続・切腹ごっこ

~当ブログは更新を終了しました~

三郎信康

2011-04-29 | ★レビュー(映像)

 先週の「歴史秘話ヒストリア」で徳川家康を取り上げていた。信長や秀吉と忍耐強く付き合って、時に降りかかる危機を乗り越えて…みたいな内容だった。

 その中で、嫡男松平信康切腹のエピソードも。信康のことは、このブログでも何回となく書いるが、一応簡単な説明を。
 松平信康は、家康と正妻・築山殿(今川義元の姪)との間に生まれた長男。振舞いが粗暴で問題児という話もあれば、文武ともに優れ将来を嘱望されていたという話もある。今回の大河「江」でもチラッと出てきたが、設定としては後者のようだ。
 織田信長が桶狭間の合戦で今川義元を討った後、家康は名をそれまでの元康(“元”の字は、仕えていた今川義元の一字をもらったもの)から家康に改名し今川家とは縁を切る。その後織田家と同盟し、嫡男には信長の一字をもらって「信康」と名付ける。さらに信長の娘・五徳(徳姫)を信康の嫁に迎える。
 当初は対等な同盟だったが、織田家の勢力拡大に伴って両家の間に格差ができてくる。そして嫡男信康が20歳になった頃、信長から「信康を殺せ」という命が下る。結局家康は信康を幽閉した後切腹させ、その母である正妻・築山殿も斬る。
 なぜ信康が切腹させられたのか、その理由には諸説あるようだ。信康と築山殿が、信長の宿敵武田氏と内通していたから…。嫁である五徳が、信康との不仲を父・信長に訴えたから…。優秀な信康に信長が脅威を感じたから…。信康と家康が不仲だったから…。等々。
 理由はともかく信康は満20歳の若さで切腹。介錯にあたったのは服部半蔵正成(「忍者ハットリくん」の名の由来の武将。後に伊賀者を統率したが本人は忍びではない)。一説には悲痛の余り介錯仕切れず、別の者が介錯したとも言われる。
 嫡男を失った家康はその後、関ヶ原の合戦に秀忠(家康の三男。江戸幕府二代将軍)が遅参した折、「信康が生きておれば…」と嘆いたとも言われる。しかし、家康が忌み嫌ったと言われている六男・忠輝の顔を見た家康が、「恐ろしい顔だ。三郎(信康)の幼い頃に似ている」と言ったという話もある。家康は信康のことを買っていたのか、嫌っていたのか…。

 歴史秘話ヒストリアの、信康切腹の再現シーンでは、白装束の武士が短刀を腹に突き立てていた。しかし見た感じ少し位置が高いように見えた。
 高い位置に突き立てるのを見るといまいちそそられない。その位置から下へ切り下げるというのなら別だけど。下腹部のようにある程度肉の厚みがある場所に鋭利な刃がズブズブと沈み込んでいくから、そそられるのかもしれない。

戦国―織田信長・伊達政宗・真田幸村・上杉謙信 (コミック版NHK歴史秘話ヒストリア)
NHK制作班
イーストプレス
リボルテックヤマグチ No.94 戦国BASARA 徳川家康
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瑛太と海老蔵

2011-04-16 | ★男の切腹+グロ

 映画「一命」のこと。
 1962年に公開された小林正樹監督の映画「切腹」。そのリメイクとして三池崇史監督により映画「一命」が制作された。主演・市川海老蔵、瑛太。3D映画。カンヌ国際映画祭・コンペティション部門正式出品作品。

 制作中というニュースを知ってから、竹光切腹をする若い浪人役が誰になるのかが気になっていた。それが瑛太のようだ。
 瑛太(28歳)とは(と改めて紹介するまでもないが)、モデル出身の俳優で、多数のTVドラマ、CM、映画その他に出演。時代劇としては、大河ドラマ「篤姫」で小松帯刀を演じた。去年、歌手の木村カエラと結婚。

 映画タイトルが「切腹」ではなく、リメイク版は「一命」になっている。公式サイトには「“一命”を懸けた究極の人間ドラマ」とある。
 「切腹」というタイトルはインパクトはあるが、あまりにも知名度が高く、かならずしもシリアスなイメージばかりとは限らない単語なので、新鮮味を出す意味も含めてリメイク版はタイトルを変えたのかもしれない。1962年版の「切腹」を知らない人にとっては内容のネタバレでもあるし。
 もし、内容をほとんど知らずに瑛太目当てに見に行く女の子とかがいたら、ショックを受けるかもしれないけど。

 去年公開の「十三人の刺客」でも内野聖陽の切腹シーンを撮影した暴力表現に定評のある三池監督なので、ショックを受けるぐらいの生々しいシーンを期待している。3Dだし。

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2011-04-13 | ★その他

 気がつけば2週間以上ぶりの更新。これだけ書かないと何を書こうか迷ってしまう。
 だいぶ暖かくなってきて、明日も初夏並の暖かさとか。うちの周辺は満開を過ぎて葉っぱが目立ち始めてる。
 桜の名所やなんかで花見の宴会を自粛するように!とかいうお達しが出たりしてるみたいだけど、それってどうなんだろう…。

 新年度・新学期が始まって、新社会人・新入生がいるせいか列車やバスが3月より混んでいる。混むのはイヤだけど、若返ったような空気は好きだ。初々しいスーツ姿やリクルートスーツ姿の若い男女の集団をあちらこちらで見かける。

 震災の被災地にも春はやってきてるんだろうけど、明るいニュースはなかなか届かない。1ヶ月目の4月11日に、日本赤十字にまとまった額の義援金を送った。また1ヶ月後に同じ額を送ろうと思う。何もできないもどかしい気持ちを処理するために。

闘う日本 東日本大震災1カ月の全記録
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桜の雑学事典
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日本実業出版社