“さるかに合戦”  臼蔵 と 蜂助・栗坊 の呟き

震災や原発の情報が少なくなりつつあることを感じながら被災地東北から自分達が思っていることを発信していきます。

民主党の政治倫理

2012年09月07日 15時00分00秒 | 臼蔵の呟き

陸前高田の一本松です。枯れていますが、根の周りは海水が進入しないように矢板が打ち込まれています。この写真は、6月末のものです。

南三陸の漁港の風景です。この写真は11年6月ころで、震災後3ヶ月目くらいの時期の写真です。津波で破壊された港、被災物が漁港の回りにうずたかく積まれています。

民主党も、維新の会も総選挙を前にして、浮き足立ち、どさくさにまぎれて、なんでもありの様相を呈しつつあります。民主党は政権党でありながら、なぜ、ここまで混乱するか、当事者がわかっていないのではないと思います。
民主党が国民からこれだけ批判され、非難されている要因は何でしょうか。第一に、09年総選挙で掲げた選挙公約、マニュフェストに書かれた政策をことごとく反故にし、「書いてない消費税率引き上げ、TPP協定への参加意向、無駄な公共事業八場ダム工事の再開、社会保障の改悪、子供手当て額の引き下げ」などなどを強引に進めたことです。このような国民、選挙民をだまし、愚弄するような手法は容認できるものではなく、民主党への不信、国政への不信、政治不信を極限まで高めました。野田の対立候補がいないことも不思議ですが、党首の首をすげ替えれば、批判をかわせると思う、倫理観のなさも末期症状です。
第二は、自公政権が国民から否定され、政権交代がされたにも関らず、自民党野田派と揶揄されるような自民党型政策、政治手法に回帰したことです。三党合意などは自公政権時代でもこれほどあからさまには行わなかったくらいです。その点では野田、政権の政治倫理は地に落ちています。かつ、居直っています。倫理観のない政治「屋」も珍しいと思います。
第三は、これほど政党支持率、政権支持率が低下しても、民主党内での批判、自浄作用が起きない点です。これは民主党が世論に鈍感であることの証でもあると思います。こんな国民の声無視、世論無視の政権も歴代政権でも珍しいと思います。毎週金曜日に首相官邸前抗議行動などは、半年にわたって続いていますが、抗議の声を「大きな音」と表現するくらい、傲慢で、世論無視の姿勢を明らかにしています。
第四は、国民、普通の市民の意見は無視しますが、経団連、大手企業の経営者、御用学者、高級官僚の言うことは無批判に受け入れて、その番頭のような政治経済運営も国民が見抜いています。大飯原子力発電所再稼動は、その姿勢を露骨に示しました。TPPへの参加協議も経団連の方針に沿っているだけです。
第五は、普天間基地移転の問題、オスプレイ配備などアメリカ政権、アメリカ軍の言うことに無批判、屈辱的な要請にしたがっている点です。このような姿勢が見抜かれて、沖縄県民、山口県などの自治体、住民からも抗議され、大規模な抗議行動が発生しています。これらは、自公政権とまったく同じか、それよりもひどい屈辱的な姿勢をとっています。
<民主党の政治倫理>
 民主党代表選(10日告示、21日投開票)で、細野環境相の動向に注目が集まっている。
 細野氏は出馬に慎重な姿勢を崩していないが、世代交代で党のイメージ刷新を図りたい中堅・若手が勝手連的に擁立に動くなど、「選挙の顔」として期待する声が広がっているためだ。
 細野氏は4日の記者会見で、「エネルギー問題や福島をはじめとした被災地の課題に対応しなければならない。代表選については考えていない」と述べ、慎重な発言に終始した。ただ、これ以上は代表選を巡る質問に答えなかった。首相の再選を支持するか否かを明らかにしていないこともあり、細野氏を擁立する動きは止まらない。
 擁立を目指す「勝手連」の中心は、3日の代表選事前説明会に出席した津村啓介、小川淳也、階猛の3衆院議員だ。3氏はいずれも当選3回以下で、細野氏について、「党の危機的な状況を打開でき、日本の政党政治に希望をもたらしてくれる人物」と期待する。
 このほか、長妻昭元厚生労働相、馬淵澄夫元国土交通相ら党内中堅も、細野氏との連携を図っており、細野氏が出馬すれば支援するとの見方が出ている。
 細野氏擁立にかかわっている中堅議員の1人は、「初当選した時から民主党だった衆院4期生以下がどれだけまとまれるかにかかっている」と述べ、当選4回の細野氏の擁立で党内の世代交代を図り、党の抜本的な立て直しにつなげる狙いを強調する。
 細野氏待望論は、野田首相と距離を置く鹿野道彦前農相グループなど中間派にも広がっている。ただ、細野氏を「選挙の顔」に据え、生き残りを図りたいだけという本音も見え隠れする。当選4回の中堅議員は、「細野氏が首相になれば支持率は50%まで上がるかもしれない。国会答弁などでボロが出ないうちに、臨時国会冒頭で解散だ」とあけすけに語る。
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原子力発電所稼動、抑止力論

2012年09月07日 11時00分00秒 | 臼蔵の呟き

昨年、6月の石巻支援の自衛隊駐屯基地の風景です。運動施設場が自衛隊の駐屯基地となり、ここから支援物資が各避難所に配送されたりしていました。各県から支援にきた部隊がここにテントをはり、野営していました。

