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ゲーム攻略、読書感想文など。

【みんな大好き塊魂】その1

2005年09月07日 16時26分52秒 | ゲーム雑記
だいぶ前に買ったゲームだけど、とりあえず感想を書いてみよう。

前作「塊魂」とゲーム内容は一緒。簡単に言うとステージが新しくなっただけだ。もちろん今回は前作を上回るボリュームと面白さ。前作のセーブデータは引き継ぐことができるが、なくても問題なし。

前作との違い:
前作との違いとしては時間無制限のエターナルステージがなくなったこと。それと星座ステージもない。また通常ステージ(5つある)では時間内にどれだけ大きくできるか、というのと規定の大きさにどれだけ早くできるか、という2種類が用意されている。

イトコの他にハトコも登場。全部で32人もいる。また王子ではなくイトコ・ハトコでゲームをすることもできる。

ステージ選択画面が横スクロール型のマップになっており、これがかなり広い。お目当てのステージにたどりつくまで結構時間がかかり、はっきり言ってめんどくさい。

特殊ルールステージ紹介:

【キャンプファイアー】
火だるまを転がす。最終的にキャンプファイアー用の木を巻き込めるサイズまで大きくして、火をつければクリア。つけないまま制限時間を迎えるとゲームオーバー。一定時間何も巻き込まないと火が消える。また川などに入ると火が消える。火が消えるとゲームオーバー。キャンプファイアーの大きさに応じて3段階のステージにわかれている。

【レーサー】
サーキット場を転がすステージ。何もしなくても勝手に猛スピードで塊が転がるため、操作が大変。後ろを向くことができないので、反対方向に進みたい場合はぐるっと回るしかない。それ以外は通常ステージと一緒。

【水中ステージ】
池の中を転がすステージ。何箇所かに釣り糸が垂れており、その餌にさわると吊り上げられてしまいタイムロスになる。それ以外は通常ステージと一緒。

【おすもう】
相撲取りを転がすステージ。ラグビーボール上の形のため物を巻き込むのにちょっとこつがいる。また食べ物を巻き込まないと大きくならない。時間制限内に土俵の上にいる相撲取りを巻き込むか弾き飛ばすとクリア。小結・大関・横綱の3段階のステージがある。

【募金】
塊に巻き込んだ物の金額を競うステージ。大きなものを巻き込めればいいというわけではなく、宝石など高価なものを巻き込まないとダメ。

【50個制限】
巻き込める物が50個までという制限がある。頭を使って巻き込むものを選んでいかないとだめ。時間制限はない。

【雪だるま】
雪だるまを転がすステージ。1人でプレイする場合は最後にもうひとつの雪の塊にくっつけて雪だるまを完成させると終わり。2人でプレイする場合は両者がくっついた時点で終わる。大きい方の塊が胴体になる。時間制限なし。

【牛熊】
前作では最も大きい牛・熊を巻き込むステージだったが、今回は1つのステージ内で牛もしくは熊を巻き込むステージになった。時間が10分もあるため前作に比べると簡単かも。

とりあえずここまで。


読書感想文【ワイルド・ソウル】

2005年09月05日 01時47分07秒 | 読書感想文
知らない著者の本に手をだすことは滅多にないのだが、幻冬社のハードカバーにははずれが少ないので読んでみた。分厚い割りにけっこうすぐに読み終わった。

ワイルド・ソウル

ストーリー:
1950-60年代にかけ、4万人以上の日本人がブラジルに移民として渡った。ブラジルには豊饒な大地、広大な土地、整備された環境があり、作物は熱帯の環境によって物凄いスピードで成長する。そこで働けば誰でも大金持ちになれる、と政府が宣伝したからだ。しかし、実情はまったく逆だった。アマゾンのジャングルの奥深く、文明から遠く離れた未開の地に行かされた移民たちは作物の育たない土壌に絶望し、環境どころか家すらなかった。そして疫病によって次から次へと死んでいった。日本政府は何も手を打たないどころか、本国にこの事実を隠蔽し、「アマゾン牢人」と呼ばれた彼らは歴史の中に忘れ去られて行った。
衛藤はかつて妻と実弟を連れてブラジルに渡った。そして妻も弟も病気で亡くした。絶望の淵からかろうじて立ち直った衛藤はアマゾンを離れ、都会に行き、そこで死に物狂いの生活を送る。やがて青果商として財を成した衛藤は、アマゾンでの恩人の遺児であり養子のケイ、かつて金鉱採掘仲間であり、後に偶然出会った山本
、ケイの幼馴染でコロンビアマフィアの手先として日本での麻薬ビジネスを仕切っている松尾の3人と共に、日本政府への復讐を始める。


