R.Life

The fishing is life itself !

2023.2.11 アイスな週末

2023-02-18 21:43:00 | Mountain

八ヶ岳の東裾野に連なる湯川渓谷の氷柱群
アイスクライミングをしに一人訪れた



前日はかなりの雪が降った、アプローチの林道や周囲の樹々は真っ白な雪景色となった
真っ新な雪を踏み締め冬景色を楽しみながら暫く行くと高さ15m以上はあるであろう氷の渓谷が現れた
この野生味溢れる氷柱群はスルーして別のエリアへと進む


こちらは本流沿いの氷柱群
日の光に照らされてアイスブルーに輝く美しい氷柱


続いてこちらの氷柱は木にぶら下がった様な形の氷柱、今日はこの美しい氷柱でアイスクライミングを一日中楽しみました。



翌日は八ヶ岳西面に移動して
南沢大滝へと向かった


日の出とともに南沢大滝に着いた
深い谷間から曙色に染まった清々しい東の空
山の朝は本当に気持ちいが良い


一方で仰ぎ見る大滝全貌は迫力満点である
今日はこの南沢大滝の大氷瀑を登ります
後半の垂壁はメンタルとの闘い
恐怖心からでる無駄な力を抜いて効率良く登るのがコツ


昨シーズンの南沢大滝では何度も振り落とされたが
日頃のトレーニングの成果もあり
今回はロープにテンションを掛けることなく完登出来た


大滝の中腹にぽっかりと空いた秘密の部屋の入り口
そこには大自然が創作した
神秘な空間が広がっていました。


HARNESS
ARC’TERYX -AR-395a-
ROPE
Edelrid -swift protect Pro Dry-
8.9mm 60m
SHOSE
LA SPORTIVA -NEPAL CUBE GTX-
CRAMPON 
PETZL -DART-
ICE AX
PETZL -NOMIC-



2023.1.26 醤油樽の滝

2023-01-29 15:09:00 | Mountain

青空が広がる夏沢鉱泉の朝
今朝はのんびりと動きだし8時に山小屋を出た
強い冷え込みは昨日程ではなかったが
温度計は-17度を指していた


今日は山小屋の至近にあるアイスギャラリーG2とG3いう二つの氷瀑に向かった、しかし氷の発達が未熟で思いのほか規模も小さかったので、別の場所に移動することにした


標高2200mの場所から一旦1700mまで下り
そこから200mの標高を上げた場所にある
氷瀑に向かいます
標高を下げるとともに積雪量も少なくなり
比較的歩きやすい道なき道を抜ける
さらさらの新雪にはウサギの足跡が残り
目的地へと導いてくれた


途中にある一の滝、二の滝を通過して先へと進む


暫く沢沿いを登ると
高さのある大きな氷瀑に行き止まる
これが今日の目的地「醤油樽の滝」である
滝の落差は35m、深く狭い洞窟から氷瀑を見上げるとまさに圧巻、神秘的で威圧感さえも感じとれる自然の造形
今日はこの美しい氷の滝をアイスクライミングで登攀します


青い氷床の洞窟内で一旦休憩をとり
氷瀑へと取り付いた


技術的には滝の傾斜が寝ているため、さほど難しさは感じなかったが上部からの高度感はとてつもなかった
終了点からの下降は、50mと60mロープを連結して懸垂下降を行い無事に降りたった




午前中の移動時間で時間を押してしまったため早々にタイムアップ、落差がある分十分お腹一杯になりましたが
ここでの登攀は2回だけで終了して下山しました



一泊二日のアイスクライミングの旅
寒さを忘れるほどに充実没頭した
良き旅となりました。


HARNESS
ARC’TERYX -AR-395a-
ROPE
Edelrid -swift protect Pro Dry-
8.9mm 50m・70m
SHOSE
LA SPORTIVA -NEPAL CUBE GTX-
CRAMPON 
PETZL -DART-
ICE AX
PETZL -NOMIC-





2023.1.25 冬の大将軍

2023-01-28 10:01:00 | Mountain

日本列島に大寒波がやってきた
10年に一度の大寒波のようだ
普通の人は不要不急の外出を控えるはず
私の場合はそうも言ってられない...
偶然か必然かご想像にお任せしますが
スケジュールに空白が...
気付けば−20度を下回る八ヶ岳の山中に単独で入っていた


大寒波による積雪は想像以上に少なく
積雪で心配していたアクセスも難儀することなく辿り着くことができた


沢を渡り急登の谷をかき分けて突き進むと
通称「アイスギャラリーG4」と言う大きな氷瀑が見えてきた
冷凍庫より寒い-20度以下というのに顔と手足の末端以外は常夏並みに暑い
顔面は自分の吐息で、口元まつ毛眉毛は凍っていた


身体が冷え切る前に準備を済ませて
いざクライムオン
固く締まった氷を打ち抜く音が谷にこだまする
以前はすぐにパンプしていた腕だったが今回はそうではなかった
自分の体のバランスを掴んでいて
体全体の筋力と持久力が格段にあがっていた


氷瀑の上部にトップロープを張り
幅の広い垂壁を色んなルートを交え
幾度も練習に没頭した


お昼はコンビニで買った冷凍パンを嚙るように口にほうばり、出発前に沸騰させて水筒に入れておいた激熱ホットゆずで口の中で解凍
温かいカップラーメンでも食べたいところですが、お湯を沸かして3分待つまでの時間に凍死しそうなのでやめときました


