望郷いなか詩

田舎に燦々といきたい

大比なる山里の大いなる道

2016-08-28 12:29:54 | 思いダイヤル
(徳島県海部郡海陽町 大比)

山深いふところ眼下に清流 豊かな自然の中に平井大比はある 老朽化した住居には年老いた父母 癒しのペットと暮らしている
大比から海陽町中心部まで30キロ とてつもなく生活に不便な秘境の里である 日本中には大比のような限界集落がどれくらいあるのか
人を遠ざける山奥に限界 限界を越えて未来に道は開けるのか

「山道」

山里の奥深い行き止まりまで続く道
岩の突き出た場所は素足を切り裂く辛い日々
手と手を繋ぎたどった坂道は遠くに霞む

この道は奥へ奥に狭まり若木老木の群生へ
若木は大空へ伸びて 老木は風を流し受け止めて冬支度

この先の山道はどのようになろうと
老木は坦々と平然とやはりここに立つ
山道は上りつめて森に消える
山道は森を越えて又一歩を踏み出す

夢見鳥

2016-08-02 09:56:50 | 思いダイヤル
(徳島市 勝浦川河口)

取り残されたように係留されたヨット 小椋圭「めまい」の歌詞 「時は私にめまいだけを残してゆく だから暮れなずむ海の夕凪よ いかりをほどいていく舟の心とどめて」
夏本番 真っ只中 我が胸を切ない風が吹き抜けた

「夢見鳥の夢路」

ここふく風どこへ行く風 大山小山こえて小川のすみずみまで風は鳴く

緑の梢に羽を休めた夢見鳥
風に残した足跡を懐かしむほど寂しく
年を重ねるほど人恋しい行く手
風のほさき 無限にひろがる行方
風のほさき 完結も結末もない行方

この世界は非情という鳥籠
夢見鳥 夢見のままに逃げはしない
夢見鳥 夢路を果敢に飛ぶ