ビブリア古書堂の事件手帖II~扉子と空白の時~(三上延/メディアワークス文庫)
最初のシリーズの1巻から7巻までは、楽しませてもらった。
主人公の武骨な青年と、古書店の若き女主人の栞子の物語は、立ち上がりこそ、ありきたりなキャラ設定の軽い読み物とも見えたが、巻が進むにつれて、多様な登場人物が織りなすドラマと、古書をめぐる謎が絶妙に絡み合う良書へと成長していった。
最終巻では、栞子の母親の謎、古書の謎、物語の行く末を、どのように収束させるのかとハラハラしていたら、ほぼ満点の美技を演じて見せた。
その後、~扉子と不思議な客人たち~が出版され、シリーズで描き切れなかったエピソードを集めた後日談として読んだ。
そして今作では、2人の娘である扉子が成長する期間の覚書という体裁で、横溝正史の作品をめぐる新たな物語を紡ぎ、扉子を主人公とする新たなシリーズを書き継ぐ意思を明確にした。楽しみにしたい。
最初のシリーズの1巻から7巻までは、楽しませてもらった。
主人公の武骨な青年と、古書店の若き女主人の栞子の物語は、立ち上がりこそ、ありきたりなキャラ設定の軽い読み物とも見えたが、巻が進むにつれて、多様な登場人物が織りなすドラマと、古書をめぐる謎が絶妙に絡み合う良書へと成長していった。
最終巻では、栞子の母親の謎、古書の謎、物語の行く末を、どのように収束させるのかとハラハラしていたら、ほぼ満点の美技を演じて見せた。
その後、~扉子と不思議な客人たち~が出版され、シリーズで描き切れなかったエピソードを集めた後日談として読んだ。
そして今作では、2人の娘である扉子が成長する期間の覚書という体裁で、横溝正史の作品をめぐる新たな物語を紡ぎ、扉子を主人公とする新たなシリーズを書き継ぐ意思を明確にした。楽しみにしたい。