歴史の進歩と流れに逆らうような話です。防衛大臣になる前に講演会で森本防衛大臣が語ったことです。したがって、民主党政権、野田はこの発言を知っていたことになります。もともと彼は、学者としての自民党タカ派の主張と同調していました。このような人物を防衛大臣に要請したこと自身が、野田氏の思想を表現しているのだと思います。民、自公三党合意などが典型事例ですが、民主党が自民党の一派閥のような主張、行動をとっていること現れです。
軍事力増強、核兵器開発、保持は、アジア各国との政治経済に多大な影響を与え、軍事的な緊張感、脅威を与える点で非常に大きな問題です。日本が、中国侵略、太平洋戦争の反省を行い、侵略した国家に対する賠償、非戦の誓いを行うことなくして、隣国との平和的な関係は築くことはできません。抑止論などを持ち出し、他国に脅威を与えることでバランスをとろうなどの主張は正常な政治感覚ではありません。日本国憲法の平和条項をなし崩し的に骨抜きにし、自衛隊を作り、進めてきた自民党政治の帰結かもしれません。しかし、このような人物が防衛大臣に席を置いていること自身が政治不信、日本政府への不信につながっているのではないかと思います。
核兵器をつくるためには濃縮ウランか、プルトニウムが必要です。アメリカの核兵器に使用しているプルトニウム総量は38トン。日本が持っているプルトニウムの量は45トン、国内には10トンです。アメリカに比べてもかなり多い。8kgのプルトニウムがあれば核爆弾を一つ作れるそうです。今ある日本国内のプルトニウムだけで、数百発の核爆弾を作ることができることになります。
福島第一原発で地震、津波の2つの災害で原子炉メルトダウンがおきました。原子炉と使用済み核燃料プールは、使用済み核燃料が大量に保管されています。テロリストに狙われたら潜在的な弱点があります。福島第一原発に津波は来ないことになっていたのと同じように、日本の原発、保管設備にはテロリストは来ない、ことになっているのだと思います???。
<防衛相「原発は抑止力」 就任前 国防上の利点強調>
 森本敏防衛相が就任前の今年一月、電力関係の講演会で日本の原発維持を主張し「単にエネルギーの問題だけではない」「周りの国から見て非常に大事な抑止的機能を果たしている」と発言していたことが五日分かった。原発の維持が周辺国に核兵器開発の潜在的能力を意識させ、それが日本の国防上のメリットにつながるとの考えだ。 
 森本氏は共同通信の取材に対し「政府の一員となった現在は(非核三原則を堅持する)政権の方針に従う」とする一方、就任前からの外交・安全保障の知見については「できれば現実の政策の中に生かしつつ」全力を尽くすのが職責だとも強調した。
 政府は近く、将来の原発比率を含めたエネルギー・環境戦略を決めるが、森本氏は閣僚として閣議決定などで関与することになる。
 講演会は、北海道電力などが関係する経済団体「北海道エナジートーク21」が主催し、一月二十五日に札幌市で開かれた。森本氏は講演会後の座談会で発言。主催者がまとめた講演録によると「国の基本として原子力を持つということは、単にエネルギーの問題だけではない」などと述べた。
 原子力開発を平和利用に限定する原子力基本法には六月「わが国の安全保障に資する」との文言が追記された。政府は非核三原則堅持の方針に変わりはないとしているが核武装に道を開きかねないと反発が出た。
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「脱原発の方、視察お断り」北陸電力

2012年09月07日 08時00分00秒 | 臼蔵の呟き

福島第一原発事故で警戒区域に入った小高地区です。線量が高く、立ち入りはようやくできるようになりましたが、居住はできない地域です。これが1年半後の実態です。

東京電力の福島第一原発事故を電力会社がどう考えているか。彼らの事故に関する姿勢をよく表している出来事です。電力会社は、福島第一原発事故を自然災害であり、予測不能な災害であった。東京電力も、自分たち電力会社もなにも悪くないと(いまでの思っているのだと思います)思って、行動しています。このような企業倫理、企業経営者が原子力発電所を稼動、管理しているということです。
毎週、首相官邸前で行われる原発再稼動を止めるように求める市民運動などは余計な行動、排除すべき対象でしかない。これが電力会社の思いでしょう。本当に腐りきった、日本の大手企業の企業倫理です。その腐りきった企業倫理を許し、支援し、助長しているのが民主党、野田、自民党などです。何が問題で、電力会社に何が問われているかさえも理解できていないのだと思います。
<「脱原発の方、視察お断り」北陸電力>
 北陸電力(本店・富山市)が8月下旬、社民党の福島瑞穂党首ら党関係者による志賀原発(石川県志賀町)の視察要請に対し、「原発の必要性に理解がない方への対応は難しい」との理由で拒否していたことがわかった。
 北陸電力地域共生本部は「視察の要望が相次いでおり、現地が多忙な状況にある。『脱原発』を掲げる政党に視察を許可しても原発への理解は得られず、優先順位が低いと判断して断った」と説明する。
 視察を要請した社民党の担当者は「どういうことなのかさらに説明を聞きたいと申し込んだが、推進の立場でないと聞きに来られるのも困ると言われた。党として北陸電に、申入書を出したい」と話している。
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