自分セラピー

「自分を好きでいる」ことは人生を豊かにしてくれます。そこに気づかせてくれる沢山のファンタジー文学を紹介していきます

加齢臭とカタカタ

2015-02-14 06:25:33 | ひとり言
新幹線で大阪へやってまいりました。


午後2時の列車。


遅めのランチを車内で、と思って、エキュートでつばめグリルのハンバーグ弁当を購入。


通路側の席に座る。


窓側には、真っ赤なセーターを着たおしゃれな男性。


年の頃は、、、、多分ボクと同じくらいだろうか。


ところが、なんか、臭う。


弁当の匂いではない、例のあの匂い。


そう、加齢臭。


隣のおっさんから発せられる臭いは、かなり強烈。


おまけに、加齢臭のおっさんの多くは、どうしてそこまで?というほど整髪料の匂いもきつい。


バイタリスとかMG5とか、匂いばっちりの整髪料が主流だったのは、大昔のこと。


不思議なことに、その加齢臭も、整髪料の強烈な匂いも、ずーっと漂っているわけではなく、時折グッと来るのであります。


文庫本を読み続けているので、その文章に感動したり、興奮するたびに匂いが出るのかもしれない。


加齢臭とその整髪流の匂いを嗅ぎながら、弁当を食べる気分、、、、想像してみてください。


しばらくすると、窓には真っ白な富士山がバッチリと見えだした。


ボクは、嫌な気分のまま隣に座り続けるのは嫌だったので、そのおっさんに


「 富士山が、ほら、綺麗ですよ 」 と伝えてみた。


すると、


「 いや、このメガネしか持ってきていなくて、何も見えないんですよ 」


????


あんなにでかい富士山すら見えないほどに、目が悪いのか?



意味がよくわからないまま、ボクの親密感作り作戦は見事に失敗したのでありました。


さらに、列車の揺れではない、微妙な振動が座席に伝わって来る。


耳をすませると、背中からカタカタ音がする。


そーっと覗いてみると、若い男性が、背もたれのテーブルに乗せたノートPCのキーボードを、猛烈な勢いで叩いている。


それ、叩きすぎじゃないの?っていうくらい、強く叩く人いるでしょ?


そういう人だったんです。


それが、ずーっと続くんです。


カタカタの音とともに、その勢いで響く振動が。


ずーっと続く気分も、是非ともみなさん、想像してみてください。


三島あたりからずーっとですよ。


カタカタカタカタという連続の音と、それに伴う振動。。。。。


一度気になり出すと、もう嫌でたまらない。



お隣からは、加齢臭。


背中からは、カタカタ。


イライラするのが嫌なので、ボクは、エーイ、眠ってしまえ、と、目をつぶって睡眠。


心地よーく眠らせていただきました。


でもね、ほら、電車の中で眠ると、頭がグーっとどちらかに倒れちゃうでしょ。


うつらうつらしてハッと目が覚めると、加齢臭のおっさんに、ボクの頭はくっつきそうなくらいに近づいていたのです。


ボクの無意識は、花の蜜に誘われるハチのように、加齢臭に誘われて、おっさんに近づいてしまったのだろうか。


なんとも、忍耐の車内だったのであります。



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