殺人犯罪者を国家による死刑で報いることが本当に正しいかどうかを考える必要があると思います。殺人に対して死刑で応える。法律に基づき正当化できるかどうかを考える時期に来ていると思います。
多くの犯罪は、貧困を根底に起きています。格差の拡大、貧困化、教育の機会を奪うことが常態化した日本で、犯罪を犯す人間だけを、罰していても、社会的な安定は実現できないと思います。生活保護受給者200万人を攻撃する、生活保護受給者を不正受給者であるかごときの攻撃をマスコミ、行政が行うような異常な社会こそ改めるべきです。自殺者が年間3万人を超える日本社会が異常であると思いますが。
<死刑執行>
法務省は27日、福島県須賀川市での祈とう師による信者6人死亡事件で死刑が確定した江藤幸子(さちこ)死刑囚(65)ら2人の刑を27日午前、仙台拘置支所と福岡拘置所で執行したと発表した。
死刑執行は8月3日に2人が執行されて以来で、滝法相が6月に就任してからは2回で計4人が執行されたことになる。死刑確定者はこれで133人から131人になった。
死刑執行は民主党政権に代わってから減少し、昨年は19年ぶりに執行がゼロだった。しかし今年3月、1年8か月ぶりに執行されてからは、約2~4か月という短い間隔で執行が続き、法務省が死刑執行を粛々と進める姿勢に転換したことが一層鮮明になった。
死刑が執行されたのは、江藤死刑囚のほか、熊本県宇城市で男女2人を殺害した松田幸則死刑囚(39)。女性に対する執行は、1997年に執行された北海道・夕張保険金殺人事件の日高信子死刑囚以来で、戦後では4人目。
江藤死刑囚は94年12月~95年6月、共同生活していた信者と共謀し、須賀川市の自宅で、男女6人(当時18~49歳)に対して、悪霊を追い払うための儀式と称して太鼓のばちでたたくなどの暴行を加え、6人はいずれも死亡した。
殺人、傷害致死罪などに問われ、公判では責任能力の有無が争点となったが、1審は精神鑑定などにより、完全責任能力を認めて死刑を言い渡した。2審も1審判決を支持し、08年10月に最高裁で確定した。
松田死刑囚は2003年10月、熊本県宇城市の無職木下啓子さん(当時54歳)宅で、木下さんと、同居の元精肉店経営、三浦隆雄さん(同54歳)の胸を包丁で刺して相次いで殺害し、現金約8万円などを奪った。強盗殺人罪などに問われ、1、2審で死刑となり、09年4月に松田死刑囚が上告を取り下げ、確定した。
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