漕手のやんごとなき日常

~立教大学体育会ボート部の日常を漕手目線で~

日本語 2年 加藤

2019-06-02 19:38:20 | 日記

こんばんは。2年生の加藤稜己です。現在はフライ中ですが、僕は特にどこかへ行くということもなく、毎晩ソリティアをしてからぐっすり気持ちよく眠るという日々を過ごしています。とても幸せです。

 

そんな日々を送っている僕の好きな本を紹介しようと思います。その本は

筒井康隆さんの「残像に口紅を」という本です。

この本は世界から一音ずつ言葉が消えていく実験小説です。例えば「あ」が世界から消えると、「あなた」や「愛」といった言葉も世界から消えるというものです。物語の中では作家である主人公の妻や娘も消えてしまいます。主人公は使うことのできる言語が少なくなっていく困難な状況の中でも表現を工夫することで文章をつくりだします。

個人的には作者の語彙力の高さ、表現力の豊かさを感じることができ、やはり作家さんはすごいなぁと思いました。と同時に日本語の多様性も感じることができました。そこから日本語に対して強い興味を抱き、最近は日本語の韻にも興味を持っています。

話を本に戻します。言語が少なくなっても想いを表現できてしまうその不思議さに感動し、なんと合計三度も完読するほどでした。特に最後の使える文字がほとんど無くなった時に圧倒されました。是非読んでみてください。

ありがとうございました。