新「廊下のむし探検」

大阪北部のマンションの廊下で見つけた虫の名前を調べています

家の近くのむし探検 蛾、カメムシほか

2019-08-25 20:55:04 | 家の近くのむし探検
家の近くのむし探検 第30弾


最近、虫がいないですね。「むし探検」もお手上げ状態です。昨日は近くの公園に虫探しに行きました。でも、いたのはちょっとだけでした。



まずは公園に行く途中でマンションの廊下で見つけた蛾です。たぶん、イナズマコブガだと思います。



公園について虫を探し始めたのですが、本当にいません。いるのはこんなイトカメムシだけ。



やっと小さなアシナガバエを見つけました。でも、名前は分かりません。







ツツジグンバイかなと思って写したのですが、後で写真を見ると色がずいぶん薄い感じです。とりあえず、Stephanitis属は確かそうなので、「日本原色カメムシ図鑑第3巻」に載っている検索表で調べてみたのですが、行き着く先がどうも分布的に合わなくて、まだ、迷っています。たぶん、ツツジグンバイで間違いないとは思っているのですが、もう少し調べてみます。

廊下のむし探検 アリグモ、クサカゲロウほか

2019-08-24 21:03:40 | 廊下のむし探検
廊下のむし探検 第72弾


昨日、マンションの廊下で見つけた虫の続きです。





廊下の手すりで活発に動くアリ、と思ってよく見たらアリグモでした。



次はクサカゲロウです。顔に斑紋が少ない割に、口肢の背面に斑紋があるので一瞬ヤマトクサカゲロウかなっと思ったのですが、ちょっと見ただけではよく分かりません。それで、検索をしてみました。検索表には次の本のものを用いました。

S. Tsukaguchi, "Chrysopidae of Japan (Insecta, Neuroptera)", privately published (1995).





これは頭部と翅脈の写真です。これを見ながら、検索表を追いかけていくと次のようになりました。

①第2腹節の腹板側方にヤスリ状構造はない
②頭部に斑紋がある
③額には黒褐色の斑紋はないか、もしある場合には、触角直下の縫合線とは離れる
④翅脈は黄緑色と茶色ないし黒色の二色性
⑤翅室imの先端はRs-M横脈を超える      ニセコガタクサカゲロウ属 Pseudomallada

⑥前胸背板には3対の黒褐色の斑紋はない;腹部第2腹板にはヤスリ状構造はない
⑦前額には斑紋はない;頭盾には通常斑紋はないが、稀にはある
⑧触角柄節に斑紋はない
 ⑨a 口肢に斑紋はない;腹部背面中央の縦じまは明瞭で、黄色 フタモンクサカゲロウ formosanus
 ⑨b 口肢には黒褐色の斑紋;腹部背面中央の黄色の縦じまはないか、不明瞭 ヒメニセコガタクサカゲロウ alcestes

①はよく分かりませんが、他はほとんどこの写真で確かめることができます。ヤマトクサカゲロウとは⑤で区別されます。翅室imの先端がRs-M脈を越えていることは上の写真で確かめられます。それで、これはニセコガタクサカゲロウ属になります。種の検索では⑨でちょっと引っかかりました。写真ではヤマトクサカゲロウのように口肢の背面に斑紋があります。それで、⑨bを採用するのですが、腹部背面中央の縦じまはかなり明瞭です。そこがちょっと気になったのですが、たぶん、これはヒメニセコガタクサカゲロウではないかと思っています。



これはハネナガマキバサシガメ



小さい小さいトビケラです。名前は分かりません。



これはクチブトゾウムシの仲間です。模様から、クロホシクチブトゾウムシか、コクロホシクチブトゾウムシかというところです。これについては次の本に載っています。

K. Morimoto, H. Kojima, and S. Miyakawa, "The Insects of Japan", Vol. 3, 謳歌書房 (2006)。

それによると、前胸背板中央は全長にわたって細い黒条があればコクロホシ、中央条が先端で消失すればクロホシ。これは先端で消えているようなので、クロホシクチブトゾウムシではないかと思います。



そして、これはヒメホシカメムシ



それにネコハグモ



最後は天井に止まっていたチラカゲロウの亜成虫でした。

廊下のむし探検 蛾

2019-08-23 20:31:55 | 廊下のむし探検
廊下のむし探検 第71弾


例によってネタがなくなり、今日の午前中、急きょマンションの廊下を歩いて虫を探してみることにしました。そこそこはいたのですが、まだ、少ない感じですね。とりあえず蛾の名前だけ調べました。



最初はたぶん、ギンバネヒメシャク



この蛾が問題でした。たぶん、ツトガ科ノメイガ亜科のSyllepteだと思うのですが、「日本産蛾類標準図鑑IV」を見ると似た種にツチイロノメイガ、オオツチイロノメイガ、コツチイロノメイガ、ホソオビツチイロノメイガの4種がいます。とりあえず、外横線の前縁からCuA2脈までが緩やかに外方に湾曲し、細かい鋸歯状だとツチイロ、やや内方に湾曲するとオオツチイロ、ほぼ直線状だとコツチイロ、直線状だが細く、中室に淡黄色紋があるとホソオビツチイロということで見分けられるようです。この判定法からみると、この個体はコツチイロノメイガではないかと思われます。



