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ゲーム攻略、読書感想文など。

【マンガ100選】その4 特攻の拓

2006年06月27日 02時00分04秒 | マンガ100選
カメレオンと同じくかつてのマガジンの看板マンガ。

『特攻の拓』
原作:佐木飛朗斗
作画:所十三

ストーリー:
腕っ節も弱く、平凡な高校生だった浅川拓の前にある日、鳴神秀人という転校生が現れた。秀人は横浜の暴走族・横浜外道のメンバーだった。
疾風伝説特攻の拓(1)
秀人との邂逅がきっかけでヤンキーになろうとした拓は、私立聖蘭高校、通称乱高に編入。そこはどこの学校からも受け入れられない不良たちの学校であり、学校内では絶えず勢力争いが起こるという物騒な学校だった。
疾風伝説特攻の拓(23)
拓の1年D組の生徒はほとんどが7代目爆音小僧のメンバーであり、特攻隊長の真島秋生に認められた拓も成り行きで爆音小僧の一員となる。かつて六代目爆音小僧のゲストであった伝説の走り屋・半村誠の面影がある拓は、頭の鮎川真里にも気に入られる。
疾風伝説特攻の拓(6)
だが、爆音小僧と犬猿の仲である魍魎や朧童幽霊との抗争にも巻き込まれ、何度もピンチを迎える。しかし拓は毎回奇跡的な暴走りなどを起こし事を収めて、次第に爆音小僧の中心的メンバーになっていく。
そんな拓の周囲はますます物騒になっていき、横須賀や湘南の暴走族との抗争にも引きずりこまれるが、三鬼龍のヒロシ、キヨシ、天羽などの助けにより難を乗り越える。
疾風伝説特攻の拓(24)
その天羽が事故死した後、帰国した那森須王から”不倶戴天”の特攻服をゆずり受け、さらに、走り屋の中で伝説となっている”スピードの向こう側”も体験してゆく。族を越えて友人を作っていく拓は毎回微妙な立場に置かれるが、最後はB突の乱闘を1人で収めるまでになる。
疾風伝説特攻の拓(7)

感想:
神奈川県内の暴走族の世界を描いたマンガ。当時のマガジンは『カメレオン』『湘南純愛組』など、高校生の不良を描いたマンガが多かった。
ミナミと同じ世代の人は結構このマンガに感化されてバイクを好きになっている。主要人物それぞれがこだわりのバイクに乗っており(拓も全部で4台ほど乗り継いでいる)、キャラのトレードマークにもなっている。
疾風伝説特攻の拓(第3集)
また、セリフの独特さでは従来のマンガの常識を覆し、意味があるのかないのかわからないセリフを””で囲んだり、漢字にヤンキーらしい当て字を当てたりしていて、当時の中高生はよく真似してつかったものだ。また、背景に”!?”をよくいれており、他のマンガでパロディで使われることも多い。
疾風伝説特攻の拓(第14集)
登場人物の多彩さも魅力のひとつで、チームの頭を張る人物は常人なら軽く死んでしまうような攻撃をくらってもまったく平気。しかも、小柄で女の子みたいな風貌の真里は怪力だったりと、すさまじい設定が多かった。誰が一番ケンカが強いか、というのが読者の興味そそられる部分なのだが、これについてはたいてい頭同士が引き分けてしまうのでよくわからないままだった。
疾風伝説特攻の拓(12)
が、魍魎の一条武丸だけは別格で、切れて白目になると誰も手を付けられない凶暴さを発揮した。おそらく主人公の拓よりも武丸の方がインパクトははるかに強く、このマンガの世界観を具現化したような人物である。

【マンガ100選】その3 カメレオン

2006年06月27日 01時09分25秒 | マンガ100選
伝説の下ネタギャグマンガ。

『カメレオン』
作者:加瀬あつし

ストーリー:
チビで腕っ節もまったくない主人公・矢沢栄作は成田南高校(通称成南)進学を機にヤンキーデビューをする。自分の身を守るためならどんなことでもする口先だけの男なのだが、毎回毎回自分の身を守るどころか、他人のために犠牲になる羽目に。しかし最後は持ち前の強運でどんなピンチも乗り切ってしまう。
カメレオン(38)
成南の2大不良である相沢直樹と椎名雄二の関係を修復させたのを皮切りに、カス学の殺人マシーン・久古やヤクザの鶴岡、松戸苦愛の松岡、ベンツキラーの仁村兄弟などなど、次々と現れるヤンキーをまやかしていき、カリスマ的存在になる。
カメレオン(25)
ついには暴走族OZまで結成する矢沢。その前にさらに神奈川や九州の暴走族などが矢沢を狙うようになり、矢沢の化けの皮も幾度と無くはがれかかるが、最後の最後まで矢沢のカリスマ性は崩れず、想いを寄せていたひかるとも結ばれる。
カメレオン(27)

感想:
90年代、マガジンがジャンプの発行部数を抜いていたころの看板マンガのひとつ。下ネタダジャレのオンパレードは当時中学生だったミナミにいろんな知識を植え付けてくれた。また、最初は矢沢の敵として現れたキャラも矢沢の影響下に入った途端にギャグキャラに変貌してしまうのも笑える。
カメレオン(7) カメレオン(12)
矢沢自身はほんとにハッタリしか脳が無い男なのだが、そのハッタリに騙されてしまう周囲の連中がおかしく、また、話しのパターンは矢沢が自分の身を守ろうと平気で他人を犠牲にする→逆に自分が他人を守る立場に追い込まれる→敵がヒートアップ→逃げ道なし、絶体絶命のピンチ→奇跡的な出来事が起きる→その状況をうまく利用してさらにハッタリ→騙された敵は負けを認める、これの繰り返し。でもなぜかこのパターンが飽きず、ついにはドラゴンボールやキン肉マンよりも長期連載になるのだから不思議だ。
カメレオン(18)
古本屋でもなかなか手に入らないが、一度マンガ喫茶ででも読破しておきたい。中学生の頃は電車の中で読んでて思わず噴出してはずかしい思いをした記憶がある。