感想:
上に書いたストーリーはほんのさわりなので、実際の面白さはこれだけじゃ全然伝わらない。この作品の主人公は、底抜けに能天気で女好きの典型的なブラジル男でありながら、なぜか肝心なところでは抜け目のないケイ。5歳でマフィアのボスに拾われてから英才教育を受け、その呪縛に苦しみつつも離れられず、計画に際してはケイの能天気さに何度も呆れさせられる松尾。ケイに目をつけられたために、人生を思いっきり変えられ、最後の最後までとんでもない目にあう元女子アナでTVディレクターの井上貴子の3人だろうか。とくにケイと貴子のやりとりが抜群に面白く、映画のワンシーンのような軽妙(実際はケイのあまりの軽さに貴子が惹かれたり怒り狂ったりする)なやりとりは最後の最後まで飽きさせない。岩窟王を彷彿とさせる復讐劇のはずが、暗くジメジメした雰囲気をまったく感じさせないのはこのおかげだ。1章の内容にあたる、衛藤のアマゾン牢人としての半生があまりに凄まじいだけに、このギャップはすごい。
作者の他の作品も読みたくなった。

読書感想文【ダイスをころがせ!】

2005年09月03日 15時32分14秒 | 読書感想文
以前から読もうと思っていたのだが、なかなか置いてある本屋が見つからなかった

ダイスをころがせ!

ストーリー:
会社を辞め、妻子と別居中の駒井健一郎は就職活動中に、かつての同級生であり恋敵でもあった天知達彦に偶然会う。実は天知は次の衆議院選挙に地元静岡から無所属で立候補するつもりで、その秘書を駒井に頼もうと思って、偶然を装い駒井に会ったのだった。
政治の現状に憤りを感じ、新聞社を辞めて私財を投げ打ち選挙に挑戦する達彦に駒井も協力することを決め、さらにかつての同級生たちもボランティアで協力を申し出てくれる。こうして1年後の衆議院任期満了までの選挙活動がスタートした。
天知には戦時中に静岡県知事を勤めた祖父がいたのだが、業者との癒着疑惑があり知事を辞職していた。祖父が本当に汚職に手を染めたのか疑問に思っている天知は、選挙活動をする中で祖父についての情報を集めようという狙いもあった。また、当選した暁には、駒井が会社を辞める原因になり、天知も記者時代に携わった地元の不正土地取引の実態を調査しようともしていた。
これらの謎の解明が同時進行していく中、多くの妨害やアクシデントの嵐が吹き荒れ選挙戦は続くのだが…。

感想:
初心者の選挙戦を真正面から書いた作品で、選挙がいかに金がかかる仕組みになっているかがよくわかる。天知の当落が最大の興味として読者を引っ張っていくのだが、正直あの結末は、想像がついていたとはいえがっくりだった…。
また、天知の祖父の過去や不正取引の黒幕の追及、さらにかつて駒井・天知と三角関係?にあった佐貴子の謎めいた態度、スパイの存在などが同時進行で描かれ、これがミステリーとなって本書を盛り上げている。
タイトルにあるダイスとは、有権者が持つ一票のことなのだが、それ以外にも人生を双六にたとえ、34歳である自分たちが今、人生のどこに差し掛かっているのかを問い掛ける場面が頻繁に出てきている。

ちなみに選挙戦といっても、衆議院解散→告示→選挙期間(12日間)→投票日という数十日の戦いだけではなく、それより前から駅頭での演説や人を集めてのミニ演説会、ポスターやビラでの知名度アップなどを行っている。つまり天知と駒井の選挙戦のスタートは衆議院の任期満了の1年前からである(実際には途中で解散総選挙となったので9ヶ月だったが)
それにしても登場人物それぞれが、よくもまぁトラブルを起こす人たちだなぁとあきれる場面が多々あった。

読書感想文【蒼煌】

2005年09月03日 15時30分46秒 | 読書感想文
作者は黒川博行。ずっと前にカウントプランを読んだことがあるくらいで、後は全然知らなかった。この本を読もうと思ったのは美術界が舞台だったから。

