ときおり、胸の奥のほうがキュンとなる小説に出会うことがあります。
きらきら会の麻里ちゃんから勧められた本です。
『ミーナの行進』
岡山に住んでいる、小学6年生の朋子のお話。
母子家庭で、お母さんがさらに家計を楽にするために東京へ勉強しに行っている間、お母さんの妹が嫁いだ芦屋で過ごす1年間の物語です。
この芦屋のお屋敷に住んでいるのが、ローザおばあさんと家事一切を取り仕切る米田さん。
寂しげなおばさんとダンディなおじさん。
ぜんそくがひどい病弱なミーナ。
豪華なお屋敷は、建物だけじゃなくて、庭も広い。
かつて、動物園まで開園していたほどの広さで、今もカバのポチ子がうろうろしています。
世話係の小林さんと毎日をのんびり暮らしている。
確かに小説の世界ですから、一般大衆の生活とはかけ離れている夢のような世界なのですが、そこで過ごす朋子の視点が、温かく、そしてちょっぴり切ない。
朋子はその家族がそろっている様子を見るたびに、何度もつぶやきます。
「全員そろってる。大丈夫。誰もかけてない」
この言葉がボクの胸を熱くします。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/28/c0/6f3183d410ac7f79dc956075ce0e089c.jpg)
ミーナが集めているマッチ箱に描かれている絵。
その絵をもとに、物語を綴るミーナ。
この物語が何とも素敵。
シーソーに乗っている象が、ぎったんばっこんできずにいるお話
タツノオトシゴが、二人でどんどんかけていく月から飛び降りて地球にやってくるお話
天使のお話や、流れ星を集める少女のお話。
どれもこれも、心がほっとするお話です。
ネットで調べてみると、「マッチ絵」というジャンルがありました。
物語とは関係ありませんがきれいですよね。
小さな箱に閉じ込められた世界にも、無限の広がりを感じさせられました。
芦屋といえば思い出す友人がいます。
ボクの学生時代からの友人で、芦屋のお屋敷に住んでいる「H」です。
「H」は、大金持ちのおぼっちゃまでそれ相応のエピソードがたっぷりあるやつです。
中学校の頃から、東京に一人住まいをしていたり、父親と株の勝負をして、3000万円儲けて父親に勝った話とか。
本当かどうかはわかりませんが、信じられない話でもありません。
芦屋の駅からタクシーに乗って彼は「ぼくんちまで」と言っていました。
若かったボクたちは、H に対して「おまえは何者だ!」ってびっくりしていたものです。
山芦屋という地域にあるそのお屋敷は、玄関を入ると、家までかなりの道のりを歩きます。
途中に、藁ぶきのお茶室がぽつんと建っている。
母屋の屋根も藁ぶきで、増築部分は新しい建物。
山の斜面に建っているせいか、屋敷の中に入ると迷子になりそうなくらい。
庭には、小川が流れているし、風呂場はちょっとした旅館ぐらいの大きさだし。
世の中にはこんな生活をしている人たちがいるんだぁ、と唖然としたことを覚えています。
この『ミーナの行進』を読みながら、Hのことを思い出していました。
最近は、あまり連絡を取り合っていませんが、あの「成人式のディナー」にも一緒にいた仲間の一人です。
ボクが1年ほど海外にいたころ、カセットテープでせっせと手紙?をくれました。
大した内容でもないのに、懐かしくて何度も聴き返した覚えがあります。
彼の声を聞きながら、彼のあたたかい思いやりや友情に何度も胸を熱くしていました。
あの頃の仲間の中には、もうこの世にはいない奴もいます。
でも、ボクの心の中には、今でもみんないます。
「全員そろってる。大丈夫。誰もかけてない」
きらきら会の麻里ちゃんから勧められた本です。
『ミーナの行進』
岡山に住んでいる、小学6年生の朋子のお話。
母子家庭で、お母さんがさらに家計を楽にするために東京へ勉強しに行っている間、お母さんの妹が嫁いだ芦屋で過ごす1年間の物語です。
この芦屋のお屋敷に住んでいるのが、ローザおばあさんと家事一切を取り仕切る米田さん。
寂しげなおばさんとダンディなおじさん。
ぜんそくがひどい病弱なミーナ。
豪華なお屋敷は、建物だけじゃなくて、庭も広い。
かつて、動物園まで開園していたほどの広さで、今もカバのポチ子がうろうろしています。
世話係の小林さんと毎日をのんびり暮らしている。
確かに小説の世界ですから、一般大衆の生活とはかけ離れている夢のような世界なのですが、そこで過ごす朋子の視点が、温かく、そしてちょっぴり切ない。
朋子はその家族がそろっている様子を見るたびに、何度もつぶやきます。
「全員そろってる。大丈夫。誰もかけてない」
この言葉がボクの胸を熱くします。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/28/c0/6f3183d410ac7f79dc956075ce0e089c.jpg)
ミーナが集めているマッチ箱に描かれている絵。
その絵をもとに、物語を綴るミーナ。
この物語が何とも素敵。
シーソーに乗っている象が、ぎったんばっこんできずにいるお話
タツノオトシゴが、二人でどんどんかけていく月から飛び降りて地球にやってくるお話
天使のお話や、流れ星を集める少女のお話。
どれもこれも、心がほっとするお話です。
ネットで調べてみると、「マッチ絵」というジャンルがありました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/08/e3/728e6bde1416c8303f026d45e279f401.jpg)
小さな箱に閉じ込められた世界にも、無限の広がりを感じさせられました。
芦屋といえば思い出す友人がいます。
ボクの学生時代からの友人で、芦屋のお屋敷に住んでいる「H」です。
「H」は、大金持ちのおぼっちゃまでそれ相応のエピソードがたっぷりあるやつです。
中学校の頃から、東京に一人住まいをしていたり、父親と株の勝負をして、3000万円儲けて父親に勝った話とか。
本当かどうかはわかりませんが、信じられない話でもありません。
芦屋の駅からタクシーに乗って彼は「ぼくんちまで」と言っていました。
若かったボクたちは、H に対して「おまえは何者だ!」ってびっくりしていたものです。
山芦屋という地域にあるそのお屋敷は、玄関を入ると、家までかなりの道のりを歩きます。
途中に、藁ぶきのお茶室がぽつんと建っている。
母屋の屋根も藁ぶきで、増築部分は新しい建物。
山の斜面に建っているせいか、屋敷の中に入ると迷子になりそうなくらい。
庭には、小川が流れているし、風呂場はちょっとした旅館ぐらいの大きさだし。
世の中にはこんな生活をしている人たちがいるんだぁ、と唖然としたことを覚えています。
この『ミーナの行進』を読みながら、Hのことを思い出していました。
最近は、あまり連絡を取り合っていませんが、あの「成人式のディナー」にも一緒にいた仲間の一人です。
ボクが1年ほど海外にいたころ、カセットテープでせっせと手紙?をくれました。
大した内容でもないのに、懐かしくて何度も聴き返した覚えがあります。
彼の声を聞きながら、彼のあたたかい思いやりや友情に何度も胸を熱くしていました。
あの頃の仲間の中には、もうこの世にはいない奴もいます。
でも、ボクの心の中には、今でもみんないます。
「全員そろってる。大丈夫。誰もかけてない」
ジ~ン・・・・。
心がほっこり温かくなりました。
機会があったら是非読んでみてください。
この物語の世界が、忘れていたボクのあったかい世界を思い出させてくれます。
れいちゃんも、忘れているかもしれないあったかい世界を思い出せるはずです。