プラスアルファ

今の日本はおかしい。
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不安な思いをウダウダ書き散らす日記

のぼうの城

2008年10月05日 10時48分54秒 | 本・DVD・音楽映画鑑賞

先月末のこと
「Mちゃん、こんな本があるんだけど…」と、
あるお方から本のタイトルを言われ、本屋で探してみると平積みになってまして…



そのお方のおっしゃるには、秀吉が天下統一を目指している頃、
唯一落とせなかった城があり、
その城主ってのが、とにかく領民に人気があったらしい…と。
その人気の秘密は何なのか、Mちゃん読んで感想聞かせてほしい…と…

はっ…はいぃ…
本の感想ですね? いや、本を読むのは大好きであります。
だけど…

…あのぅ…えぇ~…っと…ヒデヨシ? 
ヒ…ヒデヨシ…ですかぁ… 
そ…それって…
歴史ものじゃありませんか

Mは……
Mはぁ…
歴史にはトンと疎いのでありますが……

徳川なんだか豊臣なんだか…ワケワカランMに
そんなこと言っちゃっていいと思ってるの??

ホント、誰もが呆れるほどの歴史オンチ。
無知。

でも…そんなこと、もうイイトシして言えなくなってきた。
…と言いながらこんなところにしっかり書いてる厚顔無恥なM
恥を知れっっ


…てことで、読みましたさ。


時代背景なんか、ま~ったく分からなくても、
スラスラっと読めることったらビックリ。
あぁ、どっかで聞いた事のある名前だ…というのは出てくる。

感想
とっても面白かったです

…と、いつもの小学生の感想文

いや、歴史をしっかりご存知の方や、
時代背景をちゃんと理解している方は、もっとサクサク読めるでしょうね。
その時代の背景に固執している内容だったら、
ちんぷんかんぷんでつまらなかったと思うけど、
歴史に重きをおく話じゃなく、人間関係の話でした。

これ…
職場の上司に読ませたい本ですね。


ちょっとだけ書いちゃうと、
忍城(おしじょう)通称「浮城」と呼ばれていた城の、
城主…、総大将になった成田長親って人の話です。

彼はみんなから「のぼう様」と親しく呼ばれてるの。
この「のぼう」というのは「でくのぼう」からきているあだ名。
農民からも「のぼう様」と呼ばれてる…

よく、気に食わない上司なんかにつけるでしょ?
例えばその上司の頭の毛が薄かったりすると
名前で言わないで「あのバーコードならさぁ…」とか、
陰でそんなふうに呼んで嘲笑する…ってヤツ。
それはそれでお互いがカナシイ…

でも、彼の場合は陰で呼ばれてるんじゃなくて、
実際に親しみこめて「のぼう様」と呼ばれて、
彼もちゃんと返事をする…っていうところがミソ醤油。

で、この本はイッキに読めます。

この、のぼう様の人気の秘密はどこにある? ってのがMの課題なんだけど、
さて……
どこにあるんだか…
得体の知れない人間性。
なんせそこが人気の元なんですよね…

本人が意図していようがいまいが、周りの人間がこれまた出来た人たちだから、
彼をいいように解釈したりして…

農民でさえ城主を支えたいと思わせる人間性。
確かに、農作業に対してものすごく興味があって、
時間があればそこに入り浸って、
「手伝って」と言われるのを待ってジッと見てる。
でも彼は不器用なので、
農民はヘタに手を出されると壊滅状態にされたり、
二度手間になったりするのが分かってるから
絶対「手伝って」とは言わない…っていう…

だけど何か事件があったときには、きっちりカタをつけてしまう。
自分の納得のいく、自己満足的な方法じゃなくて
被害に遭った人が納得できる方法で。
しかも、それを「やってやった」と押し付けない。

Mが思うにフェアな精神ってのが根底にあるんじゃないか…と。
権力を持ってる人間がフェアな精神を持っていると
鬼に金棒なんじゃないのかな…と単純に思いましたです。

本の中にも、きっちりとした表現で書いてあります。
これは何の特権も持たないシモジモのものにしてみれば
「そう、そう、そうでしょ? よくぞ言ってくれた」って感じ。

でも、頭でわかっても、なかなかできないでしょうね。フツーは。
出来る人と、出来ない人がいる…ってのもあると思う。
殆どの人間は、権力があれば何でも自由にできるから、
勘違いして、周囲の人間にさえ嫌われる…ってのがパターンですね。

それにしても戦国時代というのでしょうか?
その時代の武将ってのは潔いですね。
もちろん自分が実際見てきたものじゃないから、
姑息な人間もいたでしょうし、美化してる話ばかりでしょうが…
戦に負けても人間としてのプライドは守られていたような気がする。

いや…歴史を知らないMがそう思っただけです

今の世の中、プライドを傷つけることに執着してる事件が多いから
人としてサイテーなんじゃないか…と思うことばかりです。

誰かのために命をかけることができるとすれば、
それは自分を思ってくれるひとのため…なんじゃないか…と…。

どんなに沢山の従業員や部下がいても、
心のある経営者や上司は好かれます。

簡単に言えばそういうことかなぁ……と、思いました。

で…
この本をMに薦めたのは
他でもない、Mが辞めようと思った職場のボスでありました… 

ボスも「のぼう様」のようになりたいと、思ってくれたの…?

それにしても「のぼうの城」というタイトルにしても、
作者の名前、のぼう様の本名……
何か因縁めいたものを感じるMでありました…デス…

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