豚も杓子も。

私にすれば上出来じゃん!と開き直って、日々新たに生活しています。

舞台三様

2006年11月21日 | Weblog
ここ二週間で三つの舞台を観ました。

1「奇跡の人」
 ヘレン・ケラー 石原さとみ アニー・サリバン 田畑智子

2 「ソワレ」
 草刈民代ほか

3「tick ,tick BOOM!(チック チック ブーン)」
 山本耕史 愛内里奈ほか


キュートなサリバン先生。
かつて大竹しのぶさんが定評を得ていた役に果敢に挑戦した田畑智子さん。
不思議な雰囲気を持った女優さんでした。声もしっかりと聞きやすくてとても気持ちよかったです。「新選組!」では、慎吾局長の奥さん役を清楚にきっちり演じていらっしゃいましたが、今回は厳しいはずの先生がかなり可愛らしく見えました。ヘレンとの最初の出会いは20歳ということでしたが、史実としてもそうなのでしょうか?だとしたら、本当にびっくりです。
映画でも目にしていた例の井戸のシーンはやはり圧巻でした。実際に水がどんどん流れて行きましたが、どういう仕組みになっていたのでしょうね。

草刈民代さんが初めて企画された、バレーの舞台。
クラシックというより、コンテンポラリー中心の小品を集められたステージでした。
ひたすら美しい草刈さん。映画「Shall We Dance?」で社交ダンスの先生役をされた方です。必要な筋肉がきちんと鍛えられた無駄のない肉体!!!
演目もさることながら、美しい身体に大変感銘を受けました。

そして、今夜は、副長(「新選組!」のですね・・)山本耕史さんが主演の舞台。「RENT」の作者。若くして亡くなったミュージカルの作曲家の下積み時代を描いた作品です。これも、彼の目指しているロックミュージカル仕立てになっていました。
数年かけて一つの作品を仕上げていく間のいろいろな感情。苛立ち、焦燥。そういう感情のさざなみがチックタックと聞こえ、時には爆発音さえ聞こえてくるという先の見えない不安を抱える青年が30歳を前に思い悩む様子が中心です。地味な設定ですが、ミュージカル作家ではなくても感じる焦りは結構身近に感じられました。何をすべきか、何ができるのか、一生問いかけていくだけかもしれないけれど、これが出来たという手ごたえが感じられることがあると幸せですね。
彼は、大きな幸せを目前に、作品への賞賛を思うままにする前に他界されたそうです。本当にお気の毒です。
小さな幸せのほうが、大きな幸せなのかもしれませんね。

なんだか、お楽しみの観劇も少しスケジュールがタイトになると、消化するだけで息が上がりそうでした。
ちょっとだけ、反省。