いよいよシーズン2最終回です。
<ネタバレあり>
第9話「拘束力ある調停」
ビッグヘッドは偶然、ニュークリアスが搭載されたベータ版フーリー・フォンを手に入れます。
あまりのひどい出来に驚くビッグヘッドはそのフーリー・フォンをリチャードにあげます。
このフーリー・フォンがもしメディアの手に渡れば盛大に叩かれて株価にすら影響を及ぼすことが考えられます。
リチャードはこのフーリー・フォンの引き渡しと引き換えに訴訟を取り下げるようギャビンに交渉しますが、ギャビンも引かず、双方の弁護士同士で協議した結果、訴訟は正式な裁判ではなく、拘束力のある仲裁にゆだねられることになりました。
裁判だと1年以上も続くのに対し、わずか2日でけりがつけられることになったのはリチャードたちには朗報でした。
そして弁護士はロン・ラフラムの紹介で腕利きの元弁護士ピート・モナハンが担当することに。モナハンは数々の違法を犯し弁護士資格をはく奪され、現在も保護施設に住んでいる男でした。
裁判の関係資料を調査した彼は、パイド・パイパーの開発にフーリーの資産を使ったり職務中に内職でもしていない限り勝ちは揺るがないと断言します。
ジャレッドはライブ配信し続けているカリフォルニアコンドルの卵が死んでいるのではないかと気になりだし、監視している博物館に問い合わせしようとしますが、ギルフォイルとディネシュは「シュレーディンガーの猫」の話を持ち出し、もし卵が死んでいることを確認したらそれはジャレッドが殺したことになる、と教えます。
モナハンがフーリーから送られてきた大量の関係書類(プリントアウトしたメール)を読んでみると、リチャードがパイド・パイパーの開発を行っていた時期のメールに登場する”彼女”がリチャードのノートPCを指しており、その”彼女”が修理に出されている3日間の間に一度だけフーリーのPCで検証をしていた、というリチャード本人も忘れていた事実が判明します。これをフーリーに勘づかれたらパイド・パイパーの所有権をフーリーは主張できることになり、すなわち負けになります。
絶対に勝てると確信していたリチャードはメールボックスという箱をあけることでシュレーディンガーの猫と同様、自分の負けを確信させられたのでした。
運よく、法廷が始まった時点でフーリー側弁護団はその事実に気付いてませんでした。フーリーの戦術は、ビッグヘッドをパイド・パイパーの開発者に仕立て上げ、さらに本人がそれを否定するのを先回りして、とても謙虚な人物であるという印象を判事に植え付けます。
判事がフーリー側に傾きかけているのを修正するためにモナハンはアーリックを証言台に立たせ、彼がビッグヘッドの開発した「乳首アラート」を評価していた過去を証言させます。しかしコケにされたアーリックは我を忘れて乳首アラートのせいでリチャードのPCが3日間修理にだされた過去をうっかり話してしまいます。
結果、リチャードは負けるのを承知でフーリーのPCでパイド・パイパーの検証したことを認めます。
その頃、ジャレッドから卵の生死の問い合わせを受けた博物館は、卵は死んでいるだろうという結論をだし、さらにライブ配信の視聴者が非常に少ないことも知ったため、巣に設置したカメラを撤去することに。
しかし撤去作業員はカメラをはずそうとしてカメラごと崖下に転落してしまいます。
最終話「コンドルの2日間」
翌日、転落した作業員を映したライブ配信はネット上で瞬く間に拡散し、アクセス数が急増します。それでもクォリティを落とさずに映像配信できていることに一同は感動します(苦しんでいる作業員を眺めながら)。
ますます増加するアクセスに対し、サーバがその負荷に耐えられるよう、ギルフォイルはサーバの台数を増やします。
しかし、ガレージや部屋の中に設置したサーバは当然冷却に問題があるため熱を持ち出し発火しだしました。それでもアーリックまでコーディングに加わり、最終的に30万を超えるアクセスになったライブ配信は最後までやりきることができました。
仲裁では判事がフーリーの訴えを認め、パイド・パイパーの知財はフーリーのものとなりました。
フーリーに渡すくらいなら事故を装ってすべて削除することをギルフォイルたちから提案されていたリチャードは、自分たちの作ったものが例えフーリーにわたっても見守り続けたいと考えていましたが、結局ジャレッドにメールし、プロダクトをすべて削除するよう命じました。