蒼煌

ストーリー:
日本画家の室生晃人は日本芸術院会員の座を狙い、次期補欠選挙の裏工作に走っていた。対抗馬となるのは同じ関西の日本画家であり、画塾玄洋社の代表でもある稲山健児。
裸一貫から異常なまでの上昇志向で現在の地位まで登り詰めた室生はなんとしても選挙に勝つべく、かつて”京都画壇の代理人”の異名を持った夏栖堂の殿村を選挙参謀に迎え億単位の金を、有権者である会員にばら撒く。一方の稲山も大手デパート大和の美術部長吉永を選挙参謀に、惜しげもなく秘蔵の美術品をばら撒いていく。
それぞれの家族や、政治家、画廊、寺など様々な人々を巻き込んでいった選挙戦は室生の勝利に終わった。しかし、政治家の汚職の発覚が思わぬ波紋をよび地検の捜査の手は室生にまで回った。政治家の玉川と、そのマネーロンダリングを手がけていたアテナ画廊の社長脇本が捕まったことにより、票の取りまとめのために脇本に振り込んだ2千万が仇になったからだ・・・


感想:
ストーリーでネタばれまで書いてしまったが、まぁいいか。
事実かどうかは別として、旧態依然とした日本美術界の裏側をあますことなく描いた作品。ほとんどの画家は、はじめは描くのが好きでその道に足を踏み入れるが、結局食うためには絵が売れなくてはどうしようもなく、誰しもが賞や権力を欲しがってしまう。絵というのは一般的な評価が難しいものであるから売れるようになるのは難しいに決まっていて、だから権威付けが必要なのだが、そうすると権力の世界になってしまう。またマネーロンダリングなどの手段としても最適なため、政治家とのつながりも深く、政治画商なども登場する。
まぁそんなこんなでいろんな人々が欲まみれの世界で生きてます、というのがこの作品では描かれている。
面白かったのはデパートの美術部という存在。それから、同情人物は全部架空なのだが、それぞれの師弟関係や生い立ちなどが事細かに書かれており、それも面白かった。

読書感想文【容疑者Xの献身】

2005年09月02日 02時00分57秒 | 読書感想文
東野圭吾の新刊。なんか「殺人の門」以降長編というにはちょっと物足りない量のばっかりだなぁ・・・。まぁ内容については文句なく面白いんだけど。

容疑者Xの献身

ストーリー:
天才数学者であり高校の数学教師の石神は、アパートの隣の部屋に住む花岡靖子に密かに想いを寄せ、彼女がバイトをしている弁当屋で毎朝弁当を買ってる。
靖子には富樫という別れた夫がいるのだが、ある日その富樫がよりを戻そうと靖子の前に現れた。富樫にさんざんな目に合わされている靖子と娘の美里は、靖子の部屋で富樫を殺害してしまう。呆然とする二人。そこに石神が訪れ、自分に全部任せなさいと、富樫の死体と、絞殺に使った炬燵を自分の部屋に運んでいった。
石神は何とかしてこの親子を警察の追及から守ろうと、警察の捜査を誤った方向に向けさせるためにあらゆるトリックを仕掛けた。それは功を奏し、警察は靖子を怪しいと思いながらもきめ手が見つからない。また、石神は毎晩公衆電話から、靖子に対して警察の追及を逃れるための指示を出す。靖子に頼られることに幸福を覚える石神。
そんなある日、かつて靖子がホステスをしていた頃の常連で、靖子に思いを寄せていた工藤が現れた。工藤の出現に舞い上がる靖子と嫉妬する石神。
警視庁の草薙はこの事件の真相にたどり着けず、親友であり物理学者の”ガリレオ先生”こと湯川学に相談する。偶然にも湯川と石神は学生時代の同期であり、かつては互いの才能を認め合う仲であった。
湯川によって徐々に事件の真相は暴かれていくのだが・・・


感想:
なんかストーリーを無駄に長々と書いてしまった・・・。警察の追及を逃れるためのトリックには最後にびっくりな仕掛けがあったことが明かされ、かなり面白かった。もちろん伏線はあちこちにあったのだが。
また石神の献身ぶりが涙ぐましい。これは最後まで読まないとわからないんだけど。ほんとに最後は切ない結末。まぁ予定調和ではあるけど。