“さるかに合戦”  臼蔵 と 蜂助・栗坊 の呟き

震災や原発の情報が少なくなりつつあることを感じながら被災地東北から自分達が思っていることを発信していきます。

選挙制度改革 

2013年04月05日 11時50分20秒 | 臼蔵の呟き

札幌は快晴です。大きな道路は雪解けが進み、砂埃が舞っています。今朝は、子どもの病院に行ってきました。重症の子どもが多く、家族が付き添いでたくさんきていました。道立病院ということで、設備は立派でした。札幌の患者でも遠くて大変ですが、札幌以外の地域の子どもたちが診察を受けているとのことで、本人も家族も通院するだけでも本当に大変です。

現在の政治状況は、昨年の自民党政権誕生以降の雰囲気が続き、自民党安部政権の支持率が高い状況が続いているといわれています。民主党支持者に言わせれば、自民党政権になり、再び、自民党政治の悪弊が蔓延し始めている。このくらいであれば、民主党政権に方がましではなかったかと。

小選挙区制度による二大政党制はまやかしであったことがはっきりした点では、民主党政権が自民党野田派であったことが立証された点では歴史の進歩といえると思います。同時に、多くの野党といわれる政党が第二自民党、似非自民党であることがはっきり国民、選挙民に理解される状況にはないこととが民主的な人々にとっての苛立ちになっているように感じます。歴史が一直線に短時間に物事を解決することが望ましいのでしょうが、現実の社会、政治はジグザグを繰り返し進むしかないのかもしれません。

国民、選挙民の意思を正確に議会、議席に結び付けるには比例制度に基づく、選挙制度が正当性を持つことは誰が考えても当然のことと思います。その議論が起こらないことにこそ日本政治、自民党型の長期支配の弱点と、欠陥があるのだと思います。 

<選挙制度改革>

 衆院選挙制度改革をめぐり、各党の対立が続いている。「決められない国会」をいつまで続けるのか。定数削減は棚上げして、選挙制度の在り方について第三者機関に議論を委ねる潮時だ。

 衆院小選挙区によって「一票の価値」が異なる不平等は、一日も早く是正すべきだが、今の国会にそれをやり抜く「意思と能力」があるのか、甚だ心もとない。

 三日の与野党幹事長会談は、衆院定数の「〇増五減」案の扱いをめぐり、物別れに終わった。与党側が「当面の措置」として早期成立を求めたが、多くの野党が異論を唱えたためだ。

 〇増五減は、二〇〇九年衆院選を「違憲状態」とした最高裁判断への緊急対応策にすぎない。本来なら、もっと早く成立させて、新しい区割りの下で昨年十二月の衆院選を行うべきだった。

 それを怠り、いまさら成立させても手遅れだ。今年一月の人口で試算すると一票の格差はすでに二倍を超えているとの指摘もある。

 「一票の不平等」の抜本是正を求める司法の求めに応えたことにはなるまい。〇増五減を実現しただけで次の衆院選を迎えれば、違憲・無効判決が相次ぐのは目に見えている。

 とはいえ、各党が抜本改革の柱としている定数削減をめぐり「百家争鳴」の状況では、いつまでたっても改革は実現しないだろう。

 ここは各党が定数削減の主張を棚上げして、どんな選挙制度、定数が適切なのか、首相の諮問機関である選挙制度審議会など第三者機関に議論を委ねるべきだ。

 議員自ら力不足を認めるようで悔しいだろうが、国民の負託に応えられないのなら致し方ない。

 一票の不平等をなくすには、小選挙区を限りなく「一人一票」に近づけるよう区割りをするか、それが難しいなら、死票の多い小選挙区制はいっそのことやめて、比例代表制に移行してはどうか。

 国民の代表である国会議員の定数も、ただ削ればいいというものではない。消費税増税への国民の理解を得るために議員自らが身を削る姿勢を示したいのなら、約三百二十億円の政党交付金を返上した方が潔い。

 それができないのは収入に占める交付金の割合が自民党で七割、民主党で八割に達し、もはや「国営政党」と化したからだろう。

 特権にあぐらをかいていては、国民のための政治などできるわけがない。そうした姿勢を改めることが、抜本改革議論の大前提だ。

 


2年前の4月上旬

2013年04月05日 06時00分34秒 | 蜂助の呟き

こんにちは、蜂助です。

今日は、4月上旬に福島県と岩手県の仲間からいただいた状況報告のメールを紹介します。


<福島の知り合いからメール>
おはようございます。
ふくしまの春は、いつやら。ですが、桜の開花は4/12と発表されました。がです。
日中は暖かくなりましたが、朝晩はまだひんやりです。
体感だけでなく、日々の原発の情報が入る度に、心もさらに”ひんやり”です。ひんやりどころか背筋が凍ります。
やっぱり春はまだ。ですね。
わが家の近くの県立体育館には、原発近隣の避難者が1200名ほどいます。
昨日、小、中学校 入学式が行われました。
近くの小学校は、いつもは複式学級で少ない児童数でしたが、一気に倍増です。
地域児童よりも、避難者児童のほうが多くなりました。
ぜひとも元気に学校生活を楽しんで学んでいただきたいものです。
・ところで、ふくしまでも相馬の漁協が壊滅的な被害を受けました。
この間協同組合間協同で一緒に取り組んできた、
 相馬のJF(漁協)にも支援物資を先日届けてきました。
 中心的に頑張ってこられた(協同組合をこよなく愛している)
 Tさん(JA----室長)の奥様が被災され津波で亡くなられました。
そんな中でも気丈に組合員の安否確認、避難所の世話に頑張っている姿にかける言葉もありませんでした。 
涙ながらに、私の手を握り
 「これが協同組合の絆だ!ありがたい。また試食イベントやるからねって。」
今、こそ 協同組合間協同、地産地消をさらに進化、前進させねばなりません。
福島県産の農産物の風評被害撲滅運動も県とJAさんとの一緒に取り組みを始めました。
まだまだ、戦略は固まっていませんが、今やるべきこと、やれること、をやるしかありません。
自分もやっと、少しづつではありますが、元の仕事(何が元の仕事だったか忘れてしまいましたが)もできるようになりました。

<岩手の知り合いからのメール>
おはようございます。今日も岩手は良い天気です。
昨日は、沿岸で最高気温が20℃を超えました。
岩手にも、やっと春が近づいています。
さて、一昨日嬉しいニュースが届きました。
35年以上の産直の歴史がある田老町漁協ですが、来年3月の収穫に向けて動き始めたのです。

ご存知の通り、宮古市の田老は、津波により壊滅的な被害を受けました。
波は10mの堤防を乗り越え、市街地を飲み込み、瓦礫の山をつくりました。
多くの方は避難場で生活しています。
田老町漁協も、加工場、保管庫が崩壊し流出。養殖施設もほぼ壊滅。
船も震災前は約1000隻程度ありましたが、今は50隻を残すのみ。
そんな状況ですが、先日漁協組合員向けの意見交換会を開き、再建方針が示されました。
内容は、簡単に言えば生産者が船を共同して使用し、養殖施設、加工施設は漁協で整備するもの。

田老管内の、天然わかめの種苗さえ確保できれば、来年の3月には収穫が可能です。生産者も、「また海で仕事ができる」「先が見えた」と歓迎しています。

田老町漁協、K組合長の決断。私も、地域も勇気をもらいました。
未だ、私の恩師とも言うべき、加工施設の工場長は行方不明のままです。
色々な思いが交錯します。
ただ、「先が見えました」。これから何ができるのか、その具体化に入ります。

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