春風駘蕩

いつの時代でもこうありたい

月見団子と孫

2011年09月12日 | 日記
9月初旬、妻の友人が「お月見うさぎ」の小さなぬいぐるみ人形を持って遊びに来てくれた。
包みの袋に「和雑貨&Café 蔵楽」のシールが貼ってあったので鎌倉・小町通りのあの店で買ったのだろうと思った。

3歳の孫へのおみやげ。早速、お月見をしなければと思い、十五夜がいつか調べたら、9月12日(陰暦8月15日)だった。
そこで、12日の夕、月を見ようと孫一家を自宅に招いた。

おみやげにもらった「お月見うさぎ」のそばに月見団子を飾り、大人たちには月見酒のための酒と料理を用意した。
孫に「お月さまを見てから団子を食べるんだよ」と言ったら、何度もバルコニーに出て月が出るのを待った。

7時過ぎ、やっとお月様が顔を出した。見事な満月で、さすが中秋の名月と言うだけのことはある。
孫はすばやく団子のほうに戻り、各自の席にひとつずつ団子を配ったあと、自分の分を口にした。
ところが「おいしくない」と言って後は受け付けない。「あれだけ待ったのに・・・」と、一同、大笑い。
孫にとって団子はこのときが初めてだったようだ。

一茶の句に「名月をとってくれろと泣く子かな」というのがある。
電灯もない時代、辺りは漆黒の闇、その闇を煌々と照らす名月は大きくて手が届きそうに見えたのだろう。

妻の友人が「お月見うさぎ」を届けてくれたおかげで、今年も家族みんな元気で十五夜を楽しむことができた。