ギャビンが起こした他の訴訟のうち、ジャレッドをリチャードが不当に引き抜いた件については、そもそもフーリーとジャレッドとの雇用契約に、州の法律に触れる文言があったために雇用契約自体が無効という判決がくだされました。
パイド・パイパーが手に入ったギャビンはそれをまったく気にしませんが、実はリチャードとフーリーとの契約も同様に無効であり、フーリーがパイド・パイパーの知財を所有することはできない、という判決が下されました。
予期せぬ逆転勝訴に喜ぶリチャード。
その直後、プロダクトの削除を命じたことを思い出し、慌てて帰宅します。幸い、ディネシュが作った削除プログラムがバグっていたために間一髪間に合います。
この一件で、フーリーの社員の半数が契約無効ということが発覚し、ギャビンの進退問題に発展します。
ラビーガでは、ローリーがラス・ハンネマンからパイド・パイパーの議決権を買い取り、ハンネマンとパイド・パイパーの縁は切れました。代わりに議決権は5票中3票がラビーガという事態になりました。
勝訴の歓びにわくリチャードのもとへモニカから電話がかかってきました。ラビーガは緊急取締役会を開き、リチャードをCEOから降ろすことにした、という決定が伝えられました。
ライブ中継が掲載されたバズフィートやRedditは実在のニュースサイト、SNSです。その際ギルフォイルがいった「サーバをスケールアウトする」というのは簡単にいえばサーバ(≒ハード全般)そのものを増設し、並列処理の能力をあげることです。それに対してCPUやメモリ増設による処理性能の向上を「スケールアップ」といいます。スケールアウトは水平スケール、スケールアップは垂直スケールともいいます。話の中ではギルフォイルが稼働させるサーバ台数を増やし、それにともないケーブルなどを大量に敷設していました。一般的にはサーバにリソース不足が発生した場合、スケールアップよりスケールアウトの方が効果的といわれます。ただしコストはスケールアウトの方がかかるため、一概にどちらが優れているとは断言できません。
リチャードがいじっていたソースはSMILというマルチメディアの扱いに特化したXML形式の言語です。再生にはRealPlayerなど、扱えるソフトが限られています。なので滅多に使われているのを見ませんが。
<ネタバレあり>
第9話「拘束力ある調停」
ビッグヘッドは偶然、ニュークリアスが搭載されたベータ版フーリー・フォンを手に入れます。
あまりのひどい出来に驚くビッグヘッドはそのフーリー・フォンをリチャードにあげます。
このフーリー・フォンがもしメディアの手に渡れば盛大に叩かれて株価にすら影響を及ぼすことが考えられます。
リチャードはこのフーリー・フォンの引き渡しと引き換えに訴訟を取り下げるようギャビンに交渉しますが、ギャビンも引かず、双方の弁護士同士で協議した結果、訴訟は正式な裁判ではなく、拘束力のある仲裁にゆだねられることになりました。
裁判だと1年以上も続くのに対し、わずか2日でけりがつけられることになったのはリチャードたちには朗報でした。
そして弁護士はロン・ラフラムの紹介で腕利きの元弁護士ピート・モナハンが担当することに。モナハンは数々の違法を犯し弁護士資格をはく奪され、現在も保護施設に住んでいる男でした。
裁判の関係資料を調査した彼は、パイド・パイパーの開発にフーリーの資産を使ったり職務中に内職でもしていない限り勝ちは揺るがないと断言します。
ジャレッドはライブ配信し続けているカリフォルニアコンドルの卵が死んでいるのではないかと気になりだし、監視している博物館に問い合わせしようとしますが、ギルフォイルとディネシュは「シュレーディンガーの猫」の話を持ち出し、もし卵が死んでいることを確認したらそれはジャレッドが殺したことになる、と教えます。
モナハンがフーリーから送られてきた大量の関係書類(プリントアウトしたメール)を読んでみると、リチャードがパイド・パイパーの開発を行っていた時期のメールに登場する”彼女”がリチャードのノートPCを指しており、その”彼女”が修理に出されている3日間の間に一度だけフーリーのPCで検証をしていた、というリチャード本人も忘れていた事実が判明します。これをフーリーに勘づかれたらパイド・パイパーの所有権をフーリーは主張できることになり、すなわち負けになります。
絶対に勝てると確信していたリチャードはメールボックスという箱をあけることでシュレーディンガーの猫と同様、自分の負けを確信させられたのでした。
