R.Life

The fishing is life itself !

2022.2.25 山旅 冬から春へ

2022-03-03 10:28:00 | Mountain

風のない穏やかな朝
テントから顔を出すと三日月と阿弥陀岳が
淡い藍色の空に浮かんでいた


日の出とともにジョウゴ沢へと向かった
沢に入るとすぐに小さな氷瀑F2に出会う
左側のラインをフリーで越える
この滝を越えるとトレースは無くなっていた
これより先はしばらく人が入っていないようだ
積雪は多く吹き溜まりにはまると
胸まですっぽり落ちる


雪をかき分け一歩ずつ
真っ白な深い谷に
新しい軌跡を残しながら前へと進んだ


谷を振り返ると
阿弥陀岳の堂々たる姿が励みとなった


深いゴルジュを抜けると
時が止まっているかのように凍り付いた
乙女の滝がある
ここはスルーして先へと進んだ


続いてはナイアガラの滝
ちょっと名前負けしてるような気がするが
覆い被さるように凍った氷柱は
登れる気がしないので
右側のラインを越えた


アイスモンスターのような滝は
自然が作り出した不思議な芸術品である


ジョウゴ沢最後の氷瀑
本谷大滝
情報によると滝の高さは25mですが
実際には5mもありません
今年は積雪が多く大滝の殆どが
雪の中に埋まっていました


大滝を抜けると後は硫黄岳山頂に向けて
ひたすら急登を直登する
見上げる稜線は近いようで遠かった
稜線上の岩のテラスで腰をおろす
胸一杯に深呼吸をしてこの絶景を瞳に映す
やっぱり八ヶ岳は最高だ!っと改めて
感じる瞬間である


標高2760m硫黄岳に到着
何度目の登頂かわからないが
これ程晴れ渡る空の硫黄岳は初めてかもしれない


自然の力強さを感じる爆裂火口


先月訪れた東・西天狗岳も見渡せます


手前には諏訪湖
彼方には真っ白な穂高連峰や乗鞍岳も美しい


威厳に満ちた八ヶ岳最高峰の赤岳
ずっと見ていたい風景が大パノラマに広がる


稜線上の風は穏やかで
陽の光は暖かく
厳冬の八ヶ岳もそろそろ終わりを告げるころ


夜空にも春の足音が
冬の間地平線に隠れていた北斗七星も
いつしか北の空に昇って輝いていました
星ふる夜空にカメラをかたむけて
今夜はちょっぴり夜ふかしをしました
明日はのんびり下山ですから


翌朝は心地よい目覚めに温かい珈琲と
熱々なスープをつくりマイペースで下山しました
森の中は樹々に積もった雪が溶け落ちる音と
小鳥達のさえずりが響き
春の足音が日増しに大きくなり
風も春っぽい匂いが漂っていました。


季節の交差点
厳冬八ヶ岳よ、また来年。


HARNESS
ARC’TERYX -AR-395a-
ROPE
Edelrid -swift protect Pro Dry-
8.9mm 50m
SHOSE
LA SPORTIVA -NEPAL CUBE GTX-
CRAMPON
PETZL -DART-
ICE AX
PETZL -QUARK-