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政治的低迷にもめげず、トルコの観光収入はアップ

2014年01月31日 | 観光
2月1日 トルコの観光収入は、厳しい政治的状況にも関わらず、2013年、前年に比して、11.4%増え、323億ドルに達し、大きな前進を示しました。
昨年の第4・四半期のトルコの観光収入は、5.5%増加して、77億ドルに達したと、1月30日、トルコ統計局(TUIK)が発表しました。

 Hurriyet

昨夏は大都市で始まったプロテストが全国にひろがり、何千何万のプロテスターが政権与党・公正発展党に反対する街頭デモを行いました。とくにイスタンブールでは、ホテルが集中する市の中心でデモが行われたため、ホテルやツアーのキャンセルが続出しました。

しかし、6月に始まり9月までつづいたプロテストさえも、トルコの観光収入を減らすことはなかったのです。トルコの主要な観光ライバルであるエジプトの政治的緊張が高まって、エジプト観光を見合わせた人が増えたこともあるでしょう。
エジプトでは、選挙で選ばれたイスラム大統領モハメド・モルシが軍に打倒され、その後、何百人もが暴動で死んでいます。

トルコ統計局のデータによると、昨年、トルコを訪れた外国人の消費金額は、1人当たり749ドルでした。一方、トルコ国籍者が外国で消費した金額は、1人当たり1252ドルでした。

トルコの1年間の収益の3分の1は、外国からの訪問者が落とすお金です。しかし、この収入の21%くらいは、海外に住むトルコ国籍者が落とすお金でした。

・・・トルコに来る外国人はドイツ人やロシア人が多く、その多くは太陽と海を楽しんで帰るけれど、トルコ人はお土産ショッピングが大好きということも、この数字に表れているかも。平均的トルコ人が豊かになってきたこともあるけど。


「中央銀行の利率引き上げは経済成長に打撃を与えかねない」ムーディーズ

トルコ中央銀行の利率引き上げは、信用性のプレッシャーをいくぶん緩和し、リラの変動を抑制する助けにはなるだろうが、経済成長の将来性を傷つけることになるだろうと、信用格付け会社「ムーディーズ」が、1月31日、報告しました。

 Hurriyet
アンカラのトルコ中央銀行本部


「中央銀行の処置はトルコの通貨の変動を抑制し、経済の財政的ストレスを減少するだろうが、トルコ経済成長の将来性を著しく縮小するという代償を払うことになるだろう」とムーディーズは言っています。

トルコ中央銀行は、エルドアン首相の反対も無視し、1月29日の緊急会議で、重要な利率を引き上げる決定をしました。
しかし、この利率引き上げによる、予想されるリスクは大きいと、ムーディーズのアナリスト、アルポナ・バネルジ氏は言っています。

エルドアン首相が政府を傷つけるための陰謀と見ている広範な汚職捜査は、トルコにおける投資家の信頼を揺さぶり、トルコリラを記録的に暴落させ、インフレを起こし、経済成長を緩慢にしています。

・・・市民も企業も、不確かなリラを売って、ドルを買っているとも聞きます。


少数民族の法的存在がイスタンブールで討論された

1月30日、トルコにおける少数民族の法的存在問題を討論する協議会が、イスタンブールのビルギ大学法学部と少数民族コミュニティ基金代表事務所の共催、ヴェニス委員会後援で行われました。
会合は「非ムスリムの法的存在:問題と権利Ⅱ」と題され、会場はドラプデレにあるビルギ大学法学部の建物。協議会は法学部長のトゥルグト・タルハンル教授と少数民族コミュニティ基金のラキ・ヴィンガス代表のスピーチで始まりました。