運よく、法廷が始まった時点でフーリー側弁護団はその事実に気付いてませんでした。フーリーの戦術は、ビッグヘッドをパイド・パイパーの開発者に仕立て上げ、さらに本人がそれを否定するのを先回りして、とても謙虚な人物であるという印象を判事に植え付けます。
判事がフーリー側に傾きかけているのを修正するためにモナハンはアーリックを証言台に立たせ、彼がビッグヘッドの開発した「乳首アラート」を評価していた過去を証言させます。しかしコケにされたアーリックは我を忘れて乳首アラートのせいでリチャードのPCが3日間修理にだされた過去をうっかり話してしまいます。
結果、リチャードは負けるのを承知でフーリーのPCでパイド・パイパーの検証したことを認めます。
その頃、ジャレッドから卵の生死の問い合わせを受けた博物館は、卵は死んでいるだろうという結論をだし、さらにライブ配信の視聴者が非常に少ないことも知ったため、巣に設置したカメラを撤去することに。
しかし撤去作業員はカメラをはずそうとしてカメラごと崖下に転落してしまいます。
最終話「コンドルの2日間」
翌日、転落した作業員を映したライブ配信はネット上で瞬く間に拡散し、アクセス数が急増します。それでもクォリティを落とさずに映像配信できていることに一同は感動します(苦しんでいる作業員を眺めながら)。
ますます増加するアクセスに対し、サーバがその負荷に耐えられるよう、ギルフォイルはサーバの台数を増やします。
しかし、ガレージや部屋の中に設置したサーバは当然冷却に問題があるため熱を持ち出し発火しだしました。それでもアーリックまでコーディングに加わり、最終的に30万を超えるアクセスになったライブ配信は最後までやりきることができました。
仲裁では判事がフーリーの訴えを認め、パイド・パイパーの知財はフーリーのものとなりました。
フーリーに渡すくらいなら事故を装ってすべて削除することをギルフォイルたちから提案されていたリチャードは、自分たちの作ったものが例えフーリーにわたっても見守り続けたいと考えていましたが、結局ジャレッドにメールし、プロダクトをすべて削除するよう命じました。
ギャビンが起こした他の訴訟のうち、ジャレッドをリチャードが不当に引き抜いた件については、そもそもフーリーとジャレッドとの雇用契約に、州の法律に触れる文言があったために雇用契約自体が無効という判決がくだされました。
パイド・パイパーが手に入ったギャビンはそれをまったく気にしませんが、実はリチャードとフーリーとの契約も同様に無効であり、フーリーがパイド・パイパーの知財を所有することはできない、という判決が下されました。
予期せぬ逆転勝訴に喜ぶリチャード。
その直後、プロダクトの削除を命じたことを思い出し、慌てて帰宅します。幸い、ディネシュが作った削除プログラムがバグっていたために間一髪間に合います。
この一件で、フーリーの社員の半数が契約無効ということが発覚し、ギャビンの進退問題に発展します。
ラビーガでは、ローリーがラス・ハンネマンからパイド・パイパーの議決権を買い取り、ハンネマンとパイド・パイパーの縁は切れました。代わりに議決権は5票中3票がラビーガという事態になりました。
勝訴の歓びにわくリチャードのもとへモニカから電話がかかってきました。ラビーガは緊急取締役会を開き、リチャードをCEOから降ろすことにした、という決定が伝えられました。
ライブ中継が掲載されたバズフィートやRedditは実在のニュースサイト、SNSです。その際ギルフォイルがいった「サーバをスケールアウトする」というのは簡単にいえばサーバ(≒ハード全般)そのものを増設し、並列処理の能力をあげることです。それに対してCPUやメモリ増設による処理性能の向上を「スケールアップ」といいます。スケールアウトは水平スケール、スケールアップは垂直スケールともいいます。話の中ではギルフォイルが稼働させるサーバ台数を増やし、それにともないケーブルなどを大量に敷設していました。一般的にはサーバにリソース不足が発生した場合、スケールアップよりスケールアウトの方が効果的といわれます。ただしコストはスケールアウトの方がかかるため、一概にどちらが優れているとは断言できません。
リチャードがいじっていたソースはSMILというマルチメディアの扱いに特化したXML形式の言語です。再生にはRealPlayerなど、扱えるソフトが限られています。なので滅多に使われているのを見ませんが。