雪はそんなに降りそうもないですが、時折吹雪く風の強い朝です。
昔話ですが、2001年・平成13年は大雪の年でした。
与作だった私は、山に入ることが出来ず、建設関係の方の紹介で、親父と一緒に雪下ろしの仕事を毎日のようにやってた。
10日ぶっ続けで雪下ろしして、とうとう熱出して寝込んだっけ。
熱が下がってからも仕事は毎日雪下ろしだった。
雪下ろしが嫌に成った訳じゃないけど、仕事の考え方で親父と対立。
20年やってきた与作だったけど、「もう、親父と仕事はしない!」と決別し・・・
数日ボーっと過ごしていたのが9年前の今頃だったな。
「親父と仕事はしない!」と言っても、結婚してたしヤット君もいるし、仕事しない訳には行かない。
職安に行った事が無い私が、初めての就活じゃ・・・
仕事ってどこで探せば良いのだろう?
そんな風に思ってた。
新聞の求人欄見ても、良い仕事無かったし。
買ったばかりパソコンで、繋いだばかりのインターネットで、探して見つけたのが今のミシン屋の仕事だった。
採用してもらったからと言ってすぐに仕事が出来る訳も無く、数日間は支店長から商品知識の事を教え込まれ、あとは行き先が無いから展示会をやったり、今は直営支店では禁止しているテレフォンアポイントをやっていた。
アポが取れれば支店長と同行して、修理も販売も支店長にやって貰っていた。
「仕事は観て覚えろ。」って支店長だったので、具体的に修理の仕方とか教えて貰った事は殆ど無い。
ま、家庭用ミシンはケースバイケースで壊れるところが種々雑多だから、教え切れないって事も有っただろうな。
2ヶ月くらい、アポとっては支店長と同行ってスタイルで仕事してたから、「明日から一人で回れ!」って言われた時は不安でいっぱいだった。
お客さんが、針を逆に付けてる、糸の掛け方を間違っているとか、ミシンの異常の原因もある程度解るように成っていましたけど、初めて見る故障も沢山有った。
修理を覚えるとミシンが売れなくなるぞ。
そう言われたけど・・・ま、確かに私が無知だったが故ミシンを買ってもらえたってケースも有った。
あまり触るとミシンは直っちゃうぞ。
解らないながらも「こうかな?ここはこうじゃないのかな?」って触ってるうちに直っちゃって、お客さんから「直った?良かったー直らなかったら買わなくちゃって思ってたんだー」ってがっくり来るお言葉を頂いた事もいっぱいあった。
少しずつ修理を覚えて、「こうすれば直るんだ!」って解った時の快感は、難問のクイズを解いた時の快感?最近流行の「アハ体験」?にも似ていたかも?
直したから売れない。
その場で直しちゃったから、修理代にも出来ない。
って体験は何度もして来た。
「直すな!」「修理屋じゃ無い!ましてやボランティアじゃ無い!」って怒られていた時期は結構長かったなー
でも、私としてはお客さんに嘘をつくのは嫌だった。
はっきり直らないものを直らないって言うのは構わないけど、直るか直らないかが解らないものを「直らない。」とは言いたくなかったし・・・
「私には解らない。」とも言いたくなかった。
技術と知識に裏付けされた仕事。
が、
やっぱりしたいと、新人の頃から思ってやってきたんだよね。
だから、いつの間にか修理の技術も習得したし、技術と知識に裏付けされた営業トークが出来るようにも成った。
「直らないから買って下さい。」って営業トークはもうずっとした事が無い。
故障の原因をきちんと説明して、どういう修理をすれば直るのか、修理代がいくら掛かるのか、もちろん4万も5万も、ましてや10万も修理代が掛かるなんて嘘をつく事無く。
ミシンの状態を見極めて、このミシンに修理代掛けるよりは、新しいミシンに買い換えるのも一つの方法ですよ。
って説明で買って頂くって事が殆どだ。
ま、支店に勤めていた時は、修理じゃ儲からなかったから、買い換えていただく方に力は入っていたと思うけど・・・
今は、まぁ、修理代より買い換えていただいた方が儲かることに変わりは無いけど、修理でも立派な収入になる。
だから、お客さんのミシンの状態を見て、「買い換えるより、このミシンを修理して使った方が良いですよ。」って勧めることも増えたな。
丁寧に修理してピカピカに磨いてお客さんのところに戻っていくミシン達。
新品のミシンを納品するより、手を掛けた分、私には愛着の有るミシンに、ある意味成るんだよな。
さて、今日はアポも無いし天気もいま一つ・・・
昨日お預かりしてきたミシンを修理してピカピカに磨いてやらなくっちゃな。
あと・・・
確定申告の数字のまとめも・・・