雲を越えて
青い空へと続く道を行く
冬の名残を残した山肌の尾根を歩き
先ずはあの頂へ
ちらほらと高山植物の花も咲きはじめ
可憐に咲く小さな花に心が和みます
高山にもようやく春が訪れたようです
北アルプス後立山連峰
爺ヶ岳南峰 標高2660m
爺ヶ岳山頂から鹿島槍ヶ岳に続く
美しい稜線を辿ります
今日はその稜線の鞍部にある山小屋
冷池山荘まで目指してテント泊をします
現在の小屋泊営業はまだ準備段階で
テン場のみ宿泊可能な冷池山荘
売店は営業中だったのでコーラを頂きました
山小屋から5,6分離れた稜線上にあるテン場
眺望は抜群です
目の前には剱岳から立山連峰の錚々たる山々が
ドンと構える、贅沢にもテン場は自分一人のみで
登山者もいなく人の気配も無い
この絶景を独り占めで今日はここで脚を休めた
ここから先は明日の楽しみにとっておこう
薄雲が広がる静かな夕方
鹿島槍に続く雪面の岡の上から
ひょっこり顔を出して
熱い眼差しで此方を見つめる黒い物体
熊さんがこちらの様子をじっと覗っていました
一分程の見つめ合いが続きましたが
ツキノワグマは森の方に入ってきました
テン場から50mもない距離で見つめられると
少しドキドキしました
熊の居た場所を見に行くとかなり大きな足跡が残されていました
夏至も近づき日没時刻もかなり遅くなってきて
日の入り方角も真西よりも北寄りに位置を変えています
何気なく暮らしている日常では中々気付けない
日々の小さな変化や季節の移ろいは
こうして自然と対峙する事で敏感に感じとれる
そして四季、自然、地球の美しさが
自分の目の前に広がる
山をやっていて良かったと思う瞬間です
東の空から静かに夜が明けはじめた
この景色を眺めながらの朝一の背伸びは
言葉に言い表せないほどの気持ち良さがあります
ストレッチで身体をほぐして
今日はここからコースタイム約2時間の鹿島槍ヶ岳に登頂して、登ってきたルートを戻り下山といった緩い工程
布引山 標高2683m
先に見える頂が鹿島槍ヶ岳です
標高2889m鹿島槍ヶ岳登頂
山頂の気温は0度を少し下回り
6月と言えど朝はまだまだ冷え込みが厳しい
歩いてきた稜線がカーブを描いて鮮明に見えます
五竜白馬方面の稜線も雪解けが進み
夏道のようになっています
遠くには槍ヶ岳も望める大パノラマの
山岳風景を満喫して鹿島槍ヶ岳を後にした。
心に深く残る絶景のロケーションでした。
camera
OLYMPUS OM-D E-M1 Mark III
lens
M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO