札幌は、曇りです。寒い朝です。道央、道東では雪が降り積もると報道しています。それでも春は着実に来るのでしょうが。石狩農協の産直市場には、ジャガイモ、長いも、越冬した傷のついた大根、にんじん、豆類が並んでいました。全く今年の野菜は出荷されていないので、葉物はほとんど並んでいませんでした。農家も融雪をし、畑はようやく雪がとけ、これから農作業が始まるところのようです。TPP交渉参加もあり、農家は展望が持てない状況です。農地、農家が安く売りに出ているようです。
安倍政権になっての党首討論が開催されました。民主党、維新の会、みんなの党の三党党首との討論でした。国会に議席を持つ党首がすべて参加した党首討論になるべきです。三党も、自民党も都合のよい談合できるような限られた党派党首との討論だけにしています。各党は国民からの支持を得て国会の議席を得ています。その意味では、自民党の支持率が低くても、小選挙区で多数の議席を確保しているのとは質的な違いがあります。このような党派を排除した国会運営が公平性、正当性を持つものかどうかを感がえることが必要です。
追求はニュース報道でみていても、迫力がなく、自民党と野党の掲げる政策のどこが異なるのかを明確にするような論戦になっていません。それは、民主党、維新の会、みんなの党議員が元自民党議員、閣僚、政治思想が自民党型であるからです。その党、党首が鋭く自民党安倍政権を追及し政策的な対置を行えると考えるのは無理です。
今回の茶番のような党首討論から、民主党、維新の会、みんなの党がどのような政治姿勢をとっているのかを知ることができれば、その程度の価値です。また、国会がいかに小選挙区制度により、国民の意識、生活実態からかけ離れているかも理解できたことと思います。みんなの党の渡辺党首が公務員身分を攻撃した質問を行いましたが、札幌法務局来た出張所は、書類申請、発行部署は民間委託されていました。そのような掲示もありました。確かに、挨拶など市民と接する窓口は、愛想がよくなったかもしれませんが、行政機関の業務を切り売りし、営利を目的とする民間会社にどんどん移管するのは間違っていますし、とめる必要があります。公務員攻撃をすると票が伸びるとの彼らの考え方を変える必要があります。問題は政権(党)、高級官僚と政権政党の癒着を防ぐことではないかと思います。
<初の党首討論>
第二次安倍内閣初の党首討論。安倍晋三首相が進める経済政策が中心議題だが、「負の側面」の追及には甘さが目立つ。論点を際立たせ、政権に迫る力を養うことが、今の野党には必要ではないか。
攻守所を変えた党首討論は、第一次内閣で経験済みの安倍首相に一日の長ありと言ったところか。首相の安定感に比べ、初登壇で攻めきれぬ海江田万里民主党代表にもどかしさを感じた国民も多かったに違いない。
右肩上がりの内閣支持率は日銀の金融緩和策で円安と株高が進み、景気に回復の兆しが見えてきたことが大きな理由だろう。憲法改正などの「タカ派」的主張を極力抑え、経済政策を優先させる「安全運転」も奏功しているようだ。
ただ、この経済政策は懸念も指摘される。円安で輸入品価格が上がれば生活が苦しくならないか、企業収益の好転が所得の増加につながるのか、インフレが暴走することはないのか、などだ。
もし政府・与党の政策に死角があるのなら、国会の場で徹底的に議論し、必要なら軌道修正させなければならない。それこそが野党の役目であり、存在意義である。
かつて経済評論家だった海江田氏が、議論の中心に経済政策を据えたのは当然だろうが、追及に決定打を欠いたことは否めない。
海江田氏は冒頭「アベノミクス、中でも金融緩和の副作用にはどういうものがあるか」とただした。党首討論の時間は限られている。追及するなら具体的な事例、数値を挙げるべきではなかったか。
また、首相が夏の参院選後、日本をどこに導こうとしているのかも見過ごせない。経済優先の「安全運転」をやめて憲法改正に突き進むのか否か、首相の政治姿勢を真正面からただしてもよかった。
日本維新の会の石原慎太郎共同代表にも初の党首討論だった。占領下に制定された現行憲法は破棄すべしとの主張には与(くみ)しないが、憲法に明記された会計検査が形骸化し、予算の無駄遣いを許しているとの指摘は、重要な問題提起と受け止めたい。
日本維新の会にとって中央官僚が牛耳る統治機構の改革が「一丁目一番地」のはずだ。首相も第一次内閣で、この日登壇した渡辺喜美みんなの党代表(当時自民)を公務員制度改革担当相に据え、天下り規制を目指した経緯もある。
官僚機構の壁は高く、厚い。既得権の打破や予算の無駄遣い根絶にこそ、与野党党首が力を合わせて、指導力を発揮すべきである。