ビタミンDが脂質抑制 京大チーム解明
2017/1/29付日本経済新聞 朝刊
体内のビタミンDが脂質の量を抑える仕組みを、ハムスターの細胞を使った実験で解明したと、
京都大の上杉志成教授(化学生物学)のチームがこのほど海外の科学誌電子版に発表した。肥満だけでなく、
脂質が増殖に関わるがんを予防できる可能性があるという。
ビタミンDはがんを含め病気の予防に役立つとの研究報告があるが、摂取し過ぎると、
嘔吐(おうと)などの症状が出る高カルシウム血症が起きる危険性がある。
チームは「今回の成果を応用すれば、
過剰摂取の症状が起こらない安全な人工ビタミンDの開発につながるかもしれない」としている。
チームは体内の約300の物質を調べ、ビタミンDが化学的に変化してできる3つの代謝物質に注目。
脂質が作られる際の司令塔となる「SREBP」というタンパク質にどのように作用するのかを、
ハムスターの細胞で分析した。3つの代謝物質はSREBPを間接的に分解し、
SREBPが指令を出せないようにして脂質の合成を抑えていることが分かった。
2017/1/29付日本経済新聞 朝刊
体内のビタミンDが脂質の量を抑える仕組みを、ハムスターの細胞を使った実験で解明したと、
京都大の上杉志成教授(化学生物学)のチームがこのほど海外の科学誌電子版に発表した。肥満だけでなく、
脂質が増殖に関わるがんを予防できる可能性があるという。
ビタミンDはがんを含め病気の予防に役立つとの研究報告があるが、摂取し過ぎると、
嘔吐(おうと)などの症状が出る高カルシウム血症が起きる危険性がある。
チームは「今回の成果を応用すれば、
過剰摂取の症状が起こらない安全な人工ビタミンDの開発につながるかもしれない」としている。
チームは体内の約300の物質を調べ、ビタミンDが化学的に変化してできる3つの代謝物質に注目。
脂質が作られる際の司令塔となる「SREBP」というタンパク質にどのように作用するのかを、
ハムスターの細胞で分析した。3つの代謝物質はSREBPを間接的に分解し、
SREBPが指令を出せないようにして脂質の合成を抑えていることが分かった。