北朝鮮の食糧事情です。日本が侵略戦争のときに半数の日本軍兵士が餓死したといわれています。戦争するのに食料も確保できず、餓死する。このような国家が、戦争を遂行できるわけがありません。
安倍、自公政権は、戦争法案の根拠を北朝鮮の軍事上の挑発を大きな根拠としています。現実の食料事情を考えればその言い分が如何にいい加減ででたらめかが分かります。そんなことは安倍、自公政権はとっくに分かることです。
<朝鮮日報>国連高等弁務官事務所「昨日から北朝鮮で再び食料事情が悪化」
国連人権高等弁務官事務所のザイド・フセイン弁務官は今月26日、米国CNNテレビとのインタビューで「今後数週間あるいは数カ月のうちに食料支援が行われなければ、北朝鮮は非常に激しい飢餓状態になるだろう」「あまりにも深刻な飢饉(ききん)が発生する恐れもあるため、国際社会に対して早急に北朝鮮への支援を行うよう求める」と発言した。
国連人道問題調整事務所(OCHA)も今年4月の報告書の中で、北朝鮮における食料問題や衛生状態の実態に言及し「過去に比べて少しずつ改善はしているが、それでも北朝鮮への支援は絶対に必要だ。しかし国際社会からの支援はあまりにも不足している」との見方を示し、北朝鮮への支援を訴えた。北朝鮮における食料生産はここ数年でやや改善の兆しが見られはしたものの、それでもまだ不十分だ。国際食糧政策研究所(IFPRI)などが発表した『世界飢餓指数報告書(2014年度版)』によると、北朝鮮の全人口のうち栄養不足状態にある人の割合は、1999-2001年には37.8%だったのが、11-13年には31%へとやや改善した。穀物生産の不足量も08年には179万トンだったのが、13年には4万トンへと大きく改善した。ところが昨年から続く激しい干ばつの影響で、穀物の不足量は14年に89万トンへと再び悪化した。北朝鮮では住民1人当たりの穀物供給の目標量は昨年573グラムだったが、実際の供給量は平均383グラムだった。慢性的な食糧不足が今も続いていることが分かる。
衛生状態も相変わらずひどい。世界保健機関(WHO)は北朝鮮における妊産婦死亡率を10万人当たり87人、乳児死亡率を1000人当たり23人と推定している。これは韓国に比べていずれも8倍高い。WHOは「生後1年未満の乳児と妊産婦36万4900人以上については、緊急のワクチン接種が必要だ」と訴えている。基本的な保健衛生サービスが受けられない人は600万人、清潔な水や衛生施設がない状態で生活する人は700万人に達するという。北朝鮮住民の平均寿命は男性65.6歳、女性72.4歳で、男女とも韓国に比べて12年ほど短い。
イ・ギフン記者 朝鮮日報/朝鮮日報日本語版