ゆっくり読書

読んだ本の感想を中心に、日々、思ったことをつれづれに記します。

飛行機で読んだ本

2014-02-07 20:33:19 | Weblog
ほとんど東京の実家にいなかったからなんだけど、
今回の日本滞在は、本当に短かったなあ。

羽田から上海虹橋に向かう飛行機の中で読んだ本。
『中国を拒否できない日本』(関岡英之著、ちくま新書)

2011年の震災前に出版された本なので、情報は少し古いけれど、
中国ってこんな国、という「見方」の部分は、非常に共感できた。
もちろん本の中には書かれていないけれど、
知り合ったある人が、東日本大震災はアメリカの地震攻撃だと言っていたのにも、
何だか納得できてしまうような内容だった。

日本の原子力の位置づけは、
世界におけるエネルギーのバランスの中で見る。
金融にしても、中国とアメリカの関係から見る。
そして、中国が国境を接するすべての国と起こしている紛争は、
日本がなぜ戦前に、満洲に活路を見出さなければならなかったのか、という点と、
欧米による経済封鎖と大東亜共栄圏の視点があって、初めて明確になる。

今日も羽田空港にたくさんいた。
日本のパスポートを持っているけど、まるっきり中国人という人たちが。
簡単に日本の国籍をあげて、本当にこれでいいのか、といつも思う。
まあ、マナーが悪い正真正銘の日本人もたくさんいるけど。

映画「永遠の0」を観た感想として、今日少し思ったのは、
歴史について、過去から連なる現在について、「これでいいのか」という問いをもつのは、
日本人らしさだということ。

中国人の場合は、そんなことは思わない。
お金があれば今がよく、お金がなければ明日はお金をつかむように頑張る。
それがたとえ、他人をだますことであっても躊躇しない。
過去なんて考えない。
中国人にとっての歴史は、権力を握った後に、書き換えればすむものだから。

過去が正確に描かれているか、戦争の真実が描かれているか、
もし中国人なら、そんな価値観で映画を見ない。
いまの自分にとって利用価値があり、かっこよければ万事OKだ。

日本と中国、どちらがよくて、どちらが劣っているということではなく、
両国の価値観には、相容れないものがある、ということだ。

戦争の真実を知っている人たちが第一線から退き、
日本は、自虐史観で育った若者が働き盛りを迎え、
中国は、中共のプロパガンダによる歴史を信じて育った若者が社会人となってきている。
中国のいまの若者は、すでに天安門事件のころの大学生とも違う。

さて、明日から仕事なのだけど、仮病を使って明日は休みたい気持ちに、
負けそうだ。