望郷いなか詩

田舎に燦々といきたい

海部川逍遙 山家数え歌

2016-01-21 15:17:14 | 思いダイヤル



(徳島県海陽町 海部様式の山家)

海陽町相川は海部川支流の山間部 休耕田 すすき野 ざれた石垣 飼い犬に鎖はなく自由におおらかに遊んでいる

山際には軒の低い海部様式の山家 きびしい山の暮らしが忍ばれるなんとも言えぬ雰囲気
日々淡々とひっそり暮らす山人の生きざま山家に息ずいていた

「山家 数え歌」

しびれ切れた幼子は耳を傾ける
足をさすられながら老婦の唄う数え歌
数え歌にのってコウモリは闇の林に落ちついた

ざれた石垣に幼子は遊んだ
砂まんじゅうの玩具が嬉しくて老婦と唄う
一つ二つ建てる砂上の数え歌

山家に住まう老婦は唄いたい数え歌
老婦は聴きたい幼子の泣き声

山家に朝日の光あり
山家にともる灯り夕陽のオレンジ
老婦は唄ういつまでもひとり数え歌
















あおき竹の嶺にかけて

2016-01-11 19:54:10 | 思いダイヤル

(徳島植物園の丘に竹 光りの中に美しく)

竹 近年竹はその増殖力で自然林の山に植分布をひろげ問題とか(そもそも竹の植分布をひろげる環境にしたのは誰か~)

「竹 蒼天の嶺」

隙間も許さないと密集する竹 緑こき裸体は花*花に勝る美しさ竹光る

人間を拒否するかのように密集する竹 白銀の峰を凌駕するか竹命
節々に大地の意思をしたためて蒼天の嶺へ

時の進む先は無限に生まれひろがる蒼天
時の道を歩む者は生まれ朽ちて行く
大地を踏みしめて歩む道に青空は広がり
歩めば歩むほど蒼天の嶺はまだ遥か

たとえ最後に朽ち果てようと道
青竹に叶う節々の足跡を刻み一歩一歩進む
蒼天の嶺へ歩み続ける