自分セラピー

「自分を好きでいる」ことは人生を豊かにしてくれます。そこに気づかせてくれる沢山のファンタジー文学を紹介していきます

もののあはれ

2011-08-01 07:21:03 | ボクのクラス
暑さが少し遠のいているようですが、日本中とんでもない豪雨に見舞われているようです。



幸い、都内ではほとんど被害はありませんが、新潟や福島がとんでもないことになっています。


テレビのニュースを見ていると、中越地震の際に通った小千谷市で避難勧告が出ていたり、昨年のガイアシンフォニー上映会の際に講演をして頂いた、高野孝子さんがいる南魚沼市が大雨に見舞われていたり、更には、ボクの母の母の・・・つまりおばあちゃんの実家があると聞いている五泉でも大変な状況が報道されていたり・・・・



かたや、ソマリアではひどい干ばつで370万人が飢餓状態だということが「天声人語」に書かれていました。



このアンバランスはどうにかならないものか。




昨日は、「柴ゼミ」。



不定期で開講されている、ボクの「児童文学講座」のゼミです。



昨日は5回目で「日本人の心」



ヨーロッパの民話やおとぎ話、神話を扱うのではなく、日本の民話を使って日本人の心を探す試みです。




これがなかなか面白い。


いやぁ、面白かったなぁ。



「鶴女房」なんて、もう何年も読んでいなかったし、あえて読みたいと思うほどにドラマチックではないし、すべてを失ってしまう結末には心踊らないし・・・・。



それに反して、ヨーロッパの物語は、獲得の原理が働いていて、主人公は戦いの果てに結婚したり宝物を手にします。


ワクワクするしハラハラするから面白い。



でも日本の象徴的な物語には、あまり結婚のテーマは出てこないし、主人公は何とも情けない男が多かったり。



でも、やっぱり日本の民話は面白い。



昨日たどり着いたところは、「もののあはれ」



この日本人の「あはれ」のDNAを知れば知るほど、豊かな心をもっている日本人であることに誇りをもているような気がします。


「哀れ」や「憐れ」ではなく、「あはれ」はありとあらゆるものや事柄にある「情」を知る心。



簡単には説明できませんが、この「あはれを知る」心が、日本人の血脈に流れているということ。


大震災も、大雨や洪水も、そして中国の列車事故や、ソマリアの干ばつも、それを「もののあはれを知る」日本人
だからこそ、それをしっかりと受け止めることができるのかもしれない。








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