“さるかに合戦”  臼蔵 と 蜂助・栗坊 の呟き

震災や原発の情報が少なくなりつつあることを感じながら被災地東北から自分達が思っていることを発信していきます。

町におにぎりを買いに

2012年02月22日 06時00分12秒 | 蜂助の呟き
こんにちは。蜂助です。昨日に引き続き、岩手県の地方スーパーの株式会社マイヤの「チェッカーさんとお客様のちょっといい話」です。

千田良子さん

震災後、3日ほどたった頃、温かい湯気の立った「おにぎり」が出てきました。中身のなにもないただの塩ゴマをまぶしただけの、でも、あったかい「おにぎり」です。最初のお客様は3つ4つと買い求めていったので、すぐ「お一人様2個まで」と紙に書いて張り出されました。

お昼も過ぎた2時頃だったと思います。一人の青年がおにぎりの前に立ち止まりました。そして私に「このおにぎり、全部売ってくれませんか?」と声をかけてきたのです。(えっ?全部・・・?)見上げるとその青年は、とても疲れた顔をしながら「実は、私は大槌から歩いてここまで来ました。大槌は食べ物が何もなく、お年寄りも多いので私が代表でここまで食品を買いに来ました。」と話しました。

私は「少々お待ちくださいませ。」と言って、すぐ店長を探しました。幸い店長は事務所におりましたので、そのお客様の話をしたところ、すぐ「どこ?」と出て来てお客様と直接話をしてくださいました。そして私に「全部売ってあげて」と指示して行きました。(ああ、良かった)青年はあったおにぎり(全部で20数個だったと思います)全部リュックサックに入れて、「ありがとうございます。これを持ってすぐに大槌へ帰ります。皆、待っていますから。」と言って帰って行きました。

あの青年は朝早く大槌を出て歩いてここまで来たのだ。今、また歩いて帰ろうとしているけど、明るいうちに帰れるのだろうか、自分だってお腹が空いているはずなのに・・・他の人の為に自分の分のおにぎりは1個も持たないで・・・無事、帰ってほしい。頑張って!と心の中で思いました。



優しい従業員に、このスーパーは支えられているようです。いえ、震災時はほとんどの方がこのようでした。

男女3遺体:親子が餓死か…死後2カ月程度 さいたま市

2012年02月21日 15時00分00秒 | 臼蔵の呟き
生活保護世帯の増加、生活困窮者の増加に伴う問題です。学生時代に電話料金滞納で寮が電話を止められたことがありました。昨年末ごろから電気やガスも止まっているとのことですから、生きる条件がなかったのではないかと思います。これで先進国かと思えるような話です。憲法で保障された生きる権利はどこかに捨ててしまったのでしょうか。


<男女3遺体:親子が餓死か…死後2カ月程度 さいたま市>

 20日午後0時半ごろ、さいたま市北区吉野町2のアパート1階で「ドアにチェーンがかかり応答がない部屋がある」と、管理会社の男性から埼玉県警に連絡があった。大宮署員が現場を確認し、布団の上で男性2人と女性1人の遺体を発見した。同署は、住んでいた60代の夫婦と、30代の建設作業員の息子とみて、身元の確認を進め、死因を調べる。
 同署によると、3人はやせ細っており、死後2カ月程度とみられる。目立った外傷や遺書はなく、餓死や病死の可能性もあるという。男性1人は4畳半、残る2人は6畳の布団の中で見つかった。室内に現金はほとんどなく、昨年8月ごろから家賃を滞納。昨年末ごろから電気やガスも止まっているという。
 さいたま市によると03年以降、生活保護の受給記録はなく、相談もなかったという。
 アパートの所有者の男性(59)は「約10年前に入居したが、一昨年ごろから『家賃が払えないから待ってほしい』と複数回言われた。昨年10月ごろから家族の姿を見かけなくなった」と話した。

TPP説明、悩む政府 「中立」優先、歯切れ悪く

2012年02月21日 11時00分00秒 | 臼蔵の呟き
TPPは農業関係者、医療関係者が多く反対、批判しています。その理由は、自らの仕事、産業が自由化されることで致命的な打撃をこうむるからです。アメリカがレーガン政権以来、新自由主義による政治経済政策の変更の特徴として、①それまでの規制下にあった産業の自由化する。②累進課税を止める。③貿易の自由化が3大特徴でした。その特徴である自由貿易をアメリカはあらゆる分野で、アメリカ型制度、仕組みに相手に要求しています。なぜか、相手国のためにそのような要求をしているのではなく、アメリカにとって都合がよい、利益を上げることが出来る制度を自由貿易として求めているのです。

日本国内で競争力を高める、日本にとって自由貿易は生命線だからTPPに参加することは必要とのマスコミ、財界からの大量宣伝がされていますが、そんなことがあるはずもなく、食料自給率の低下、投機資金の草刈場、医療制度のアメリカ化、郵政事業の切り売りなど日本の仕組み、構造を根底から変えてしまうような貿易自由化が議題になっているのだと自覚することが必要だと思います。

アメリカがイラク戦争を仕掛けたのは「イスラム圏」が投機資金による利益行為を容認しない宗教圏であることと関係しているとも言われています。「イスラムは怖い」「イスラム教はテロの温床」とのレッテルをはり、攻撃しながら、その実態は新自由主義的な政治経済政策のイラク国家を突破口に拡大するための戦争であった。チェイニー元副大統領、ラムフェルド元国防長官がシカゴ学派と非常に強い結びつきを持っていました。「ショックドクトリン」でも事例として検証されていますが。彼らが善意の政治家、交渉相手とみなすことを止める必要があります。大局的見地からの判断が重要ではないかと思います。

