札幌は土曜日、日曜日、月曜日、火曜日と小雨、寒い日が続いています。5月の連休に入っても、ストーブをがんがんたかないと寒くていれない気温になっています。働いている人にとってはつかの間の連休ですが、天候に恵まれず、最悪の連休前半になっています。今日は午後から旭川、道東は雪になり、積もるとのことです。本当に桜は咲くのでしょうか。
ニュースでは、安倍訪ロの内容が報道されています。自民党、安倍、政権は参議院選挙対策を専門に行っているようです。大手企業、経団連首脳を100人も連れた経済外交を展開しているとも報道されています。ロシアの経済発展を梃子として領土問題を進めようとの思惑が双方にあります。領土問題は国家間では非常に微妙で、大きな課題であることは確かです。しかし、その原因を作ったのは中国侵略、アジア太平洋戦争の結果であることはあきらかです。その戦争の歴史的事実をめぐって周辺国と摩擦を引き起こしながら正常な国家関係、外交が築くことができるとは思えません。
震災から2年がたち、3年目に入っても福島第一原発の事故が収束のめどすら立っていません。国内の最大問題は、前進するどころか、汚染水対策はめちゃめちゃになり、冷却した後の汚染水は増え続けています。原子炉はとにかく水で冷却し続けなければならず、汚染水対策が関門となっています。汚染水の中に混じる放射性物質を除去することも課題となりますが、完全な除去ができず、また、大量な汚染水保管は焦眉の課題となっています。
電力会社は原子力発電所を稼動したい。地元自治体の多くは雇用問題、税収面から原子力発電所を稼動させたい。このような動きが進んでいます。しかし、福島第一原発事故の対応から教訓をくみ出し、原子力発電が危険で、現代の科学技術では統制ができないエネルギーであることを本当に知ってほしいと思います。処理費用はすべて税金、料金への上乗せになっていることを知るべきです。
<福島第一原発事故と事故対策>
福島第1原発の施設規模が原発事故後、拡大し続けている。廃炉作業で大型の関連施設が次々に新設された。原発をなくす作業のために、かえって施設が肥大化する裏腹な経過をたどっている。
新設施設は(1)貯水タンク(2)地下貯水槽(3)多核種除去設備(4)貯蔵プールに代わって使用済み燃料を保管する乾式キャスクの仮保管設備-など。
タンクは放射能汚染水をためる。大きさは主に直径12メートル、高さ11メートル、容量1000トン。数は940基に上り、配列されたタンク群は構内を覆い尽くす勢いだ。
汚染水は1日400トン排出され、2日半でタンク1基が満杯になる。そのタンクに代わる貯蔵設備が地下貯水槽だ。最大で縦60メートル、横53メートル、深さ6メートルの7基が設けられた。だが、4月に水漏れトラブルが相次ぎ、東京電力は使用を中止。巨大施設が無用の長物になった。
東電は使用中止を受け、貯水槽の水をタンクに移す対策に乗り出した。600基以上のタンクが増設される見通しで、タンク群は拡張を続ける。
多核種除去設備は汚染水から放射性物質を取り除く。縦横60メートル、高さ20メートルで無数のタンクと配管が白い巨大テントに覆われている。乾式キャスクの仮保管設備には設置場所として縦95メートル、横80メートルのスペースを確保した。
原発敷地は350ヘクタールで、事故前は大半が森林だった。事故後は関連施設の用地を確保する必要に迫られ、敷地全体の6分の1を超す60ヘクタールの森林を伐採した。
事故を起こした原発を廃炉にするために関連施設が増える事態はチェルノブイリ原発でも見られ、原子炉を閉じ込める巨大なコンクリート製の「石棺」が建設された。石棺の老朽化が進み、さらに鉄製の巨大ドームで覆っている。
福島市に避難する元原発作業員男性(57)は「汚染水が増えている以上、処理施設の増設は仕方がないが、増える一方ではいつか限界が来るのではないか。収束どころか施設がどんどん増えるようでは避難者の帰還が遠のく」と話した。
東電は「廃炉作業を迅速、着実に行うために設備を設置している。今後も必要な物を設け、作業を進める」としている。