ひとは面白いもので、どうでもいいものでも
「コレはいま話題の〇〇です」と、TVで言えば
すぐそれに飛びつく。
『いま話題の』って、どこで話題になったかといえば、
広告戦略会議の中で。
『いま流行り』とか、『限定』とか、
そんな言葉に面白いほど群がっていく。
皆が知っているものを自分だけ知らないのは恥ずかしい?
全くどうでもいいものなのに、やけに簡単に飛びつく。
で、Mは思う。
そういう人間って、カナシイほど滑稽だと。
そして、『いま話題』に流されて、みんな同じものを持って、
同じ恰好になっていく。
それぞれが個々に『いま話題の恰好』で楽しんでいるんだろうけど、
人の集まるところではみんなが同じ恰好なので、
まるで同じ目的のために集まっているようで
薄気味悪くなる。
サッカーのワールドカップもそれと同じ匂いがスル。
もともとサッカー好きな人や、サッカーをやっている人は除外として、
普段からとくに興味のない人が、いきなりサッカーの話題を口にするのは
本人が気付かないうちに、すでに『いま話題』に侵されている。
今日は猫も杓子もサッカー。
日本のメディアはワールドカップ一色。
みごとに一色。
Mは、マスメディアの過剰反応に嫌気がさしているので、
本当に気持ち悪い。
どこのTVチャンネルも、必ずサッカーの話題から入る。
それって、決まりごとなの?
今話題のことを言わないと、恥ずかしい??
もう、たいがいにしてほしいわ。
みなさん、そんなにサッカーが大事デスか?
もとからそんなに興味あったの? そんなに大好きだったの??
興味無い人まで夢中になるのはなぜデショウ?
踊らされていませんかねぇ……。
少しサッカー人気に火がついたところで、人気選手も沢山いて、
サッカー人口も増えていくのは、悪いことじゃないけれど、
とくにサッカーファンではないMには、どうでもいいこと。
嘆かわしいことに、Mと同じようにどうでもいいと思っていた人まで
朝からサッカーがどうのって口にするのは、
メディアに洗脳されちゃって気持ち悪い。
『いま話題のサッカー・ワールドカップ!』
日本国民が皆同じ服着て、同じ方を向いて、同じことをしている。
日本人だから日本のチームを応援するのはわかるけど、
Mにはこの過熱ぶりがとても異様に感じて、
ものすごく薄気味悪い。