<TPP説明、悩む政府 「中立」優先、歯切れ悪く>

 環太平洋経済連携協定(TPP)交渉への参加問題について、政府が一般市民に説明するシンポジウムが19日、名古屋市で始まった。民主党内のTPP反対派を刺激しないよう、政府はシンポを「主催」から「後援」に切りかえ、歯切れの悪い発言に終始した。
 「TPPに参加したら、農業もシャッター通り商店街と同じように廃れてしまう」「医療保険制度が大きく変わってしまうのでないか」。この日、名古屋国際会議場で開かれた「TPPをともに考える 地域シンポジウム」。約300人でほぼ満席になった会場からは、TPPへの参加に慎重な意見が相次いだ。
 政府代表として出席した古川元久国家戦略相は「TPPとは関係なく、農業は対応を考えなければいけない」などと防戦一方。「実際に参加するかどうかはまだ決めていない」と、3回も繰り返した。

同姓同名のお客様

2012年02月21日 06時00分12秒 | 蜂助の呟き
こんにちは。蜂助です。今日も、昨日に引き続き岩手県の地方スーパーのマイヤの「チェッカーさんとお客様のちょっといい話」です。

【この文書は、月刊食品商業3月号の記事から小生が書き取ったものです】

佐々木ルミ子さん

6月半ば過ぎのある日のことです。いつものようにお会計をしようとお客様のお顔を見ると、50歳前後の女性が目にいっぱい涙を浮かべて私を見ていました。驚いた私は、「どうなさいましたか?」と声をおかけしました。すると、そのお客様は「あら・・・ごめんなさいね。今ね、あなたの名札を見たら津波で亡くなった私の姉とあなたが同じ名前だったから、涙がでて・・・」と話して下さいました。私と同姓同名のお客様は、私自身の知る限り3名いらっしゃいましたが、どうやら残念なことに、そのうちお一人が亡くなられたようです。思わず私も涙があふれ、とっさにお客様の手をとり「大変でしたね・・・」と一緒に泣いてしまいました。「あの時、姉を避難所に探しに行って、同じ名前を見つけたけれど、係の人に聞いてみたら、この方はマイヤの従業員さんですよ・・・って言われたの」「では、それが私だったんですね・・・」「そうだよね、偶然にも、そういうことだよね・・・今日はちょうど亡くなって百か日めだから同じ名前のあなたに会って姉を思い出したら泣けてきてしまって・・・」。何と言ってあげたらお客様の涙を止めることが出来るのかと考えたのですが、「きっと百か日めなので、お姉さんが同じ名前の私にこうして合わせてくださったのでしょうね。」それが精一杯でした。
すると、お客様は「あなたは助かって良かった。生きていてくれてありがとう、嬉しいよ!!」と私の手を強く握り返して、笑顔をみせて下さいました。ご自分はお身内を亡くされて悲しくて大変なときなのに、お店のチェッカーである私に、生きていてくれてありがとうと温かい言葉をかけてくださったのです。「ありがとうございます。では、私も頑張って生きます。」「ありがとう、ありがとう、また来るからね、頑張ってね!!」とお客様は笑顔で帰っていかれました。



このような従業員の居るお店は強くなると思います。

高浜原発が定期検査で全国54基中52基が稼動停止

2012年02月20日 14時47分03秒 | 臼蔵の呟き
関西電力:20日に原発すべて停止へ
高浜原発が定期検査で全国54基中52基が稼動停止中

北海道電力泊原発1基、東京電力柏崎原発1基のみが稼働中。54基中52基が停止しても困らない電力需要が現在の電力需要です。各家庭、企業の節電、企業の発電能力を最大限使っての状況であることも後押しをしています。昨年の福島原子力発電所事故を契機にして、原発の安全神話は完全に崩れ去っています。

野田政権は停止中の原子力発電所を再稼動しようとしています。その理由は「電力会社の赤字状態を救済」し、「原子力発電所必要論を堅持する」ためといわれています。野田政権は電力会社の利益のためには国民の不安、安全性への疑問には答えようとはしていません。ここに民主党政権、野田氏の姿勢、旧態依然とした自民党政治継承者としての体質が現れています。
東京電力は実施的に経営破綻をしています。そこに国家財政を投入して救済しようとしています(税金の投入をすでに行っています)。国民の財産を使って電力会社を救済しながら、国民の安全は考慮しない、このような政治に愛想をつかして支持率が低下しているのだと思います。そのことを彼らが理解し、反省しない限り、国民からの信頼は得られないのだと思います。

しかし、この半年間の彼の言動、実際の政権運営はまったく政策の変更をすること、姿勢すら見せていません。「毒食わば皿まで」を実行しています。彼らの支持率低下、信頼がなくなるのは彼らの勝手ですが、彼らの政治経済政策で日本社会、国民の生活を破壊され、被害を受けることは止めさせる必要があります。

<関西電力:20日に原発すべて停止>

 関西電力の高浜原発3号機(福井県)が20日、定期検査入りし、同社が保有する原発11基すべてが停止する。これで、国内にある原発54基のうち、稼働中は東京電力柏崎刈羽原発6号機(新潟県)と、北海道電力泊原発3号機(北海道)の2基だけとなる。電力各社は火力発電所のフル稼働などで原発停止と寒波に対応している。
 現在までのところ、全国的に電力供給は予想より安定している。昨年11月段階では、今冬の供給余力を示す予備率は、関西電力では最悪で9.5%のマイナスとされていた。しかし企業や家庭での節電の取り組みなどで、全原発が停止しても電力使用率は91%程度に収まる見通しで、他の電力会社でも今後大幅なマイナスになる可能性は薄い。