 Hurriyet
イスタンブールの少数民族コミュニティのリーダーたちが集まりました。


2013年にも、アンカラ大学と少数民族コミュニティ基金アンカラ事務所の共催で、トルコの少数民族コミュニティの問題が討論されました。

教会や共同墓地や病院のような宗教的・民族的マイノリティに属する多くの施設は、フェネルのギリシャ正教総主教座、トルコ・アルメニア正教総主教座、ユダヤ教チーフ・ラビ事務所や多くのカトリック施設を含めて、法的存在権を与えられていません。


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ギュル大統領、イタリアのトルコEU加盟支持に感謝

2014年01月31日 | 国内
1月31日 トルコのアブドゥラ・ギュル大統領はイタリアを公式訪問中でしたが、トルコ議会で討議中だった裁判所問題について、記者団の質問に答えました。
ギュル大統領は「特別に権威づけられた裁判所を廃止する政府の方針を歓迎する。私は特別の裁判所は必要ないと思う」と1月30日、記者団に語りました。

 Hurriyet
トルコのギュル大統領(左)とイタリアのナポリターノ大統領


「特別に権威づけられた裁判所は廃止された。継続中の裁判は通常の裁判所にまわせばよい」と大統領は言い、閣僚の見解に満足していると語りました。

イタリア公式訪問の2日目、ギュル大統領は、朝、「無名戦士の墓」に花輪を捧げ、その後、「トルコ・イタリア・ビジネス・フォーラム」でのオープニングでスピーチしました。
ギュル大統領は滞在中のホテルでレセプションを催し、ナポリターノ大統領を招き、29日の夜はナポリターノ大統領が返礼にギュル大統領を晩餐に招待しました。

晩餐の席で、ギュル大統領は、トルコのEU加盟に対する“容認しがたい”障害を遺憾に思うと語りました。「トルコのEU加盟を妨げる“容認しがたい”政治的障害がある」とギュル大統領は言いました。

トルコの目標は“EUの完全加盟”だとギュル大統領は言い、「加盟交渉に新たな生命を吹き込むことが必要だ」と付け加えました。

ギュル大統領はまた、トルコのEU加盟へのイタリアの“いつもながらの支持”に感謝しました。
ナポリターノ大統領は「複雑で困難な問題だが、わが国はトルコのEU加盟を支持しつづける」と明言しました。


イスラム学者ギュレン師がアラ内務相を名誉毀損で告訴

エルカン・アラ内務相が、名指しはしませんでしたが、「ギュレンが政府転覆を企てている」と言ったのは名誉棄損だとして、フェトフラー・ギュレン師が内務相を告訴しました。

 Hurriyet
公正発展党と大ゲンカ中のフェトフラー・ギュレン師


1月27日、アラ内務相はスピーチでエルドアン首相を弁護して、クーデターを起こそうとしているとしている者がいると、暗にギュレンを告発しました。

ギュレン師の弁護士たちは、内務相はスピーチでギュレンの名を言わなかったが、ギュレンをターゲットにした発言であることは明らかだと言っています。
「言葉によって人々を対立させ、敵意を煽ることは、道徳的にも容認できない行為だ」と、ヌルラー・アルバイラク弁護士。

公正発展党(AKP)は、4人の大臣が関係した汚職捜査を組織化して行ったと、ギュレンの運動をくり返し非難してきました。
アルバイラク弁護士は「内務相を“名誉毀損”で告発する。閣僚たちはギュレンをターゲットにしようとしている」と言っています。

「被告人がスピーチで言ったことばは、個人の権利に対する重大かつ不公正な攻撃である」とアルバイラク弁護士は言っています。
エルドアン首相は“国家の中の国家”の存在をくり返し非難し、ギュレンの信奉者たちは、警察と司法の内部の重要な地位を握り、ギュレン運動の命令で決定を下してきたと言っています。

政府は、警察内部と検事に対する大がかりな粛清によって、汚職スキャンダルに応じまし
た。アラ内務相は内閣改造で解任されたムアムメル・ギュレルの代わりに就任しました。
ギュレル前内務相の息子は汚職捜査で、まだ拘束されています。

・・・いつまで、どこまでケンカつづける気なの?


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