
ずっと前に書いたことが有りますが、私は家庭用ミシンの修理には自信が有ります。
家庭用ミシンなら、お預かりして一人でじっくり直せるって事も有るし、ま、家庭用の修理経験の方が圧倒的に多いのだから当然といえば当然。
でも、工業用とか職業用ミシンの修理にはどうしても苦手意識がある。
特に工業用は、持ち帰って修理ってのが出来ないですから、お客さんの目の前で修理しなきゃ成らんのが緊張する。
構造的に直線縫いしか出来ない工業用・職業用は単純なのですが、縫い目を綺麗に出すための調整は家庭用より遥かに繊細なのだ。
昨日の修理依頼は、かなり古いB社の工業用ミシン。
地元の縫製会社が規模縮小の時に不要に成ったのを譲り受けたのだそうである。
この半年の間に、自信が無いながらも何台か工業用の修理もしてきたので、今回も何とかなるだろう。
電話でお客さんから聞いた症状だと、お客さんの使用間違いか単純な故障だろうって思ったのですが、これが意外と難しい修理だった。
ミシンに向かう自分の腰が引けてるの解った。
直せないと言うか、面倒くさく成っちゃったんだな・・・
お客さんの家からB社の相談室に電話をして見ると、故障の原因は釜の傷とか釜の動作不良だろう?って事で・・・
気持ちとしては、B社のミシンなんだからB社で修理を引き継いで欲しいって思ったのですが、「出張修理はやってない。」って事で・・・
「じゃ、このミシンはB社では直せないって事ですか?」と聞くと、そうだと言う・・・
メーカーが直せない、私も直せない・・・
お客さんの方で、貰ってきた縫製会社の方に相談して見ると言う事に話は流れた。
自分の手を離れたことにホッとした気持ちは有るけれど・・・
私もミシン屋・・・
直せないことが悔しいのだ・・・
ジャノメに入って、修理とか仕事教えてもらった先輩に電話して見ると、調整の微妙さはあるだろうけど、私に出来ない修理では無いと思うのだ・・・
そう思うのだけど、私はすでに客先を出た後。
今更どうしようもない。
いつかは解らないけど、また今度工業用ミシンの修理を受けたときに、逃げ腰に成らずにやってみるしかない。
そう思ってました。
夕方、そのお客さんから電話が入った。
縫製会社に頼むのも良いんだけど、どうも人間関係のゴタゴタが有ったのか?
そっちには、出来れば頼りたくないから・・・って。
「出来れば、せしおさんに直して欲しいんです。」って・・・
そう言われたら、やらん訳にいかんべ?
この流れで来たら、例え直せなくても、お客さんは納得してくれるべ?
これなら、例え直せなくても私には良い勉強になる。
私に出来る精一杯をやるまでだな。
本日10時・・・
勝負じゃ!