上からの眺めは天狗岳へと続く稜線とその奥に
雲で見え隠れするとんがり山の蓼科山が見えた


独り占めのG4を10数本登り5時間が経過
腕も体力も限界がきたようで下山した



今日は夏沢鉱泉で一泊の小屋泊です
宿泊者は私一人のようで、アイスクライミングに続き贅沢に貸し切りです


お部屋は阿弥陀岳というお洒落で広い個室でした


そしてもう一つの楽しみは山小屋の秘湯
冷え切った身体にじわっと染み渡る優しいお湯がまさに極楽
茶褐色で若干鉄分の香りを含んだいいお湯でした
登山だけでなく温泉目当てで泊まるのもオススメです


勿論、夕食も最高に美味しかった
どれも手の込んだ料理で
メインの豆乳鍋は汁まで完食しました


命を守るギア達のお手入れも忘れずに
アックスとアイゼンはヤスリをかけて
衣類、ロープ、カラビナ類はよく乾燥させる
今回新調したこのグローブ、今まで使用していたグローブと登りながら比較すると驚きの保温力の差でした
ボリューム感は若干増しますが操作性に殆ど差は感じませんでした
恐らく以前のグローブで今日の環境での5時間の登攀は個人差はあると思うが凍傷レベルに達していたと感じました
ひとつ欠点なのは値段が数倍します
値段より少しでも快適に登れることで集中力も維持できるし技術力も向上して安全にも繋がる
...っと自分に言い聞かせて散財しました
後は耐久性も気になるところですが、購入して正解なギアだと極寒のフィールドで実感しました。


それより暖房の効いた部屋のぬくぬくのお布団の中が何より一番暖かいですけどね。

おやすみなさい


HARNESS
ARC’TERYX -AR-395a-
ROPE
Edelrid -swift protect Pro Dry-
8.9mm 50m・70m
SHOSE
LA SPORTIVA -NEPAL CUBE GTX-
CRAMPON
PETZL -DART-
ICE AX
PETZL -NOMIC-



2023.1.14 厳冬の雨

2023-01-15 21:45:00 | Mountain

季節はずれの暖かさとなった八ヶ岳
自然が織りなす美しい氷瀑は融解が進み
ポタポタと滴るしずくで全身を濡らした


ここ峰の松目沢を上まで抜ける予定だったが
氷の状態が薄く良くなかったので
この谷ではそこそこスケールのある
F2にて遊び倒した


気付けば4時間も永遠と登り下りをしていた
季節はずれの降る雨にも打たれながら
全身ずぶ濡れになっても寒さを感じさせない
暖かな一日でした。


HARNESS
ARC’TERYX -AR-395a-
ROPE
Edelrid -swift protect Pro Dry-
8.9mm 50m
SHOSE
LA SPORTIVA -NEPAL CUBE GTX-
CRAMPON
PETZL -DART-
ICE AX
PETZL -NOMIC-


2022.12.25 アイスクライミング

2022-12-28 07:33:00 | Mountain

シーズン初となるアイスクライミングは単独で
八ヶ岳の裏同心ルンゼという氷瀑に行ってきました。


今年の八ヶ岳の積雪量は12月とは思えないほどの雪深さで、F4のナメ滝の殆どは雪の中に埋もれていた

徐々に雪深さを増し標高約2500mともなると
別世界が広がる、気温はマイナス15度
谷間は風が無い分体感はさほど寒さを感じない
寧ろ行動中はこの寒さが快適に感じるのである
15分ほど身体を止めるとあり得ない寒さが襲って来ますが...


今日は生憎の空模様となった
週末クリスマスと寒波襲来が重なり
八ヶ岳の氷瀑はクライマー達で賑わいを見せていた
最初の氷瀑であるF1に到着
先行パーティが登攀中でした
ここはロープを出さずにフリーで越える


続いてF2の三段氷瀑
氷の状態は良く、粘り気のある氷でアックスが程よく刺さり安心して体重を掛けられる
昨季の固く脆い氷とはまるで別物のように感じた
時期的な問題なのであろうか?


F3もスムーズに登り振り返ると
下界の街が少し顔を見せてくれた
晴れていればさぞかし美しい事でしょう
しばし雪面に座り込み冬の八ヶ岳を眺めた


F4は雪の中
F5最後の登攀
この裏同心での核心部でしょうか
ロープを出して登攀します


両サイドのラインは斜度も程良く
自分の技量には丁度良い練習場であった
登り返しは真ん中辺りの垂直部で練習を積んだ


後は雪稜を越え大同心基部まで上り詰めると
裏同心ルンゼは完登である



最後の急登はやけにしんどく感じた
朝の車内でのサンドイッチを最後にその後何も食べてなかった為完全にエネルギー不足となっていた
息をあげ、お腹を鳴らしながら大同心基部へと無事に到着、樹林帯を抜けた尾根上は強風が吹き付けて全てを凍りつくしていた
白い大同心を見上げて赤岳鉱泉を経由して無事に下山しました。



年末年始にも寒波襲来の予報
今年の冬将軍はいったい何回襲撃するのであろうか?このままだと谷が雪で埋もれてしまいそうだ。

赤岳鉱泉で飲んだキンキンに冷えたコーラが
何より最高に美味かった。


HARNESS
ARC’TERYX -AR-395a-
ROPE
Edelrid -swift protect Pro Dry-
8.9mm 50m
SHOSE
LA SPORTIVA -NEPAL CUBE GTX-
CRAMPON
PETZL -DART-
ICE AX
PETZL -NOMIC-