やられたらやり返せとばかりに、
国がかりで売られた喧嘩を買う。
戦い、争い、どれほどの命が犠牲になったところで、
勝ち負けは決まらないのに。
愚かな指導者は勇ましく戦いの号令をかける。
悪を叩くと大義名分を振りかざす。
その裏にある諸々の利益を目論みながら、
自国の民に破滅への道案内をしていることに気付かない。
報復が報復を呼び、暴力の連鎖をつくり、
勝ったと油断したところに、次の報復が始まる。
人として生まれた意味は何?
生きている間に成すべきことは戦うことなのか?
止めるために戦うなど愚かなこと。
大国はこんなときでさえ、自国の利益のために他国民を翻弄させる。
「これはテロへの報復だ!」と、連鎖が続くと知りながら攻撃をしかける。
テロよりも姑息なことではないか?
報復の加担をするということは、無意味で無慈悲な殺戮が、
次の瞬間、自分の身にもふりかかることになるということ。
そんな覚悟をさせる国のトップって……。