雨の中、ふらっと本屋にさんに立ち寄った。
ほんの少しだけのつもりが意外と長く滞在してしまった。
以前はよく本屋に行った。
ネットで注文することが多くなったけれども、やっぱり本屋さんはいい。
ただぶらぶらと歩いていると、興味深そうな本が目に飛び込んでくる。
それはタイトルだったり、装丁だったり、あるいは作家の名前だったりする。
手にとって、買おうかなと思うのだけれども、
「まだ読みたい本が家に山積みだぞ」と、内なるボクがささやくので、また書棚に返す。
そんなことを繰り返していて、それを目にした途端手にとって、そのままレジに進んでしまった本がある。
『100歳日記』まど・みちお
今年の2月に104歳で旅立った、詩人のまど・みちおさんのエッセイ。
「忘れてしまうので、ノートにどんなことでも思いついたらメモを取る」らしいのだけれども、まどさんが100歳のころに入院中に、そのノートに書き溜めたもの。
まどさんは、新しいノートを手にするたびに、すぐに書き始めるのではなく、きちんと挨拶をしてから書き始めるらしい。
それは若いころからの習慣らしいのだけれども、その自筆の挨拶文が、表紙を開くと写真で紹介されている。
「はじめまして、私こと
石田道雄。
ペンネイム まど・みちお
でございます。フダツキの
アルツハイマの 前立腺の患者
でございます。トンチンカンばかり
やりつづてけています。悪気は
無いのですが、ついつい。の
マンネリ ウダウダ書きバカリ
ヤラカシマスガ、不悪(あしからず)!
あいぼうの赤助 どうぞよろしく」
ボクは、この一文で、やられちゃいました。
丁寧なんです。
何事にも。
100歳だから、とても意味深いありがたい言葉があるのかな、と思って読んでいたのだけれども、とても普通で、だからこの普通がとても奥深くて、もっともらしいことが書かれていないことで、かえって意味深くて・・・・。
さいごの「あいぼうの赤助」は、赤いペンのこと。
まどさんは、
「黒い字は頭で言っとることで、赤い字は心で言っとることです」と書いています。
「自分の中に二人おるような気がするんですよね。その両方を色で分けて書いているんじゃないでしょうか。・・・・・そうすると「こうなんだ」と言う黒いペンの自分に、赤は賛成したり、反対したり、励ましてくれたり、「そうだそうだ」って言ってくれたり、「もっと元気出せ」と言ったりします。・・・・」
面白いですよね。
ユングの「アクティブ・イマジネーション」をやっているんでしょうか。
まどさんは、絵が好きで、詩よりも絵が好きだと言っています。
そして、その絵のいくつかが紹介されているのだけれど、やはりユングのように絵が奇抜でどこか普遍的なものを感じさせられます。
この本、できれば多くの人に紹介したい。
そして、これが百歳の誕生日に描いた虹の絵、だそうです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5e/dd/6c39c76c563fbd7d77ae2903dca1d095.jpg)
2009年平成21年11月16日(月) このクッチャーネのごうよくグータラがみなさんから頂いた勿体ないご恩をハルカニ懐かしみかんしゃ申上げつつただただ涙しているにスギナイその涙の虹の2日分のような?
ほんの少しだけのつもりが意外と長く滞在してしまった。
以前はよく本屋に行った。
ネットで注文することが多くなったけれども、やっぱり本屋さんはいい。
ただぶらぶらと歩いていると、興味深そうな本が目に飛び込んでくる。
それはタイトルだったり、装丁だったり、あるいは作家の名前だったりする。
手にとって、買おうかなと思うのだけれども、
「まだ読みたい本が家に山積みだぞ」と、内なるボクがささやくので、また書棚に返す。
そんなことを繰り返していて、それを目にした途端手にとって、そのままレジに進んでしまった本がある。
『100歳日記』まど・みちお
今年の2月に104歳で旅立った、詩人のまど・みちおさんのエッセイ。
「忘れてしまうので、ノートにどんなことでも思いついたらメモを取る」らしいのだけれども、まどさんが100歳のころに入院中に、そのノートに書き溜めたもの。
まどさんは、新しいノートを手にするたびに、すぐに書き始めるのではなく、きちんと挨拶をしてから書き始めるらしい。
それは若いころからの習慣らしいのだけれども、その自筆の挨拶文が、表紙を開くと写真で紹介されている。
「はじめまして、私こと
石田道雄。
ペンネイム まど・みちお
でございます。フダツキの
アルツハイマの 前立腺の患者
でございます。トンチンカンばかり
やりつづてけています。悪気は
無いのですが、ついつい。の
マンネリ ウダウダ書きバカリ
ヤラカシマスガ、不悪(あしからず)!
あいぼうの赤助 どうぞよろしく」
ボクは、この一文で、やられちゃいました。
丁寧なんです。
何事にも。
100歳だから、とても意味深いありがたい言葉があるのかな、と思って読んでいたのだけれども、とても普通で、だからこの普通がとても奥深くて、もっともらしいことが書かれていないことで、かえって意味深くて・・・・。
さいごの「あいぼうの赤助」は、赤いペンのこと。
まどさんは、
「黒い字は頭で言っとることで、赤い字は心で言っとることです」と書いています。
「自分の中に二人おるような気がするんですよね。その両方を色で分けて書いているんじゃないでしょうか。・・・・・そうすると「こうなんだ」と言う黒いペンの自分に、赤は賛成したり、反対したり、励ましてくれたり、「そうだそうだ」って言ってくれたり、「もっと元気出せ」と言ったりします。・・・・」
面白いですよね。
ユングの「アクティブ・イマジネーション」をやっているんでしょうか。
まどさんは、絵が好きで、詩よりも絵が好きだと言っています。
そして、その絵のいくつかが紹介されているのだけれど、やはりユングのように絵が奇抜でどこか普遍的なものを感じさせられます。
この本、できれば多くの人に紹介したい。
そして、これが百歳の誕生日に描いた虹の絵、だそうです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5e/dd/6c39c76c563fbd7d77ae2903dca1d095.jpg)
2009年平成21年11月16日(月) このクッチャーネのごうよくグータラがみなさんから頂いた勿体ないご恩をハルカニ懐かしみかんしゃ申上げつつただただ涙しているにスギナイその涙の虹の2日分のような?
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