今夜はおでんに決めた。
朝から晩ご飯の献立を考える主婦でございます。
そうそう、Mは主婦だった。
……たしか、主婦のはず。
いや、別にどうでもいいんだけど。←どうでもいいって……
Mはアツいものは苦手。
特に鍋モノが好きじゃない。
……が、
……しかし、
最近はトシとともに嗜好が変わったのか、
食欲の秋ってこともあるのか、
めっきり涼しくなった晩には、
やけにおでんが食べたくなる。
で、
おでんといえば日本酒。
日本酒はぬる燗で。
やはりここもアツいのは苦手。
熱燗って絶対飲めない。
そこでMのこだわりのお酒をご紹介。
ってのは、……ない。
お酒は嫌いじゃない。←ものすごい控えめな表現?
でも、
こだわりのお酒というものがない。
美味しい! と感じたお酒の銘柄を記憶する脳みそが無い。
……と、今まで思っていた。20年も生きているのにね(……)
実は、旨い! とか、美味しい! と感激・感動したとき、
次の出会いを期待しているMがいる。
名前を覚えていなくても、味覚が覚えているはず。
とりあえず銘柄を聞く。
でも積極的に覚え(られ)ない。
あぁ! あの時口にしたアレ! また再会できたんだ!
その偶然の出会いに感動したいタイプだと、つい最近気がついた。
そういうユルイタイプの人間なもんで、お酒に関する知識が全く増えない。
これはお酒に限らず。
全てのものに当てはまる。
余計な知識は必要ない。
自分の感覚が合えばそれでいい。
ただカナシイことに、M家は貧乏だ。
だから高級なものを吟味するチャンスがなかなかない。
それだけは残念。
銘柄、ブランド、どこかの誰かがつけた価値にはこだわらない。
でも、その実ものすごくこだわっていることがある。
偶然の嬉しい再会の時に。
もしくは、新しい出会いに。