これはクロテンハイイロコケガ。記録を見ると、これまで6月~8月と10月に15個体ほど見ているようです。



これは鱗粉がだいぶ取れていますが、ナカムラサキフトメイガ



最後はフタテンオエダシャクでした。

宝塚で植物観察会4

2019-08-22 20:54:01 | ちょっと足を伸ばして
8月18日に宝塚市で開かれた植物観察会の最後の報告です。今日はちょっと地味な植物が多いです。



これは湿地の脇に生えていました。アブラガヤだと説明されたような気がします。





そして、ワレモコウです。参加者が摘もうとしたのですが、リーダーが写真を撮るからと言ってそのままにしておいてくれました。





これは松尾湿原でも見たことがあります。コマツカサススキだと思います。





今回は花をちょっと拡大してみました。





そして、ヒメガマです。これで今回の観察会で写した植物の写真は終わりです。





ついでに虫の写真も載せておきます。実は、暑かったのか、虫はあまり姿を見ませんでした。上はオオシオカラトンボ。下は昼食を食べていたところに止まっていたものです。参加者に名前を聞かれて、イトトンボの仲間だろうと答えたのですが、後で写真を見ると、モノサシトンボでしたね。間違って教えてしまいました。

追記)実は、「廊下のむし探検」を始めたときに、マンションの廊下で撮った虫だけでなく、野外で撮った花や鳥の写真も載せようと思って、「里山日記」というブログも同時に立ち上げていました。こちらは家の周辺だけでなく、近郊のあちこちへ撮影に行ったときや沖縄や奄美に行ったときの写真も載せていました。ただ、マンションが大規模改修工事に入って、「廊下のむし探検」ができなくなってから、少しややこしくなりました。「廊下のむし探検」はマンションから外に出て、近くの公園や林の中にまで虫探しに出向くようになりました。こうなると、「里山日記」との区別がつきません。似たようなブログを二つも続けていくのがしんどくなり、「里山日記」は止めることにしました。

でも、「里山日記」の中には約6000枚の植物や昆虫の写真が入っています。そのまま捨ててしまうのはもったいないので、Yahoo!ブログが準備してくれた移行ツールを使って、6月、Livedoorブログに「里山日記」としてそのまま移行しました。写真の半分くらいはすでにデータベース化してあったのですが、「廊下のむし探検」で用いているデータベースとはフォーマットが違っていたので、そのまま合体させることができません。それで、この間から試しているEXCELのVBAを用いて、まず、Yahoo!ブログとLivedoorブログの画像URLの対応表を作り、それから以前作っていたデータベースを「廊下のむし探検」のデータベースと同じフォーマットにしてLivedoorブログの画像URLのリストにはめ込んでいくというプログラムを作ってみました。いろいろトラブルはあったのですが、何とか無事に「廊下のむし探検」のデータベースと同じフォーマットにすることができました。今日はその残りの部分の入力をしていたのですが、そのうち、画像リストとして全部の画像をまとめて載せることができるようになると思います。

追記2019/08/23:「里山日記」のデータベースを加えることで、植物、鳥、チョウ、トンボなどの画像リストがかなり充実すると思います。ついでに、FC2に移行した「なにこれ生き物探検」のデータベースのフォーマットも「廊下のむし探検」と共通のものにしました。こちらの写真は600枚くらいです。今のところ、旧「廊下のむし探検」、「里山日記」は書庫として用いて、「なにこれ生き物探検」は以前撮った植物や昆虫の写真の整理に使おうと思っています。結局、ブログはこの新「廊下のむし探検」一本だけで進もうと思っています。これで、Yahoo!ブログサービス終了に伴う移行騒ぎもやっと落ち着いた感じです。ところで、gooブログでリンクを見ようとすると同じタブがリンク先に代わってしまうので、いちいちブラウザの「戻る」ボタンで戻らないといけません。これが面倒だなと思ったのですが、ネットで調べると、リンクのアドレスの後に" target="_blank"を入れると、新しいタブを開いてくれるようです。試しにこの記事で入れてみました。でも、ネットで調べると、開いたページから元のページを操作できるという脆弱性があるとの記述もありました。本当なのかしら

宝塚で植物観察会3

2019-08-21 20:32:14 | ちょっと足を伸ばして
昨日の続きで8月18日に宝塚市で見た植物です。この日は34-5度の炎天下の行軍だったのですが、目的地が小さな湿地で、そこには華麗なサギソウが咲いていました。このサギソウが見れただけで十分に満足でした。そのサギソウを見てから、近くの日陰で昼食をとりました。







そんな日陰でリーダーが小さな植物を見つけました。固いからキノコの仲間かなと言われたのですが、一応、写真を撮って家で調べてみました。大きさは3cmくらい。調べてみると、ヒナノシャクジョウ科のヒナノシャクジョウ Burmannia championiiに似ています。腐生植物で葉は退化し、茎についた鱗片状のものがそれみたいです。関東以西から屋久島、沖縄に産するようです。これは蕾でもう少しすると花が咲くかもしれません。「植物分類表」によると、ヒナノシャクジョウ科はノギラン、ヤマノイモなどと同じヤマノイモ目に入っていました。





昼食が終わって、そのまま日陰を歩いていくとこんな花がありました。キガンピだそうで、アオイ目ジンチョウゲ科に入っていました。



これはシラヤマギク





道が行き止まりになっていたので、引き返して再び湿地のところで撮影しました。この花はその場で名前を聞いたのですが、メモを忘れていて分からなくなってしまいました。それで図鑑で探しました。たぶん、ヌマトラノオではないかと思います。ツツジ目サクラソウ科に入っていました。





最後は湿地の中で咲いていたホザキノミミカキグサです。シソ目タヌキモ科だそうです。