスモンカレキゾウムシ





そして、これはチャタテムシの仲間。以前に撮った写真と比較してみると、ハグルマチャタテ Matsumuraiella radiopictaに似ています。



実際に翅脈を次の論文に載っている写真と比較してもそっくりです。

K. Yoshizawa, "MORPHOLOGY OF PSOCOMORPHA (PSOCODEA: 'PSOCOPTERA')", Insecta Matsumurana 62, 1 (2005). (ここからダウンロードできます)

たぶん、これで合っているのでしょう。ハグルマチャタテは以前ケブカチャタテ科に入れられていましたが、「日本昆虫目録第4巻」ではハグルマチャタテ科として独立していました。翅脈を見ると、後小室の上側でCuA1脈とM脈が融合しています。ここでちょっと困ってしまいました。というのは、以前、ブログに「長翅型チャタテムシの科の簡単な見分け方」という、表で科を見分けていく方法を書いたことがあるのですが、この中でケブカチャタテ科は後小室とM脈は遊離となっていました。また、次の論文を見てもMatsumuraiella属では遊離となっています。

K. Yoshizawa, "Phylogeny and higher classification of suborder Psocomorpha (Insecta: Psocodea: ‘Psocoptera')", Zoological Journal of the Linnean Society 136, 371 (2002). (ここからpdfが直接ダウンロードできます)

この写真やYoshizawa(2005)の図で見る限りは、明らかに融合しているように見えるのですが・・・。



これはヤネホソバの幼虫だと思っている毛虫です。マンションの1階で時々見ます。



最後はアオヒゲナガトビケラでした。