“さるかに合戦”  臼蔵 と 蜂助・栗坊 の呟き

震災や原発の情報が少なくなりつつあることを感じながら被災地東北から自分達が思っていることを発信していきます。

「安保」参議院審議 再考の府の責任果たせ

2015年07月28日 11時35分31秒 | 臼蔵の呟き

<東京新聞社説>「安保」参議院審議 再考の府の責任果たせ

 安全保障法制関連法案の審議が参院で始まった。「憲法違反」と指摘され、審議を重ねるほど国民の反対が増え続ける法案だ。政府・与党は一度、撤回か廃案とし、出直すことを決断すべきである。

 「良識の府」「再考の府」としての崇高な責任を、参院は果たすことができるであろうか。

 安倍政権が、衆院での採決を強行した安保法案はきのう参院本会議で趣旨説明と質疑が行われ、参院で審議入りした。きょうからは特別委員会での審議が始まり、与党側は九月前半までの参院での可決、成立を目指すという。

 安倍晋三首相は答弁で、衆院での採決強行について、国連平和維持活動(PKO)協力法や有事法制を超える百十六時間の審議を行い、「熟議の後に決めるべき時には決める」として、正当化した。

 しかし、国民の多くが政権の強硬姿勢を嫌悪しているのが実態だろう。石破茂地方創生担当相が言う「感じが悪いよね」である。

 衆院での採決強行後に行われた報道各社の世論調査では、安保法案は「憲法違反」との答えは50%台、法案に「反対」が60%台、法案の今国会成立に「反対」が50%台、政府の説明は「不十分」が80%台に達する。

 こうした結果は、報道各社の安保法案に対する支持・不支持に関係なくほぼ一致しており、国民の姿勢は厳しいと、安倍政権は素直に受け止めるべきだろう。

 問題は安倍政権が、丁寧に説明すれば、国民は安保法案の必要性を「理解」し、支持してくれるだろう、と勘違いしていることだ。

 参院審議では、政府側が法案内容を説明する機会を増やすため、与党の質問時間を増やすという。

 しかし、世論調査で法案自体や今国会成立への「反対」が増えているのは、審議に伴い安保法案の「違憲性」や、集団的自衛権の行使を憲法解釈の変更で認める「反立憲主義性」を、国民が「理解」し始めたからではないのか。

 首相側近の礒崎陽輔首相補佐官からいまだに、憲法の法的安定性を軽視するかのような発言が飛び出すようでは、国民の支持が得られるわけはあるまい。

 戦後日本の平和主義や専守防衛政策を守ることができるのか、今や参院での審議にかかっている。

 「衆院のカーボンコピー」と批判されて久しい参院だ。衆院の決定を追認するだけなら、存在感はない。戦後七十年の節目の年、新憲法で貴族院から生まれ変わった参院にとっても正念場である。


戦争法案は廃案にするしか選択肢はない

2015年07月28日 05時01分07秒 | 臼蔵の呟き

資源を確保することが戦争(自衛隊の海外派兵、武器使用の条件)の理由となる。安倍、高村などは国会答弁、マスコミのなかでもそう発言を繰り返しています。かつての天皇制政府、日本軍が中国、朝鮮半島、東南アジアを侵略する時にその口実として使った文言です。このような脅しを使って他国と戦争できる時代(現在が)だと本当に考えているとしたら、彼らの頭脳は100年前の天皇制政府と日本軍中枢と同じレベルであるといえます。

南沙諸島、尖閣列島、中国の脅威があるので自衛隊が対応する必要がある。だから戦争できる体制づくりが必要である。彼らは本当にそう考えているのでしょう。

しかし、いま本当に領土問題、国対国の問題を武力で解決しようとするような戦争選択はアメリカ政権といえども無条件に採用することはないでしょう。イラク戦争でさえもアメリカ一国で遂行することはできませんでした。また、その戦争によってアメリカが使った資金、財政規模は、世界で最大の軍事力を保持し続けることを困難にするくらい消耗が激しくーーーそのことを実証しました。戦争の適否は横に置いてみてーーー日本の人口が1.2億人、中国の人口が13億人、国の規模が全く違い、軍事力も全く桁外れに違う国が、軍事力で対応したら、日本がどうなるかを考えなければそのような選択肢をそもそも検討すること自身が愚かな行為となります。

日本が現在の税制で実収入として計上できる税収は45兆円、その約一割強を毎年度使用する軍事費としています。しかし、自衛隊が海外で武力行使をするための装備の強化、人員の確保、軍艦、戦闘機、などを軍事費に換算すれば年間5兆円で済むはずはありません。そうなれば、現在でも赤字国債を大量に発行し続けている財政は借金を積み上げ続けて、破綻をするということになります。現在も破綻しているのにです。戦争したいかどうかではなく、財政面からも戦争をしない。軍事費をどう削減し、平和を維持することができるかを検討することこそが政府がすべき検討課題です。

本当に戦争はただでできると考えているのでしょうか???